09/10/25 00:44:51
飯田(I:定常型社会を目指す、とかよく言われますが、定常型社会というのは0%成長のことではありません。
人間の成長に会わせた2%の経済成長がなければ無理です。
こういうふうに言うと、経済成長はもう出来ない、と言い返されます。
これだけ物が豊かな社会のどこで成長するのか、と。
この主張に対する重要な反論は「日本以外全部成長してますが、何か?」です。
むしろ、なぜ日本だけできないのか説明して欲しい。
なぜか日本では若者でも「もう成長をあきらめよう」というようなことを言う人たちがいますね。
勝間(K:アメリカもヨーロッパも成長しているのに。
I:はい。
しかも、多くの人が経済成長のイメージとして、米を二倍食うとか、服を二倍買う、という感じでとらえているようです。
付加価値という考え方が広まっていないんですね。
どうしても量で考えてしまって、もっと美味しいもの、もっとデザインの優れたもの、
という質的な経済成長の考え方になかなか至らないんですね。
しかし現実には1970年代に量的な成長というのは終わっています。
K:買い物をするときにいつもより高いシャツを買う、とかそういう成長なんですよね。
I:それと、貧困問題について取り組んでいらっしゃる湯浅誠さんと対談しました。
何が貧困をつくりだしているのか?
デフレと不況がつくっているんだ、ということが、貧困問題を語る人たちの考えから抜けてしまっているように思いました。
K:私も湯浅さんと対談しましたが、そこが議論になりました。
湯浅さんは介護や農業に回ればいい、と言っていましたが、それだけでは全然足りないと思います。