【鰤】ブリテン【典】at CLASSICAL
【鰤】ブリテン【典】 - 暇つぶし2ch750:名無しの笛の踊り
07/06/03 21:38:52 DMIYOBrd
>>747
切り込み隊長お疲れ様です!
マシューズ編作品41はマーラーが偲ばれると共に、
どことなくショスタコーヴィチ編の死の歌と踊りのかほりも感じます!


751:名無しの笛の踊り
07/06/04 06:37:57 WZd8yzzI
カーゾンスレ立てました。
スレリンク(classical板)l50

モーツァルトの協奏曲伴奏、よいですね。
20番・27番はブリテン/カーゾンが未だにマイベストです。

752:名無しの笛の踊り
07/06/04 17:08:26 0PuaBSye
隊長まぁのんびりやろうぜ。
この後大作が結構あってROMの自分でも聴くのも大変だしなσ(^-^;)
そういや乞食オペラって鰤とピアーズのなかったっけ?
改めて聴くとピアーズって本当に美声だよな。

753:名無しの笛の踊り
07/06/04 18:09:46 KTyZIOJD
>>73
「グロリアーナ」も(前半)陛下がイヤミで大人気ないバーサンに描かれてて初演時は顰蹙を買ったんじゃなかったっけ?。



754:名無しの笛の踊り
07/06/04 21:22:34 g8ilEv6S
久しぶりに来て、何か伸びてると思ったら隊長が帰還してたのか。
相変わらず熱い書き込みで良いね。

755:名無しの笛の踊り
07/06/06 01:54:32 wPR+xsva
>>752
ありましたごみん やっと春きますた...
Peter Pears, Nancy Evans, English Opera Group Orchestra, Benjamin Britten - Pearl - PRL 0225

756:名無しの笛の踊り
07/06/06 23:56:40 nHY114mC
最後まで隊長に付いていきます。

757:名無しの笛の踊り
07/06/07 04:23:25 fFvvVCxa
ありがとですSQ3番までは行きたいです...ってop.94じゃん...

758:名無しの笛の踊り
07/06/07 04:25:56 fFvvVCxa
俺はさておき聴けよ鰤!語れ鰤!というわけで、
クラの世界で春と言えば、なにはさておき鰤op.44終楽章の合唱が思い浮かぶ、
という奇特なひとは、このスレでは私だけではあるまい!

春の交響曲(Spring symphony)Op.44[Orch,S,A,T,混声cho,少年cho][4部]W.H.オーデン他詞
(1949/初演1949.7.14 フェリアー、ヴィンセント、ピアーズ ベイヌム指揮 コンセルトヘボウ、アムステルダム)

Part 1
1.序奏:輝き出でよ(Introduction)(anon詞, 16th century) (合唱)
2.陽気なカッコウ(The merry cuckoo)(Edmund Spenser詞) (テノール)
3.春よ、やさしい春よ(Spring)(Thomas Nashe詞)(ソプラノ、アルト、テノール、合唱)
4.馬車に乗る少年(The Driving Boy)(George Peele-John Clare詞)(児童合唱)
5.朝の星(The Morning Star)(John Milton詞) (合唱)
Part 2
6.きたれ、誉れの娘たち(Welcome, maids of honour)(Robert Herrickv詞)(アルト)
7.天の水よ(Waters above)(Henry Vaughan詞) (テノール)
8.芝生に出て寝ていると(Out on the lawn)(W. H. Auden詞) (アルト、合唱)
Part 3
9.わが五月はいつくるのか(When will my May come)(Richard Barnfield詞)(テノール)
10.きれいできれい(Fair and fair)(George Peele詞)(ソプラノ、テノール)
11.笛を吹け(Sound the Flute)(William Blake詞) (合唱、児童合唱)
Part 4
12.フィナーレ:ロンドンよ、お前にあげよう(Finale: London, to thee I do present)
(Beaumont and Fletcher詞)(全員)

