09/09/01 11:50:04
もし大企業による画一的な商品開発・製造販売が望ましいと言うのなら、かつての
社会主義国がやっていた計画経済・計画生産が、最も優れた企業のあり方と言うこと
になる。
しかし実際には、国家が作った単一の企画に沿った商品(国民服、国民車、etc)
は消費者には見向きもされず、社会主義の末期においては、一方で在庫の山、他方で
少ない供給しかない人気商品に消費者が行列を作る、と言う現象が常態化していた。
今日の我が国においても、画一的なサービス提供の代表例である文科省配下の公立学校
教育は、特に都市部においては消費者に見向きもされず、多くの子供たちがわざわざ高額な
学費を払って、個性的な私立学校による教育を受けることを選択している。
市場経済が充分にその機能を発揮するためには、消費者に選択の自由が充分に保障
されていることが重要であるが、中小企業が、大企業とは異なる個性豊かなニッチ商品を
提供する余地があるからこそ、消費者の選択の自由が保障されるのである。
大企業が開発した、没個性的な大量生産品しか買えないとしたら、消費生活はものすごく
つまらないものになってしまうだろう。
消費の楽しみを保障するためにも、中小企業は大切なのである。