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ポスドク:就職難解決へ 10年後の完全雇用目指し本腰
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博士号取得後に安定した就職先がない「ポスドク」問題の解決に文部科学省と経済産業
省が乗り出すことになった。今秋にも産業界と大学の代表を集めて初会合を開く。政府が6
月に閣議決定した新成長戦略では「科学・技術立国」の課題として、博士課程修了者の
完全雇用を20年に実現するとの目標を掲げている。【山田大輔】
計画では、採用数の多い大企業を中心に人事担当役員と主要大学の学長らを集め、産
学連携で人材開発を進める方法を協議。産学の双方が雇用増に責任を持つ行動計画を
作成し、両省は奨学制度の充実などの支援策を講じる。
科学技術白書によると、理系の博士課程修了者のうち、大学教員や企業などへの就職は
約半数どまり。残り3割は期限付き研究員など「ポスドク」と呼ばれる不安定な立場にあるほ
か2割は進路不明で、就職が困難な実態がある。博士号取得者は伸び悩み、特に自然科
学系では博士課程の入学者が減る傾向にある。
鈴木寛・副文科相は「大学は世の中に貢献し得る博士を育てる改革にやる気を示し、産
業界は人的、資金的貢献を行って、ちゃんと採用することが重要だ。産学連携で人材開発
を進め、優秀な人材が博士課程に進むことを加速させたい」と話している。