08/12/28 20:04:56
>>869-870
それというのは、要は結局、<貨幣価値の劣化>が<経済成長の前提条件である>
ということですよね。(つまりマイルドインフレが経済成長の前提条件であると。)
もっと言えば、こういうことかとも思うわけです。たとえば、
戦前には電話が確かにありましたが、あれよりも格段に今の電話の方が高い価値を
有している。さらには携帯電話となればさらにそうであり、それらの価値の違いをみる
ときに、例えば、戦前の電話を現代に大量生産しても、ゼロ円という値しかつかない
でしょうね、つまり、それは実は、
当時の電話の値段はそれなりにしていたものの、それはインフレも進んでしまった
ので、単純に比較すると今の通貨で計るとゼロ円に近い値段になる、つまり現代で
はその電話は役に立たないので、価格ゼロ円になってしまわざるを得ないことにうまく
対応しているのでした。
これは社会における物品の価値が、時代の変遷とともに過去のものは自然に価値を
失って廃れてしまっていくことに良く対応していたのでした。
ということは、新しい価値が開発され生産されて世界にどんどんそれが大量に生み
出されていくと、その価値が標準になり、当たり前になっていく。そのときにその電話
の価格は当初は高いものであるのに、価値が時代の標準になるのと同時に価格も
標準な平価に下がっていく、そして同時に、過去の製品の価値も価格も下落して
使われない価値ゼロのものになっていく(アンティークとしての希少価値は別として)
わけです。
そのときに、実際には、電話だけではなくて、すべての社会インフラが同時的に整備
され発達し進化して来ていて、それらに掛かるコストはべらぼうな金額で投入されて
来ていましたから、現実に社会全体では膨大な額の貨幣が供給されてきたわけでした。