09/01/03 00:57:39
だいたい「構造改革」や「市場原理至上主義」(あと「法と経済学」も。)のよう
なものを信奉するなんて、本当に賢い人はしないと思います。そんなものに影響され
る人は学者としてのセンスが欠けていると思いますし、(そういう人は学生時代にそ
こそこ「お勉強」はできたんでしょうが、)結局、人間(や人間社会)の本質を理解
できていないんだと思います。そして、竹中さんもおそらくそういった一人だったん
でしょう(なお、八代氏は論じるに値しない学者なので省略。)。
しかし、私も正月のNHKの件の番組を見ていましたが、竹中さん、ちょっと変で
したねえ。何かに取り付かれているような異様な雰囲気でした。皆さんの書き込みを
読むと、彼は少年時代に貧しかったとか。人間、歳をとってくると、そういった昔の
経験・体験を踏まえた自分の「思い」や「反動」のようなものが顕在化し、往々にし
て考え方が偏屈になったりすることがありますが、彼もその類なのかな。私は竹中さ
んは頭脳明晰な方だというイメージを持っていたのですが、話を聞いていると、考え
方に柔軟性がなく、例えが悪いかもしれませんが、社民党の某党首や共産党の某委員
長のような、何かにマインドコントロールされているかのような印象をさえ持ちまし
た。
あと、中谷巌氏については、「過去の人だ」とか「また、本を書いて儲けているだ
けだ」等々の意見もあるようですが、私は、「懺悔の書」を書いたことについては一
定の評価はして良いと思います。経済学者としての自分の社会的な評価が決定的に失
墜する可能性があるにもかかわらず、あのような本をかいたのは、それなりに大変な
ことです。ただ、懺悔の仕方というか、彼が従前主張していた内容に代えて、どのよ
うな考え方・哲学に基づくべきか、の部分が(急遽出版したということらしいので、
仕方がないのかも知れませんが、)いかにも不十分・生煮えの感が否めません。あの
主張内容では、米国仕込みの経済学にどっぷり漬かった竹中君を説得するまでには至
らないでしょう。