09/08/10 11:54:48 zOpA7PBY0
オゾン脱臭に伴う危険性について
(抜粋)
太田[3]の著書によれば,悪臭物質とオゾンの反応は緩慢で,1ppmの硫化水素を同濃度のオゾンで反応させた場合の
半減期は約150時間と長く,悪臭空気にオゾンを吹き込んでも悪臭物質は瞬時にはほとんど分解されない.
オゾンの自己分解速度(半減期)は,大気中で数~10数時間といわれるので,その間に悪臭物質は時間をかけ徐々に
一部分が分解されるものと思われる.我々がオゾン発生直後の室内に入り臭いが消えたと感ずるのは,オゾンそのものが
嗅覚細胞を麻痺させて人体に有害な“臭覚麻痺に基づく無臭効果”が得られることも一因と予測される.
オゾンが空気と共に鼻から体内に取り込まれると,鼻から気管を経て肺に至るまでの相対湿度が100%に近い結果,
通過するオゾンに曝される全ての粘膜が酸化する[4].これらの粘膜は枯草菌の細胞壁よりも遥かに脆弱で,
オゾン濃度によっては,麻痺,肺水腫の症状が現れる.日本産業衛生学会の勧告では,オゾンの作業環境許容濃度は
100ppb以下とされている[5].
一方,市販小型オゾン発生器(270~700mg/h)使用でも室内オゾン濃度が5,000ppb以上になることは容易に予測され,
網膜細胞の酸化破壊による視覚の低下が200ppb~500ppbで始まることを考慮すると,
上記器機使用のオゾン濃度管理には厳重な注意を払うべきであると考える.
URLリンク(nichiju.lin.go.jp)