09/04/10 16:47:42 uOnBYC8t
雄優先で去勢はいい考えだと思うが、
そこまで深く考えて取り組んでないのと、
やはり直接的に子猫を身ごもる母猫が目の敵にされやすいんだろう。
雄を追跡捕獲するコストや時間が賄えず、
捕獲しやすい手近な母猫からやってしまうというのも。
あと、許し難いが、人間社会の心情的に
『避妊は雌を望まない妊娠出産から守る』
『去勢は雄の楽しみや喜びを奪う』という感情も
意識下では働いてそうだね。
実際問題としては避妊去勢された個体は
ノラ社会では一人前と認めて貰えず
未去勢の個体や群れから迫害されてしまう。
避妊雌は力の強いボス猫に相手にされないし
去勢雄はテリトリーを守れず餌場を確保できない。
結果的に双方定住できずさ迷ううちに餓死というパターンになるらしい。
もちろん避妊去勢後も地域で保護されたり個体数の少ない土地で
餌の確保や縄張り争いに苦労しない環境ならその限りではないだろうけれども。
私はノラ猫の避妊去勢に反対はしないが、
猫のためではなく飽くまでも『人間の都合』で
他種の断絶を行っているという自覚と
避妊去勢されたノラ猫が場合によっては必ずしも全てが
幸せに一生を終えるわけではないという認識を
踏まえた上で取り組んでほしいとは思う。
もちろん手術後全部が飼い主に引き取られるなら理想だけど。
ノラ猫とは『ノラ猫』という種ではなく、飽くまでも
飼い主のいない『イエネコ』だからね。
彼らは本来外来種で、イエネコであるにも関わらず
日本の風土で野外生活に順応せざるを得なかったのは
我々人間という種に全ての責任があるのだから。