759:名無しの笛の踊り
07/06/07 04:29:40 fFvvVCxa
クーセヴィツキーとボストン響の委嘱で作曲され献呈もされている。
米国初演はもちろん同コンビ、タングルウッドでアムスから1ヶ月後に行われたらしい。
タングルウッドみたいなところで聴いたらさぞ気持ちいいだろうなあー。
曲は4部12曲から成り、これで交響曲というと大地の歌や叙情交響曲を想起させるが、
聴いてみると合唱のせいかオラトリオっぽくきこえる。
冒頭こそ来ない春を恨んでるかのような怪しい始まり方をするが、
その後次から次へと鰤好きにはたまらない展開が押し寄せるぞ!
最初フィナーレの合唱がへんてこに聞こえたんだが、
いまとなっては、あのメロディじゃないと、
春が来た名状しがたい喜びを表現できん!と思ってしまうほどだ。
慣れてくるとフィナーレのメロディを管がしみじみ吹き出したときに、
え~もう終わっちゃうの?と思えてくるはずだ!
他の歌曲や声楽曲などと同様、これも詩の選び方が激しくイカしてるので
ぜひ歌詞を見ながら一度聴いてみていただきたいもんだ!
特に俺はこの曲の終わり方がスゴく好きなんだ!

760:名無しの笛の踊り
07/06/07 04:33:50 fFvvVCxa
Ferrier, Vincent, Pears, St. Willibrord's Boys' Choir, Netherlands Radio Chorus, Concertgebouw Orchestra, Eduard van Beinum - DECCA - 440 063-2DM
Vyvyan, Burrowes, Pears, Chorus of the Royal Opera House, Emanuel School Wandsworth, Boys' Choir, Orchestra of the Royal Opera House, Benjamin Britten - LONDON - 436 396-2LM
Sheila Armstrong, Janet Baker, Robert Tear, London Symphony Orchestra, Andre Previn - Allegro - 64736
Elisabeth Gale, Alfreda Hodgson, London Symphony Orchestra, Richard Hickox - Chandos - CHAN8855
Alison Hagley, Catherine Robbin, John Mark Ainsley, Choristers of Salisbury Cathedral, Monteverdi Choir, Philharmonia Orchestra, John Eliot Gardiner - DG - 453 433-2
Eiddwen Harrhy, Linda Finnie, Robert Tear, Southend Boys' Choir, Gennady Rozhdestvensky - IMP Classics - 5691752
Jennifer Vyvyan, Regina Sarfaty, Richard Lewis, Collegiate Chorale,
Boys' Choir from St. Paul's Church, New York Philharmmonic, Leonard Bernstein - NYPHIL - NYP2006
Alexandra Yakovenko, N. Postavnicheva, Vladimir Mahov, USSR TV and Radio Symphony Orchestra, Gennadi Rozhdestvensky - Revelation - RV10010

761:名無しの笛の踊り
07/06/07 08:31:58 SM462p+S
春の交響曲、名曲だよな。
最初聴いたときは、これが春かよwと思わせる冒頭の暗さにとまどったが、
今では大好きだ。
ちなみに俺はガーディナーと自作自演しか持ってないんだけど、
他におすすめありますか?


762:名無しの笛の踊り
07/06/07 09:04:03 1P8r7WBK
すみません、ド初心者なんですが、
op.60の日本語訳の在処を教えて
頂ければ幸いです。

763:名無しの笛の踊り
07/06/07 14:54:09 KX0V6o4G
おーっ,イッキに私の会員番号まで来てしまったかぁ~。さすが隊長。

バーンスタインのがあったとは知らなかった。でも何か特殊なレーベルのようだな。
塔とか犬で手に入るのだろうか?

この曲の実演について少し。ここ15年間で東京で演奏されたのは3回(5公演)。

94年の大野和士指揮東京フィル
99年のヒコックス指揮新日フィル,プレヴィン指揮NHK交響楽団

99年には何と1ヵ月(実際にはもっと短かった)の間に2つのオケが演奏した。
東フィルの公演はNHK-FMの特集で,N響公演は例のごとく放送された。

99年以降約8年経っているが実演に接する機会はない。地方ではどうなんだろうか?




