07/09/06 23:00:30 cRuAgJta
人生をもうやめよう、どこか遠い桃源郷に旅立とう、
と思っていた頃、ヴェデルニコフのベートーヴェンに出会った。
それは、至福の音楽と呼ぶにふさわしく、
ときには子守唄のように甘美な響きで私を包み、
またときには鎮魂歌のように、私を慰め、広々とした平和へと
私をいざなったのだった。
人間は究極的には孤独な存在である。
しかし、その孤独の伴侶として、ヴェデルニコフのベートーヴェンがある。
厳粛にして慈愛に満ちたその調べは、
いつまでも私の巡礼歌でありつづけるであろう。
そして、いつの日か、弔いの調べとなるであろう・・・。