高本秀行 愛の旋律 第六楽章at CONTEMPORARY高本秀行 愛の旋律 第六楽章 - 暇つぶし2ch■コピペモード□スレを通常表示□オプションモード□このスレッドのURL■項目テキスト950:7分74秒 08/07/25 23:37:22 lxzvzk6p 【芸術家高本秀行、栄光の軌跡】 ■第十七回■ 戸の外には秀行少年が立っていた。 両の目からは涙が溢れていた。秀行少年は両親の元に 駆け寄ると声を詰まらせながら言った。 「もういいんだよ。僕が辛抱すればいいんだ、大丈夫だよ。 みんなに合わせるようにするから・・・」 小学一年生とは思えない健気な言葉に皆が泣いた。 秀行少年の親を思う気持ち、担任を慕う心・・・。 そこには深い愛が満ち溢れていた。言葉は要らない。 彼らの前に高本秀行という類稀なる天才がいる、 その天才少年は奢ることなく人間としての王道を 歩み続けていた。 「彼は間違いなく偉大な音楽家になるだろう」 担任は秀行少年を見つめながらそう思った。 (第十八回へ続く) 951:7分74秒 08/07/25 23:38:20 lxzvzk6p 【芸術家高本秀行、栄光の軌跡】 ■第十八回■ 3月31日の夕暮れ午後5時ごろのことであった。 沈み行く夕陽を見つめながら秀行少年はなにやら 物思いに耽っていた。 母親はそっと秀行少年の肩に手を置くと、秀行少年は 静かに振り返ってこういった。 「お母さん、僕はね、いいんだよ。どう思われたって。 僕はね、彼らの教育係としてこれからの一年間を 過ごしてゆくよ。心配要らないよ。僕は心の中では もう五年生だからさ。ちゃんと二年生の彼らに あわせていくからさ」 と笑った。そんな健気な秀行少年が母の目には とても大人びて見られた。どうして同じ少年達と ここまで違うのだろう・・・。母は考え込まざるを えなかった。 二人はやがて日が沈むまで寄り添い、やがてくる 小学二年生としての生活を語り合っていた。 (第十九回に続く) 次ページ最新レス表示レスジャンプ類似スレ一覧スレッドの検索話題のニュースおまかせリストオプションしおりを挟むスレッドに書込スレッドの一覧暇つぶし2ch