764:名無しの笛の踊り
07/06/07 14:59:45 dJt34QEY
現在「集団ストーカー」というのがよく話題になります。
創価学会がやっているとか、探偵社がやっているとか、色々憶測が飛んでいますが、
実際には学会が行っている犯罪です。学会員と揉めてからはじまりました

学会の中には創価班・牙城会という部署があり、ここには
「学会・学会員とトラブルを起こした一般市民に嫌がらせをするセクション」
が存在します。
この連中は学会の敵を監視して、嫌がらせをするのが仕事です。
こいつらが行っている任務が、集団ストーカーです。

学会員は組織的なネットワーク網が充実しているため、実行部隊には学会員を使っています。
パッと見には、誰が学会員だとかはわからないでしょう。
それをいいことに、学会のネットワークに個人情報を流し、嫌がらせをさせているのです。

「仄めかし」というのは本来、「どこにいても対象のことを知っている人間がいる」
=「どこにいても監視されている」と思わせることが目的です。
それを治安を破壊する者でなく、単なる一般市民に対してハイテクを駆使して
集団で行うのが、学会の集団ストーカーです。

公安なども行っているという報告がありますが、創価学会は一般市民に対しても
容赦なく実行してしまいます。
また集団ストーカーの後始末は精神科へ行かせて証言能力を奪うか
社会的に抹殺するか学会員にするかのいずれかですが地域や親戚家族をも
巻き込んで猿芝居を演じて基本的には絶対に精神科へ叩き込みます

どちらにしても、学会が、その体質として受け継がれてきた敵対者をひっそりと
抹殺する方法が集団ストーカーといわれているものの実態です。

765:名無しの笛の踊り
07/06/07 17:06:34 L2ibWJjW
バンスタ盤はNYP自主制作だよね
NYPのサイトで買えるんじゃない?


766:名無しの笛の踊り
07/06/09 04:55:53 dxMq0y6x
op.44には鰤自演とかベイヌムの初演ライヴ(豪華キャストだが音悪し)とかもあるわけなんだが、
ひっそりと俺が好きなのはNYP自主制作のバンスタライヴだ。
録音は悪いが全編ムンムンした精気あふれる感じがあって栗の花のにおいがしてきそうだし、
NYP期のバンスタらしい勢いも随所にあっていい感じだ!
バンスタにはもっと鰤をやって欲しかったもんだとこれを聴くといつも思うぞ!


767:名無しの笛の踊り
07/06/09 11:40:01 50MFTc4q
今NYPのサイトに行ってみた。10枚組の3枚目に入っているようだが,バラではないのか?
この1枚のために全部買うわけにはいかない…。AFホールに行けばバラで売っているんだろうか?

誰か1973年の60歳誕生日記念 自演コンサートライブ(FMエアチェック)と交換して
くれないかなぁ。94年の大野/東フィル(優良録音)とでも良いのだが。

(著作権法違反なのはよくわかっているが…鰤コレクターとしては欲しい)

768:名無しの笛の踊り
07/06/09 12:09:08 dxMq0y6x
op.34の例でも分かるが、鰤は若者の音楽教育にも熱心であったらしい。
そこで次の作品は教育的配慮のされた聴衆参加型のオペラだ!

