10/05/20 09:40:14
大田区の賃貸マンションに住む、結婚して3年目の子供のいない田中さん(仮名)、28才。
平成15年4月に新聞チラシで「今の家賃でマンションが買えます!!」という広告を見た奥さんが「ねえ、日曜日に見に行かない?」と冗談半分で言ったことからこの話が始まりました。
半年後に川崎市北部の住宅街「宮前平」に3,200万円で65m2のマンションを購入しました。頭金ゼロで、すべて借金です。
諸費用を含めて総額3,600万円となりました。奥さんは、ある会社で正社員として働き、年収が200万円以上あります。
ご夫婦の合計年収は約600万円。購入したマンションは共有名義で、田中さんが3分の2、奥さんが3分の1の持分です。
すべて「行け行けの業者」に任せ、お二人は言われるままにハンコを押しただけです。
住宅ローンは月々8万円で、ボーナス時に32万円。新居へ引っ越す際に、カーテンや家具、電気製品を新調した、いわゆる引っ越し貧乏です。これら新調した家財の月々の返済が約4万円です。
28才という若さで家を持ち、他人がみたらスゴイと感じたことでしょう。2人とも返済など気にすることなく快適と思われる生活が始まりました。
しかし、年額約150万円の住宅ローンと管理費24万円、固定資産税12万円、それに加えて他のローンが約50万円と、1年間で約240万円の返済をしなくてはなりません。
このご夫婦の悲劇は、このときすでに始まっていました。
マンションを買って初めてのお正月を迎え、そして2月になるとボーナス月の32万円の返済、3月には不動産取得税20万円の請求が来て、2人は結婚して初めて、そして人生で初めてお金による「追い込み」をかけられたのです。