08/01/14 00:51:47 QWuXeYKT
亀だけど貼っとく。
矢代秋雄: ピアノ作品集 / 赤井裕美
URLリンク(www.towerrecords.co.jp)
天才作曲家、矢代秋雄作品集 絶美! 15歳の時の作品「24のプレリュード」世界初録音!
さらに、伊福部ファン感涙の大迫力「荒武者の踊り」も世界初録音
夭折した天才作曲家、矢代秋雄(1929-1976)。晩年は様々な音楽大学で教鞭をとっており、あの池辺晋一郎やあの鈴木雅明も師事していました。
突然の死から今年で31年が経ち、今までもピアノ協奏曲や室内楽作品、ピアノソロ作品の録音はいくつかリリースされていますが、これは矢代の少年期から晩年までの作品を網羅した、矢代の真価をあらためて問う一枚です。
まず、彼が15歳のときに作曲した「24のプレリュード」。
すでに15歳にして非凡の才能と作曲の技術を身につけていたことを実感させる作品で、どれも1分弱と短いながら、旋法を用いた曲、日本風の情緒たっぷりの曲、メンデルスゾーンを髣髴とさせる曲、矢代独特のリズムの効いた曲など、実にヴァラエティ豊か。
若くしてすでに、壮年期の作品に通じる内容を備えた作品を書いていたことに驚かされます。最終曲は規模も大きく、テクニック的にもかなりの難曲。矢代が、作曲だけでなくピアノにも非凡な能力をもっていたことを実感します。
矢代は、自分の気に入らない作品の楽譜はほぼすべて破棄してしまったといいますが、この24のプレリュードは、草稿の状態の楽譜を生涯にわたって大切に保有していたことからも、矢代のこの作品に対する自負がうかがわれます。
「荒武者の踊り」は、矢代が東京音楽学校に入学後間もなくして管弦楽法を師事した、伊福部昭の作風が濃厚に見受けられる作品。
この曲が収録されている舞踊劇「吉田御殿」は、管弦楽のために書かれた作品ですが、この「荒武者の踊り」は矢代の手によって、ピアノ用に新たに編曲されたもの。グリッサンドなどが多様された、演奏効果の高いエネルギッシュな作品となっています。
矢代らしからぬ線の太いアレグロの音楽は伊福部の影響が濃厚で矢代ファンのみならず伊福部ファンも録音を切望していたもの。
もちろん「ピアノ・ソナタ」も収録。第2楽章のトッカータ部分もクリアな響きで実に鮮やか。さらに、大原美術館で初演された時の3楽章も収録。これが現行のものと全く違うのに驚き。矢代の不朽の名作「ピアノ・ソナタ」の創作の変遷をみることができます。
矢代作品の研究・演奏で東京藝術大学の博士課程を修了しているピアニスト、赤井裕美が、矢代への思いを込めて演奏しています。
[コメント提供;キングインターナショナル]
『矢代秋雄(1929~1976):ピアノ作品集』
【曲目】
1. ピアノのためのソナチネ(1945)(3楽章)
2. 24のプレリュード(1945)
3. 夜曲(1947)
4. 荒武者の踊り-舞踊劇『吉田御殿』より(1949)
5. ピアノ・ソナタ(1960、1961)
6. プレスト/ピアノ・ソナタ~第3楽章(初演時の断片)
子供のための小品より
7. いたずら(1963)
8. おすまし(1963)
9. むかしばなし(1972)
10. じゃんけんとび(1972)
11. 桐朋学園高校理論ピアノ初見曲(1976)
12. 桐朋学園ディプロマコースピアノ初見曲(1976)
13. 桐朋学園大学理論ピアノ初見曲(1976)
【演奏】
赤井裕美(ピアノ)
【録音】
2007年5月18,19日