「小さな煙突掃除(『オペラを作ろう』第2部)(Let's Make an Opera "The Little Sweep")」Op.45
[1幕(3場)]E.クロージャー台本
(1949/初演1949.6.14 ジュビリー・ホール、オールドバラ)

貧しさから煙突掃除夫に売られてしまった少年は、
見習いとしてひどい扱いを受けていたが、それを知った子供たちが彼を助け出そうとする。
そういうお話なのだが、この作品ではオペラの部分は2部構成全3幕の第2部3幕めにあたり、
1部の1、2幕は、このお話に感動した子供たちがこの話をオペラにしようと言い出して、
セットを作って練習しながらオペラ上演を目指す場面になっている。
参加者?である聴衆が実際に練習に参加する、という趣向だ!
そのためオペラ部分には、「観客の歌」と指定されている合唱部分が4曲ある。
鰤はこの作品をオペラとせずに「若者のためのエンタティメント」としているが、
実際音楽作品として聴くよりも、上演に参加することの方が面白いんだろうなあと思わせる。
とはいえ子供向けに書かれたものだけに、そっち方面で才能抜群の鰤のうまさが炸裂しているぞ!
「煙突掃除の歌」の童謡風の旋律、パントマイムの部分の舞曲風の音楽、子供のソロが美しく交わされる重唱など、
オペラ部分は40分くらいの作品だが鰤風味は十分に味わえるんじゃないだろうか?
編成も声以外は弦四、打楽器、ピアノ、みたいな室内楽編成なので上演しやすそうだが、
ラヴェルの「子供と魔法」みたいなのとは同列に並べられないのも確かな気もする...

769:名無しの笛の踊り
07/06/09 12:12:31 dxMq0y6x
CDはどちらも第2部の3幕めのみが収められているが、
DVDでは2部3幕全てを観ることができるぞ(日本語字幕はないが)!

Jennifer Vyvyan, April Cantelo, Marilyn Baker, Gabrielle Soskin, David Hemmings, Michael Ingram, Robin Fairhurst, Vyn Vaughan, Nancy Thomas, Peter Pears, Trevor Anthony, English Opera Group, Benjamin Britten - DECCA - 436 393-2
Soloists, King's College Choir, Cambridge, Medici Quartet, Philip Ledger - EMI - CDM5 65111-2
DVD-Felicity Palmer, Kate Flowers, Stephen Richardson, John Graham Hall,
The Coull Quartet, Nettle & Markham, Huw Ceredig, City of Birmingham Symphony Chorus and Symphony Youth Chorus,
Simon Halsey - Arthaus Musik DVD - 102107

770:名無しの笛の踊り
07/06/09 12:13:25 dxMq0y6x
お次はエリザベス女王のいとこでオペラ通のヘアウッド卿が結婚するのを記念してできた曲だ。

婚礼のアンセム「我愛す、ゆえに我あり」(A wedding anthem "Amo ergo sum")Op.46[S,T,混声4部cho,org R.ダンカン詞
(1949/初演1949.9.29 クロス(sp)、ピアーズ、聖マークス教会合唱団、指揮鰤 聖マークス教会、ロンドン)

このヘアウッド卿というひとはただのオペラヲタではなく、
エジンバラ音楽祭監督、英国ナショナル・オペラ取締役などの要職についたり、
Kobbe's Opera Guideという分厚いオペラ本の編者として参加してたり、
英国オペラ界では相当な人物であるらしい。
肝心の曲は10分弱の小品で、結婚を祝うのだからさぞや...なものだろうと思うと、
これがまたいかにも鰤らしく屈折が感じられる出来なのがどうなのかと思わせるぞ!
当時建造中?だったロイヤルフェスティバルホールの礎石の下に埋められたタイムカプセルに、
この曲の楽譜のコピーが収められているそうで、掘り出されるときはやっぱ演奏されるのだろうか?
聴衆はそのとき分かりやすく美しい旋律や華やかさを期待するのか?
と思うとなんだかな...という気がしないでもないのだが...
最近LFHの改修工事をやったときは、壁にもタイムカプセルを埋めこんだそうだが、
そこにはLPOやPOの演奏が入ったiPodなんかが入ってるらしい。

Finzi Singers, Andrew Lumsden, Paul Spicer - Chandos - CHAN9598
The Sixteen, Margaret Philips, Harry Christophers - Collins Classics - 23721 1343 2
Corydon Singers, Westminster Cathedral Choir, Matthew Best, Trotter - Hyperion - CDA 66126
Richard Farnsworth, Ian Bostridge, Westminster Abbey Choir, Martin Neary - SONY Classical - SK62615

771:名無しの笛の踊り
07/06/09 12:14:31 dxMq0y6x
op.46からすると次のは何とも分かりやすく美しい逸品だ!

