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●農林中金「巨額損失」の陰で繰り広げられた農水・金融庁の暗闘
(会員制経済情報誌『現代産業情報』3月15日号より転載)
世界的な金融市場の混乱で、多額の運用損失が発生したことを受け、農林中央
金庫は2月末、2008年度内に総額1兆9000億円の増資を実施すると発
表し、巨額増資に追い込まれた責任を取って、農水省OBの上野博史理事長
(70)が辞任、4月1日付で後任に河野良雄副理事長が昇格する人事を明ら
かにした。
ほぼ9年近くにわたって理事長を務めた上野氏は、農林中金内部で「天皇」と
さえ称された大物らしく、自身の引責辞任と引き換えに、金融当局からの“独
立”を守ったと、関係者の間では語られている。
海外からも「日本を代表する機関投資家」と評価される農林中金の運用資産は、
40兆円以上。
下部組織であるJAバンクなどからの資金を国内外の債券や株式、証券化商品
などで運用しているが、07年度までの3年間は、年間3000億円以上もの
運用実績を挙げてきたものの、リーマンショックで一変。
「昨年9月段階で既に1兆5000億円の損害が発生し、その後も拡大の一途
を続け、現在では損害額が5兆円を上回るとの指摘もあります」(関係者)と
いう惨状だった。
ここで金融庁が動いた。関係者が明かす。