10/07/26 20:43:25 QUbQJbo20
信号待ちで隣に並んだクラウン。
ライトグリーンのドノーマル。コンフォートというやつかな?
運転席には白髪短髪の好紳士、助手席には化粧の濃すぎない品のある貴婦人。
誰が見ても60歳前後のさわやか夫婦。
オーディオはきっとメーカー純正だろう。ラジオから流れるのはビートルズあたりか?
車のプレーンさと、二人のさわやかさが見事にマッチして、まるでカタログ写真のようだった。
片や俺の車はどうだ。我が愛する名門日産のMOKO。GT-Rのマークが日の光を受けて輝く。
車高を落とし、エアロを組み、ホイールは大径化、タイヤは薄く、
マフラーを変え、エアクリを変え、ブーストを上げ、プシュプシュうるさいブローオフ、
シートを変え、ステアリングを変え、追加メーターを並べ、レー探がギャンギャン喚く運転席。助手席にはアホンダをたたく為のダイナブック。もちろんオーヴァークロックで3GHzは軽く出る。
なんだあの車は。まるで人類の夢じゃないか。
「美は・・・・・・」と言いさすなり、俺は激しくどもった。埒もない考えではあるが、そのとき、俺のトヨタやアホンダ(笑)へのコンプは俺の美の観念から生じたものではないかという疑いが脳裡をよぎった。
ふいに、俺は怒りにに包まれた。