5つの花の歌(5 Flower songs)Op.47[混声cho]
(1950/初演1950.7.23 イモジェン・ホルスト指揮学生合唱団 ダーティントン・ホール、トットネス)

1.水仙に(To daffodils)R.ヘリック詞
2.四つの美しい月のめぐり(The succession of the four sweet months)R.ヘリック詞
3.沼に咲く花(Marsch flowers)G.クラッブ詞
4.月見草(The evening primrose)J.クレア詞
5.緑のほうき草のバラッド(The ballad of green broom)詞=おとぎ話による

これは鰤が親しくしていた上流階級出身のエルムハースト夫妻が、
銀婚式を迎えるのを記念してできたもので、同夫妻に献呈されている。
このエルムハーストさんというひとはかなりの富豪で、
タゴールに感化されてイギリスの田舎で芸術と工芸を軸に村おこしをしたのだが、
これがすばらしくフリーな環境となって発展し、最近のオルタナティブ・カルチャー発祥の地となったらしい。
正直俺もここには一度行ってみたい気がするぞ!オールドバラに行けるならそのついでに、だが。
その夫妻を祝うこの曲はさすがに?晦渋な雰囲気はあまりない無伴奏の混声合唱が5曲集まってできている。
1曲めが始まった瞬間にあ~いいね~と素直に思え、5曲めはちょっとテクニカルな感じはするが、
どの曲も比較的歌いやすそうだ。俺には歌えないと思うが。
この曲は合唱コンクールなどでよく課題曲になるらしいが、聴いてみるとガッテンな親しみやすさで、
個人的には4曲めのちょっと浮世離れしたが静かな美しさがツボで、汚れちまった俺の心も洗われそうだ!
初演指揮のイモジェンさんはおなじみグスターヴさんのお嬢さんで、
彼女は1952年からオールドバラで鰤とタッグを組み、56年には音楽祭の監督に就任する鰤ゆかりの人物だ!

Britten Choir, Alfred Calabrese - ACA Digital - 20039
Cambridge Singers, John Rutter - Collegium - 104
The Sixteen, Harry Christophers - Collins Classics - 23721 1286 2
Monteverdi Choir, John Eliot Gardiner - DG - 453 433-2GH
Quink Vocal Ensemble - Etcetera - 1017
Netherlands Chamber Choir, John Alldis - Globe - GLO5170

772:名無しの笛の踊り
07/06/09 14:17:39 zsKi9nYx
>>767
晒せるメアドキボン

773:名無しの笛の踊り
07/06/09 18:48:48 50MFTc4q
>>772

4649

774:名無しの笛の踊り
07/06/09 21:38:38 5MFuM397
途中割り込み失礼
WebのHMVでユニバーサル 1200円盤 マルチバイセールというのやってるのですが、
せっかくなのでブリテン数点購入しようと思います。
この中で絶対のお薦め、ってどれでしょうか?(全部買え、って言われるかも知れないけど)
URLリンク(www.hmv.co.jp)

775:名無しの笛の踊り
07/06/10 15:14:38 RHm4G/iF
>>772
連絡松。よろ。

>>762
日本語訳の載っているようなサイトはないとは思うが。希望であれば
CDブックレットのコピーを送らないでもないが。連絡松。

>>774
釣られていくつか注文してしまったw。オペラは既に揃えたし,今回のものも
自作は既に輸入盤等で持っているものだが。 自作集は全てお薦めだが,
特に良いのは「戦争レクイエム」。リハーサル風景付きで鰤の肉声が聴ける。

