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エコ通勤「見切り発車」 大衡、大和工業団地バス (2009年09月13日日曜日 河北)
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セントラル自動車などトヨタ自動車系企業の進出が相次ぐ大衡村と大和町の工業団地に、路線バスを
走らせてマイカー通勤を減らす「エコ通勤」が、実現へ向けて動きだした。ミヤコーバス(仙台市)が
10月1日から団地内を通る2路線を運行する。だが、採算性や立地企業従業員の利用者数が読み切れ
ない「実験的運行」の側面が強く、運行時間帯などで利便性が良くない。関係者は本格運行に向けて
知恵を絞っている。
11日、東北運輸局や工業団地の立地企業、ミヤコーバスなどでつくる「エコ通勤推進協議会」が
仙台市で開かれた。「最低限の人、車両で回す。実績を作り、将来への先行投資的な運行であり、通勤に
使いにくい時間帯であることは認識している」。ミヤコーバスの担当者は苦しい事情を明かした。
ミヤコーバスが運行を始めるのは、高速バス「仙台―加美線」と路線バス「北部工業団地線」。高速
バスは、仙台市のJR仙台駅前を出発し、仙台北部中核工業団地(大和町)、第2仙台北部中核工業団地
(大衡村)を通る。1日6往復で、午前9時から約2時間おきに運行する。路線バスのうち、仙台市
地下鉄泉中央駅前から両団地に向かう下り便は1日1本。団地から泉中央駅への直通便はない。
「午前8時半の始業に間に合う便がなく、不便だ。従業員が帰る時刻もバラバラで、バス時間に合うのか
どうか」「高速バスの運賃が片道1000円前後で高い」。協議会に出席した企業側の反応は冷ややかだった。
協議会の事務局を務める東北運輸局は今後、立地企業やミヤコーバスと意見交換を重ね、利便性と採算性を
兼ねた運行時間帯や本数を探る。「バスが実際走りだすと、エコ通勤のイメージがわく。いいアイデアが出る
はず」と期待する。両団地の従業員は現在約4300人で、大半がマイカー通勤だ。セントラル自動車など
進出予定企業が本格稼働すれば、渋滞や排ガスの増加で地域の環境が悪化する可能性がある。協議会はエコ
通勤に誘導し、環境への負荷を減らしたい考えだ。
協議会座長の徳永幸之宮城大事業構想学部教授(社会システム論)は「エコ通勤を行わない企業に新たな課税
をするなど、思い切った誘導政策も必要」と国を挙げた取り組みを提言している。(了)