09/12/28 01:31:47
>>753
■当局による事実上のノルマ
問題は、「金融機関は3ヵ月ごとに、何件の申込があり、そのうち何件について条件緩和に応じ、何件は断り、何件は結論を出していないか」を
『金融庁に報告する義務、ウソをついたら罰則』ということ。
『そして何より怖いのは、「当局の検査とセット」という点。当然、なりふり構わず、かなり実績を出そうという方向に金融機関が動くのは自明』。
これで危惧されるのは、企業の健全性・体力を、例えばABCD(Aから良い順)に分けていた場合、
『今回の措置で、AとDだけしか生き残らず、かえって企業間格差が開く』ということ。
実績を伸ばそうとすれば、上のBではなくて、下につまりC・Dに行ってしまい、 Bに回る信用保証枠が足りなくなる。
そのとばっちりは、比較的大きな、今回の措置の対象(中小企業、製造業は3億円以下300人以下)に該当しない優良会社に…。
■件数で約2/3・金額で半分以上は不良債権化と判明済
信用保証制度を使わなければ、とても変更に応じられないケースが多いだろう。
なぜなら、平成20年7~9月から21年4~6月までに、「貸し出し条件を緩和した中小企業」のうち、その後不良債権化してしまったものが、
『地銀・第2地銀と信金・信組の場合、件数で約2/3、金額で半分以上ある』から。
不良債権化すると解っているのに融資…、そう、もう既に始まっていたのだ。規制監督業種ならではのノルマ主義が…。
当然、後々税金で尻拭い。本当にこの法案が正しいのか?否だろう。
■たった2日の審議
金融委員会では、専門家を呼んだ参考人質疑すら行われず、たった2日の審議で打ち切り、亀井が鳩山政権で初の強行採決に。
「この法案の持つ恐ろしい意味」と、
「運用に当たる指針を出す経済産業省・中小企業庁や、検査マニュアルを改訂する金融庁の、具体的な方針についての徹底審議」や、
「借り手や実務家を参考人として招いての質疑」が行われてしかるべきだった。
これだけコントラヴァーシャル(controversial)な法案なのに、中身が詰まってなくて、しかも官僚答弁禁止だから、
質疑で亀井大臣が答えに息詰まり、その場面が報道されるのは目に見えていた。
だから強行採決で逃げたか…。
※controversial…異論の多い・容易に認められない