776:名無しの笛の踊り
07/06/10 15:19:15 RHm4G/iF
>>774

追加。上のURL以外にも対象商品はたくさんあって,ブリテン絡みのものでは
ベイヌムの「春の交響曲」もあった。

777:774
07/06/10 16:27:19 HY2PQPcU
>>775
「戦争レクイエム」は実家に親父のLP(キング)があるんでこれまでCDは持って
なかったんですが、リハーサル風景面白そうなので購入してみます。
あとはとりあえず自作の声楽物中心にオーダー組んでみました。
ピアーズの歌曲集だけ出たときに購入したんですが、対訳つきは何かと便利だったので。
>>776
ベイヌムは未チェックでした。フェリアー好きなのでこれも聴いてみます。ありがとう。

778:762
07/06/11 00:46:07 k9DX8FLX
>>775
ありがとうございます!

お気持ちだけありがたく頂戴します。
ご迷惑かけるのもなんですので。

779:名無しの笛の踊り
07/06/11 12:09:40 9hELFfnV
隊長パワーアップしてるなー
つかこのスレで隊長以外にここまで全部聴いた奴何人いるのよ?
ちなみに俺がたぶん打率8割くらいなんだが。
しかもNML依存でw

780:名無しの笛の踊り
07/06/11 13:44:20 gbKoaJ8p
突然ですが、先日ボストリッジの「ヴェニスに死す」見てきた。
さすがにまだ若いなーと思ったが、10年20年後はとてつもない
アッシェンバッハが出来る気がしました。
録音や映像はそれまで待ってから残して欲しい感じ。
デボラ・ワーナーの演出も美しかった。


781:名無しの笛の踊り
07/06/11 14:46:42 y+FY73tN
>>779

同意。漏れは打率9割ぐらいか。一部合唱曲は聴いたとしても右から左状態で
コメントできるものは限られるな(例:シクスティーン)。一部の
面白そうな曲については自作盤CDは全て(LP,CDダブり多数),その他のものも
手に入れられそうなものはほとんど集めているが,これも正直なところ
コメントできるほど聴き込んでいるわけではない。封を切っていないCDもかなりあるw

>>780

ウラヤマし~。ENOかぁ(10年ぐらい前に「ルクレシア」を観たことがあるが)。
確かにまだ若いだろう。彼の問題はピーター・グライムズのイメージが
全くないということ。クイントはバッチリという感じだが。

782:名無しの笛の踊り
07/06/11 21:52:08 goRrlkxe
俺にとってこんなに1曲1曲丁寧に聴いたのは初めてのことだ!
声楽曲の歌詞はもちろん、
成り立ちや背景なんかを知って初めて良さがわかる曲もあるんだな、
ということが今回よくわかった。
そして自分がいかに無教養であるか、も...

783:名無しの笛の踊り
07/06/11 21:54:45 goRrlkxe
...というわけで、度々鰤は英国大先輩作曲家リスペクト曲をモノしているが、
次の曲もそのシリーズの一つと思われる。

ラクリメ-ダウランドの歌曲の投影(Lachrymae - Reflections on a song of John Dowland)Op.48[va,p]
(1950/1974改訂/初演1950.7.20 プリムローズ、鰤 オールドバラ)

これは実質的にはダウランドの歌曲による変奏曲、なのだが、
1曲めの主題にあたる部分を鰤が自由に作っているようなので、
変奏曲ではなく「投影」と言っているのかもしれない。
曲名のラクリメとはラテン語で涙の意であり、ダウランドにも同じタイトルの曲があるが、
ダウランドの同曲は自身の歌曲などを元に作られた合奏曲であるので、鰤もそれに倣ったのだろうか。
変奏のベースになったのは主に「私の嘆きで人の心を動かせるものなら」という歌曲で、
さらにアパッショナートと指定された変奏部分では「流れよわが涙」のテーマが引用されている。
この曲は、後のお楽しみである大作op.50の作曲中に箸休めで作ったらしいのだが、
個人的には鰤ベストいくつかに入るお気に曲なんだ!
一見晦渋だが、出だしの不安に揺れ動く表情から、どの変奏も非常に緊張感あふれる展開になっており、
緊迫したクライマックスの頂点で最後の変奏がたっぷりと歌われるところなど感動的だ!
一通り盛り上がった後は再びダウランドの引用で静かに終わるのだがこの部分もグッとくる。
全部で15分くらいの曲で決して大曲じゃないけど聴き終えたときにはかなりの充実感があるはずだ!
ちなみに1974年の改訂は、ヴィオラパートのハーモニクスの部分が難しすぎたのをいじったらしい。

