08/03/22 14:14:26 4KG83t2q
売れたおかげでこうなった。以下友人の某巨大楽器屋の部長にマーチンを買う相談をしたときの
答え
↓
本当のことをストレートに言うと今のマーチンの品質は良くない。
日本で人気があるのは、スタンダード・シリーズ(D-28、D-45、OOO-28など)と、
ビンテージ・シリーズ(HD-28V、D-45V、OM-28V、OOO-28ECなど)だけど、これらが
よろしくない。
これらは今でも昔ながらのダブ・テール・ジョイントにこだわっているけれど、
ダブ・テール・ジョイントというのは、厳選された材を時間かけてシーズニング
して、熟練した職人がこつこつ作っていた時代の製法なのですよ。しかし、マー
チンは現在大量生産メーカーで、昔のように良い材を選んでられないし、
シーズニングに時間もかけられず、流れ作業で組み立てられているのです。
確かに、今でも「ハンド・メイド」ではあるけれど、必ずしも熟練した職人による
ものではなく、サラリーマン工員やパートのおばちゃん達が、マニュアル通りに
作っているのです。
木の狂いや組み立ての精度が要求されるダブ・テール・ジョイントなのに、
大量生産によってその点が軽視た結果、ネックがジョイント部で持ち上がる、
いわゆる「ネックの腰折れ」が頻発しています。もちろん、
保証期間内であればメーカー保証で修理はしてもらえますが、ダブ・テール・ジョ
イントの場合、ちゃんと直すためにはネックを仕込み直すネックの「リセット」
という作業が必要となることが多いです。しかし、これは時間とお金がかかるので、
日本のマーチン輸入代理店のK楽器は余程でない限りリセットをやりたがりません。
たいてい、アイロンという熱処理で矯正するだけです。アイロン処理では、
将来元の腰折れ状態に戻ってしまう可能性が大きいです。保証期間が過ぎて、
再び腰折れになったら、原則的には修理をする場合自己負担になります。ちなみに、
ネックのリセットは10万前後か、それ以上の金額。
近年製造されたマーチンのスタンダード・シリーズ、ビンテージ・シリーズ製品を
手にする場合は、腰折れのリスクを考慮にいれないといけません。
特に2000年以降は要注意です。