09/12/18 18:37:38 Z7466Lor
「学力低下は錯覚である」神永正博 森北出版p23
文部科学省が1998年に実施した授業の理解度に関する調査と教育社会学者の深谷昌志氏の調査では、
1979年の中学生(たぶん全体)と1998年の中学2年生の授業の理解度を比較してみると
「よくわかる」割合は10.2%→4.7%へと減っているが、
「だいたいわかる」、「半分くらいわかる」割合は、60.5%→74.9%と増えている。
(ちなみに記述はないが、「ほとんどわからない」割合は、9.6%→4.1%へと減っている。統計用語で言えば、分散が減っているということ)
↓
これを「明らかに落ちこぼれが減ったことを意味している」と結論づけているが、大変な誤り。
【なぜなら】
1980年から新しい学習指導要領が始まり、2002年のゆとり教育ほどではないが学習内容の削減が行われている。
1979年と1998年で授業の難易度そのものが違い、
79年よりも98年の方が勉強する内容が易しくなっているにもかかわらず、「よくわかる割合」は減っている。
学習内容が易しくなっているのだから、授業がわかると思う子が増えるのも当然である。
それに、授業がわかるというのはあくまでも生徒の主観であり、実際生徒が授業を理解しているかどうかは別問題であり、
これをもって「落ちこぼれが減っている」と結論づけることはできない。
子供の授業の理解度について、ずれがあるかは下記参照
URLリンク(unkar.jp)
だいいち、PISAの結果を見れば
レベル1以下の割合9.0%(PISA2000)→18.0%(PISA2003)
誤りなのは明らか。