Morten Carlsen, Sergei Osadchuk - 2L Records - 2L1
Margaret Major, Benjamin Britten - BBC Legends - BBCB 8014
Nobuko Imai, Roland Pontinen - BIS - 829
Cynthia Phelps, Judith Gordon - Cala Records - 510
Esther Apituley, Rie Tanaka - Challenge Records - 72156
James Creitz, Mihail Sarbu - Dynamic - 61
Kim Kashkashian, Robert Levin - ECM - 827 744
Heinrich Koll, Madoka Inui - Naxos - 8.557606
Yuri Bashmet, Sviatoslav Richter - OLY - 625

784:名無しの笛の踊り
07/06/11 21:57:44 goRrlkxe
この曲にはOp.48aとして鰤自身が弦楽合奏版に編曲したものもある。
1976年という鰤の最晩年の作品になるのだが、どんな思いだったのだろうか?
弦楽合奏がバックだと、ピアノの神秘的な響きとは異なった味の複雑な陰影が感じられてまた格別な出来だ!
タコや武満好きなのに鰤知らんというキミ、ぜひ聴いてくれ!

Malcolm Allison, London Festival Orchestra, Ross Pople - Arte Nova - 34052
Ulf Eklof, New Stockholm Chamber Orchestra, Peter Csaba - BIS - 435
Rivka Golani, I Musici de Montreal, Yuli Turovsky - Chandos - CHAN2402
Roger Chase, Nash Ensemble, Lionel Friend - Hyperion - CDA 66845
Kim Kashkashian, Stuttgart Chamber Orchestra, Dennis Russell Davies - ECM - 439 611
John Glickman, English Sinfonia, John Farrer - IMP Classics - 6600542
Philip Dukes, Northern Sinfonia, Steuart Bedford - Naxos - 8.557205
Yizhak Schotten, Great Lakes Chamber Orchestra, Richard Rosenberg - Crystal - 635
Roger Best, English String Orchestra, William Boughton - Nimbus - NI 1751
Rivka Golani, Toronto Symphony Orchestra, Andrew Davis - CBC - SM 5087
Budapest Strings - Pearl - 39
Roger Chase, London Chamber Orchestra, Christopher Warren-Green - Virgin Classics - VC 7 91080-2

785:名無しの笛の踊り
07/06/11 22:05:53 iZLu2Fkv
>>780
見たんですか。羨ましい。
アッシェンバッハにはまだ若いというご感想、わかる気がします。
だからといって、いくらボストリッジが美形とはいえ、美少年タージオ
ではさすがに無理がありますよねw。

786:名無しの笛の踊り
07/06/11 23:22:42 ucmfOf5R
>>781
グライムズかぁ。確かに、漁師らしい粗野さは欠片もないなw

ピアーズの役はどれも重要だけど、アッシェンバッハは
ほぼひとりで全舞台を背負って立つたいへんな役だと改めて思った。
ちょっとバリトン役が弱めだったこともあるけど、
ボストリッジが完全に舞台をコントロールしていた。
「老いの苦悩」はさすがに難しいと批評なんかでも言われてたけどね。

>>785
ちなみにタジオはENBの若いダンサーが演じてた。
可愛らしかったけどねw

787:名無しの笛の踊り
07/06/12 00:53:51 Ix3w9BH1
ENOのヴェニスは、6/30(現地)にBBC3で放送するよ~。
URLリンク(www.bbc.co.uk)

