09/09/04 18:58:56
円高より円安の方が日本企業は儲かる理屈を理詰めで学ぶ
木「だからさあ、円高になっても原材料を安く購入できるメリットを生かせば輸出にも影響少なくて済むし、
そもそも通貨価値が高まること自体はその国の経済が評価されている肯定的現象なのじゃないのかい」
I「やれやれ、けっこう頑固だな、それじゃ理科系の君が納得しやすいように単純なたとえ話で
理詰めで数字で説明しようか、ついてこれるかな」
木「理詰めか、望むところだ、数字で示してくれ」
I「単純な話。現状が1$=100円だったとする。ある企業は50円で海外から原材料を輸入し製品を
組み立て1$(100円)で海外に輸出しているとする、この商品を一個輸出するのにいくらの利ざやが発生する?」
木「輸送費とか加工費とか人件費とか無視していいのかい、だったら売値100円ー原価50円で単純に50円の利ざやだよね」
I「そう単純な話だろ。さてここで円安と円高が起こったらこの企業の利益にどのような影響が起こるかを単純に数値化して比較してみよう。
まず円高を考えよう、今円が暴騰して価値が1$=50円になっちゃったとしよう、まず原材料の輸入費はどうなる」
木「1$=100円の時50円だったんだから、半分の25円で済むよね」
I「そのとおり。じゃあ利ざやを考えてみよう、円高になったからといって売値1$を値上げしちゃったら
売れなくなるから売値1$は据え置きにしたとすると利ざやはどうなる?」
木「えっと1$=50円なんだから、50円の売値から25円の原価を引くから利ざやは25円かあ」
I「そう、つまり単純に2倍の円高になると利ざやは半減してしまうんだよ。
今度は逆に1$=200円の円の価値が半減する円安を考えてみよう。原価はいくらに高騰する?」
木「1$=100円のとき50円だから、100円に跳ね上がるね」
I「そうだね、じゃあ利ざやを考えてみよう、円安になっても売値1$は変わらないとすると利ざやはどうなる?」
木「1$=200円で売れるから原価100円を引いて、100円の儲けになるか」
I「ほらどうだい、円を基準として考えれば、円高より円安の方が日本企業は儲かる理屈になっているのさ」
木「あら、やだ、本当だ」
I「実際は取引を円建てにするかドル建てにするのかとか、本当はこんな単純な話じゃないけどね、
しかし円安の方が儲かりやすいという単純な原理は今の単純な話で説明つくと思うよ」