06/11/09 16:50:07 6anBNcF8
>>297
キャバリアで一番問題とされるMVD(僧帽弁閉鎖不全、後天性の心臓弁膜症)について
どのような状態か?
心臓の弁は心臓から送り出される血液の流れを調整しています。
この弁が正常に働かないと血液が逆流します。
この状態を聴診器で聴くと、血液の逆流が雑音となって聞き取れます
普通は、小型犬などの老犬に発症する心臓の病気がキャバリアの場合、3歳過ぎ頃の
まだ若い時期に症状がおこることからとても深刻な遺伝性の疾患といえます。
残念ながらキャバリアの犬種が全般的にMVDの要素を持っているという報告があります。
問題なのはMVDが発症する時期が若すぎるということです。
しかし慎重なブリーディングによってこの問題を改善することができます。
それには3代の親族の血統の中にMVDを発症していないこと、繁殖に用いる両親
がハートチェックをクリアーしていること、MVDは3歳過ぎる頃からの発症が多く
それ以前の検査で大丈夫とはいえません。本来ならブリーディングを
行う場合は3歳過ぎてからの方が望ましいのですが、
それでは初産の年齢が遅くなってしまう、という問題があります。
そこでイギリスやアメリカのブリーダー達の中では
両親の3代前までにMVDの発症がなく両親を繁殖に用いる時点で
心臓に問題が無い場合に限り出産させてもよいという方法をとっているようです
血統をよく把握し、定期的な検査をして少しでも異常が認められた場合は
その子をブリーディング計画から排除してことが大切だと思います。
そのような注意を払うことで寿命を全うさせることができます。
MVDは遺伝的な要素でおこる疾患で
決まった血液のファミリーに現れる傾向にあるので、そういう意味では
ある程度の判断は容易だと思われます。
現在キャバリアを飼われている方へ
ほとんど症状がなくても徐々に進行している場合もありますので
定期的な心音チェックをして少しでも雑音が聞き取れれば
レントゲンやエコーでの検査をすることで早期発見できます。
薬の投与などで少しでも長生きさせてあげることができると思います。