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★《自治体病院は、誰が、誰のために残すのか》
大学の医局人事や行政だけに支えられる時代ではなく、地域住民自身が病院を残すために参加し、考え直す刻に来ている。
最も大切なのは、「市民一人一人が、病院をなんとかしなければいけない」という意識を持つこと。 市民は、今までは要求する側だった。行政に不平不満を言っているだけでは、何も解決しない。立場を置き換える。
◆「医師を派遣してもらう時代は終わった。これからは、医師を地域の病院で育てる。若手の医師をその地域が育てられなければ、地域の将来はない」
by 千葉県立東金病院 平井愛山・院長 2009/02/28 榛原総合病院の現状説明会にて
■東金病院も5年ほど前、榛原総合病院と同様、存続が危ぶられた。内科の医師がわずか2人に減り、他の診療科の医師も次々と辞めていった。
平井院長は、「医師がこの病院に居たいと思う病院づくり」が必要だと考え、先ず専門医のライセンスが取れるよう『医師の研修プログラムを見直した。』
平井院長「県の方は、専門医のライセンスを取れるまで、じっくり腰を据えてやれるような身分制度を作る。
あるいは、他の施設での研修も可能になるような、いわゆる制度設計をして頂いて。
その2つが効を奏して今、若手の医師にとって魅力のある病院に作り変えたということが1点。
それから、医療崩壊のもう一つの側面が医師患者関係の崩壊なので、地域住民との医療者の関係を見直して行こうと、住民が若手の医師を支えていく取り組みを始めてきた」
取り組みが実を結び、東金病院の内科医は2人→8人になった。
◆魅力ある病院づくり
●研修医に対して
①専門医のライセンスを取得するまでの身分制度
②他の病院で研修を受けても、専門医のライセンス00取得可
●医療崩壊=医師と患者の関係崩壊
③住民が若手医師を支える取り組み
◆東金病院の若手医師が、「勤務したい病院の条件」として挙げたもの
①住民との関係が良好 →都会や田舎とか、交通の利便性とかではない。本音で話せる関係は、医師を辞めさせない特効薬
②研修制度が充実
③診療体制のスリム化 →診療体制を広げ過ぎずに、医療資源を浪費せずに、決め細やかな診療へ
東金病院:19診療科→3診療科(内科、外科、小児科)