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【芸術家高本秀行、栄光の軌跡】 ■第三回■
1963年12月24日午後8時。秀行少年の家では毎年恒例の
クリスマスパーティーが開かれた。雪の降る寒い夜であった。
秀行少年と両親、兄弟2人に親類などが集い楽しいひと時が
過ぎていった。
懐かしい歌、懐かしい話で盛り上がったクリスマスパーティーは
時が過ぎ行くのを忘れさせるに十分であった。秀行少年はそんな中、
窓辺で降りしきる雪を見つめていたが、やがて意を決したように
父親の傍へ行くとなにやら耳うちした。
秀行少年から小声であることを告げられた父親は満面の笑顔で
家族と参会者に向かって次のように言った。
(第四回に続く)