09/04/05 15:19:27 LrqwDRAa0
現実としてどのメーカーからもリコールの申請が絶えていないように、設計時に十分
な評価を行ったとしても、使用経験のない部品で長期使用後の不具合を回避するの
は難しい。加速試験やシミュレート計算は設計者が予測した条件での評価しかできな
いため、実際の経年変化によるトラブルを全て網羅できるわけではない。
そのため、明らかにコストや性能で効果のある技術であっても、家電業界ほど簡単に
は採用しない。社内で数年の評価を行った後で、安全性に影響の少ない部品で少数の
車種に採用し、さらに数年の経てやっと本格的に量産採用される。
三菱、スバル、日産などが電気自動車への搭載を発表している電池は、全てマンガン
系のリチウムイオン電池。このタイプの電池は9年前にユアサが生産を開始している
が、素材レベルで発火しにくいことが特徴。
URLリンク(www.gs-yuasa.com)
三菱自動車では、1996年に試作車のシャリオ・ハイブリッドが発火事故を起こしたこ
とから、1998年に試作したFTO-EV以降はマンガン系リチウムイオン電池に切り替えて、
日本電池(ユアサと合併したのが現在のGSユアサ)と開発を進めてきた。
URLリンク(techon.nikkeibp.co.jp)
予算の問題から次世代車としてEVしか選択できなかったという面はあるが、途切れる
ことなく開発を続けてきたことで経年変化やその対策にノウハウを得ているし、発電・
発動機に強い三菱重工やインサイトのインバータを生産している三菱電機との繋がり
もある。
三菱からi MiEVベースのEVを供給することが決まっているPSAは、これまでに1万台
以上のEVを発売した実績がある。当初はパワートレインの形で供給する予定であっ
たが、PSAのi MiEVに対する評価が高く完成車での供給に変更されている。