08/10/19 02:53:22 ZMUnSv7I0
五十嵐平達さんが1955年に書かれた本でも、ビートルは既に「古くさい形状」と言われていました。
アーウィン・コメンダのてがけたビートルのヤーライスタイルは、
あれはもはや1950年代の時点で古さというものを超越しちゃったんですな。
同じ本で、1932年の初代V8から、1949年の戦後型ポンツーンスタイルに至るまでのフォードのノーズ変更をずらりと並べて、
流線型・フルワイズへの変遷を解説していたのは、面白かったです。
タウヌス12Mの生産終了の場合、60年代のフォードの欧州戦略で、
ドイツでもベーシックモデルはイギリス設計の後輪駆動車であるエスコートにシフトする方針になったのも一因ですね。
確かにオペルが変哲もない設計でカデットを出して成功したのを見ていれば、
基本構想は優れていても問題をあちこちに抱えていてその対処に追われる前輪駆動のタウヌス12M系列を作り続けるより、
スペース効率はともかく一応のレベル、スタイルはデトロイトのテイストも入れてそれなりにキャッチー、
肝心の中身は平凡だが手堅くコンベンショナルで間違いがない初代エスコートの設計図をイギリスから持ちこむ方が有利、
と判断するのも、戦略上の一策でしょう。