10/06/03 14:36:46
>>517
絶壁の真上に近づいてもお金に疎い日本人
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日本の懐事情は火の車であるにもかかわらず、世界的には「日本の国債リスクはそれほど高くない」
と思われている。これは「日本の金融機関は国債以外に適した投資対象、投資機会がないと考えて
いる」からだ。その背景には「日本国民は政府の思惑通り従順に国債を買い続け、危機感を持たない
だろう」という仮定がある。さらに、いざとなれば政府が預金封鎖をしても、ハイパーインフレになっても、
国民はただボーとしているだけだろう、ということになっている。
そうでもなければ、世界一の借金地獄の中で追加的に発行した50兆円もの新規国債が順調に
捌(さば)けるわけがない。国民も、金融機関も、国家に飼い馴らされて「疑う」ことも、「他の投資先
を探す」ことも一切していない。「嵐の前の静けさ」か、「茹(ゆ)でガエル」かはいずれ判明する
だろうが、今のところ世界の投資家達の七不思議の一つが日本の強さなのである。
銀行やゆうちょ銀行、生命保険など国内の金融機関が日本の国債を買っているさまを見ればそう
考えるのも当然だが、しかし仮定はあくまでも仮定だ。いつまでもこの状況が続くとは限らない。
ある日突然、国民が「国債だけに頼るのは危険だ」と、分散投資を始める可能性だってある。
となると大量に国債を買っている金融機関は、預貯金を一斉に引き上げられてしまう事態も
起こり得るわけだ。今は「みんなで渡れば怖くない」という日本人らしい心理で国債を買うに
任せているが、誰もそういう冒険をしなくなったときはどうなるか。集団心理が人一倍強い
日本人だからこそ一斉に国債から逃避するかもしれない。