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また、この単純さが、人々をひきつけることになる。社会=悪、自己=善という考えは、いかにもシンプルであり、自身が
傷つくことはないからである。これまでの自己の選択と行為を分析することになしに、自己の貧困の原因を社会のせい
にすることは容易いし、楽なのである。自己の選択と行為がもたらす結果を観察すれば、社会学的・科学的にならなざる
を得ないのである。この社会では、どんな選択が支持され、どんな行為が評価されるのか、観察し、実践することなしに、
に悪い社会を変えるべきであるという短絡的な思想に飛びつくことは容易い。
会社が倒産し、失業している人も、所詮、自己責任である。倒産をしない大企業や公務員に就職できず、倒産しそうな
中小企業や派遣会社にしか就職できなかったことは自己責任である。
社会学的に観察を進めると、自己の現在の社会的地位が、一定の社会における自己の選択・行為の当然の結果である
とわかるものである。