07/10/04 22:22:05 tJKbezm+O
・・・僕は轟音の中にいた。目の前が霞んで何が起きてるのか分からない。
これは血だ・・・
そうか、さっき殴られた時の血が目に・・・僕は一体?ここはどこだ?
『また皆で合わせられるなんて嬉しいわ』
『ゴンゲ~』
『お母さん、もっとしっかり握らないとダメよ』
『父さんはやっぱりワーウィックが似合うわね』
『奈美。次はアナタから始まる番でしょう・・・さあ・・・』
なんだ?一体なにが起きている?
僕は瞬きを繰り返し、少しずつ視界を取り戻した。
『!!!』
そこには奈美がいた。
それだけではない。ナオミ、怪魚、ミイラ、ヨロイ・・・全てが集結している。
ミイラがマイク
奈美とナオミがギター
ヨロイがベース
そして怪魚がドラムセットに座っている。
『お、おい・・・』
僕は喋ろうとしたが、モゴモゴと口籠もるだけだ。体の自由が利かない。縛られている。
ナオミが虚ろな目の奈美に何かを促している。奈美の手が操られるようにゆっくりと動き、ギターを弾きはじめた。
『これは・・・さっきの曲じゃないか!』
奈美のギターに合わせてナオミも弾きはじめる。やがて怪魚のドラムが入り、狭い部屋が爆音に包まれた。
ガラスはひび割れ、床が地震のように揺れる。頭が割れそうだ。
だが一つおかしい、ミイラとヨロイは何一つ演奏していない。動く気配すらないのだ。僕は・・・
A 渾身の力を振り絞り奈美を呼んだ
B ボーカルがいないなら僕が歌ってやろうと思った
C 静かに見守るべきだと思った