07/06/24 07:47:42 WcGpnxQo
>>244のカキコを見てやっと全曲聴き終えた。>>233の時点では30,31,32番しか
聴いていなかったので。
で、全曲の感想はというと、初期のソナタ、月光、ワルトシュタインなどが良かった。
でも上述の通りややミスタッチが多いし、テンポの揺れに違和感がある。
良く言えば古典的な演奏だが、悪く言えば一時代前の演奏という感じが全曲を一貫している。
ベートーヴェンを聴きたいなあと思った時に、わざわざシュナーベルの箱を開けることは
あまりないだろうと思う。ヴェデルニコフやギレリスを好んで聴くことに変わりはない。
ただ、全曲を通して聴くことから学ぶものは多々あるし、シュナーベルがそれを世界で初めて
我々に提案したということを考えれば、非常に価値のある録音には違いない。
ベートーヴェンのピアノソナタを愛する人であれば、一聴の価値は充分にあるはず。
個々の曲に絞って聴きたい人にはもっと良い演奏があるよ、とアドバイスするが、
全集で聴きたい人は選択肢の1つに入れておいても良い。
歴史的価値は高い演奏だが鑑賞用にはやや不向き、というのが正直な感想。