07/06/25 17:34:41 /gLJ6Ugx0
白い世界は出だしから中盤までとにかくネガティブだ。
「僕を待つ人も引き止める人も誰も見えないのに生きていてもいいの?」
「僕はなんなんだろう」という歌詞たちが象徴している。
だが、フィナーレのところでふっとつむがれる
「僕の足跡がいつかここに空を描き街になるまで」
という歌詞は明らかにここまでの流れとは違う思いがある。
今の僕にはなにもない。
でも、これから先にはきっとこんな僕の人生にも真っ白なんかじゃなくて
ちゃんと色合いがつく。
そして、ひとりずつひとりずつ、僕が大切に思う人、
僕を大切に思ってくれる人が心の中に住み着いていって
その人たちと一緒に素敵な“心の街”を創っていくことができるはず。
そう信じることが、今の僕の生きる支え。
“心の街”の住人はかけがえのない友達ともとれるし、
もっと幸せに素敵なお嫁さんと子供たちかもしれない。
なんにしても、生きることのつらさに苦しむ主人公にさした希望の光が
最後のサビの盛り上がりに表現されています。
「一歩ずつの細い道を描き続ける」
この“白い世界”という曲は、この後にリリースされた“月夜の雨”のコンセプトの
いわば源流ともいえるのではないだろうか。
こういう想像をすると、当時の柴子の心の病の重さが尋常ではなかったこと
がうかがえ、心が痛む。
でも、そんな思いを、こんな素晴らしい曲にして僕らに贈ってくれた柴子は
本当にすごいと心底思う。
柴子はなんとこれから海外に旅行らしい。
何をするのか全くわからないが、そこでもまたいろいろな経験をするのだろう。
今度はそのような経験をどんな形にして僕らに届けてくれるのだろうか。
首を長くしてそれを送り届けてくれる日を待ちたいと思う。