09/02/24 19:06:41
I65
本症例は,雑音の最強点が胸骨左縁第2肋間と高く,高位(=漏斗部)心室中隔欠損であるといえる.
画像を読影すると,左室造影では大動脈の右冠尖が大きく突出しており,大動脈造影では,不明瞭ではあるが,大動脈弁逆流と大動脈弁尖の変形を示唆する所見がある.
肺体血流量比が1.1と高くないのは,心室中隔欠損に大動脈弁がはまり込んでいるためと考えられる.
通常,VSDでは肺体血流量比>2.0が手術適応であるが,本症例(大動脈弁尖逸脱+漏斗部心室中隔欠損)は例外である.
また漏斗部欠損では原則的に自然閉鎖はない.
したがって,本症例では手術が必要である.