09/11/28 18:23:12
【作業を通して、気がついたこと】
1)資産運用の利率(0.8%)より住宅ローン金利(1.5%と3%)の方が高いのに、なぜローン金利を上回る運用収入が得られるのか。
これは「単利」と「複利」の違いにある。
2)負債サイドの住宅ローンは「単利」での支払であり、資産運用は「複利」で殖やせるから。
3)手元資金が潤沢に有っても、敢えて住宅ローンで購入し、手元資金は複利運用にすれば、ローン利息を上回る運用収入がほぼ得られる。
4)住宅費支払総額のみに着目した場合、ローン金利負担の無い現金一括購入が最も安上がりであるのは間違いない。
しかし金融資産の運用も含めて検討した場合、金融資産を一括で消費してしまうことは、将来の運用収入の機会損失となる。
また一括購入可能な水準の金融資産を持たない人は当然この選択枝は検討対象外ということになるので、
結論として現金一括購入は誰にとっても取るべきでない選択肢ということに。
5)それでも金融資産の運用収入も含めた全体評価では賃貸が最も経済的メリットがあるという結論に。
これは現金一括購入に比べて割高な住宅費であるにもかかわらず、保有する金融資産に手を付けず、そのリターンが大きいから。
6)従って金融資産を保有する場合、得な順番は賃貸>ローン購入>現金購入という結論に。
7)金融資産が無い場合は、「住宅費支払総額」だけの勝負になる。購入vs.賃貸の支払総額の最大のポイントは、
①購入側が如何に安く物件価格を抑えて買うか。
②購入側が如何に低利で且つ短期間で返済するか。
の2つが重要な変数と分かった(一方、マンションの寿命や終末価値の影響度は小さい)。
>>327>>328>>329では賃貸有利と言った感があるが、物件価格を>>159>>163の指摘を踏まえて
7,750→6,000万円に落とした場合、固定3%ですら賃貸の支払総額を15%下回る結果となる。
8)これは言い換えれば、適正価格が仮に6,000万円(家賃の19倍に相当)だとした場合、賃貸はリスクを取らない見返りとして
15%のプレミアムを住宅費として余計に支払っているともいえる。このプレミアムに納得がいくかいかないかということだと思う。