私も見て来たが、たしかにボストリッジのアッシェンバッハは、
ボガードのようにハゲなわけでも、ピアーズのように老いてるわけでもない。
どころか、知性も美貌も若さも持ってて、
べつにタジオに全然不釣り合いじゃなくね?っていうw

しかしだからこそ逆に、アッシェンバッハの苦悩や葛藤の内容、
すなわち、彼の中で、相反する二つの神がせめぎあう意味というのが
ストレートに立ち現れたかな、とも思った。
「聖なるものと俗なるもの」の対峙って、ブリテンの作品における
共通したテーマだしね。

アッシェンバッハをやるにはまだ若すぎるって問題については、
先月のオペラマガジンで、ボストリッジ自身がエクスキューズしてたが、
曰く、たしかに現在の自分はピアーズが演じた年齢より20才も若いが、
原作は、マンがヴェニスに旅行したときの実体験を元に書かれたもので、
当時のマンは30代半ばであったし、原作のアッシェンバッハは53才の設定なので、
その問題にはこだわらないでおくことに決めたのだ、と。
つまり、あえて実年齢の見た目で臨んだわけだな。
今回のアッシェンバッハの外見も、当時のマン自身を参考につくったとのことだ。

788:名無しの笛の踊り
07/06/12 01:05:23 Ix3w9BH1
それからグライムズのことは、同じく上記のインタビューで、
もちろんいずれやるつもりだけど
でもとりあえず次に狙ってるのはカーリュー・リバーだって言っていた。
(ビリー・バッドは12月にハーディングとやる)
アルバート・ヘリングは、ヒコックスと入れる話がかつてあったんだが
結局実現しなかったそうだ。

個人的に、ボストリッジのグライムズは、
「なんでこんなインテリがこんな寒村で漁師なんかやってるんだ?」
っていう役作りでやるといいと思うよw
そういう意味でも村から浮いてて孤立してるっていう解釈。

それに粗野で無教養な男が暴力的なのは、ある意味当たり前だけど、
普段はインテリで大人しい男が、ある一点に触れると
突然人が変わったようになるってほうが、
周囲には理解不能だし、不気味じゃないか?

789:名無しの笛の踊り
07/06/12 08:06:09 ZDcFkBYA
>>787
おおお~、いつかやるかな?と思っていた。情報サンキュー。
>>788
漁師、てとこがどうしてもアレだが、例えばそこをクリアできるような
演出で、それこそ怪しいよそ者、アレ小児性愛者じゃね?くらいの
今日的な解釈だとはまるかもしれない、とは思った。


790:名無しの笛の踊り
07/06/14 00:37:31 qsvutJ7R
ボストリッジのアルバート・ヘリングなら良いのでは?


791:名無しの笛の踊り
07/06/16 14:24:55 6a/nWz1b
ソロというのはop.5以外なかったのだが、ここにきて初めての無伴奏曲だ!

オヴィディウスによる6つの変容(Six Metamorphoses after Ovid)Op.49[ob]
(1951/初演1951.7.14 ボウトン(ob) オールドバラ)

1.パン(Pan) 
2.フェートン(Phaeton) 
3.ニオベ(Niobe)
4.バッカス(Bacchus) 
5.ナルシサス(Narcissus) 
6.アレトゥーサ(Arethusa)

古代ローマの詩人オウィディウス作「変身物語」の登場人物をモチーフとした6曲からなり、
静謐で神秘的なムードが支配する曲と、スケルツォ風の動きのある曲が交互に並んでいる。
1曲め「パン」から独特の幻想的な雰囲気が漂っていて、グッと作品世界に引き込まれてしまう。
op.2が気に入ったというあなたなら絶対に聴いて損はない逸品だ!
5曲めの「ナルシサス」は、「ナルシスト」の語源になったギリシャ神話の美少年であり、
泉に映った自分の姿に恋をして、死後水仙の花になってしまった人物なのであるが...
ここで鰤は何を思ってこの曲を書いたのか、想像したいようなしたくないような気分だ!
op.2ではオーボエ吹きさんがコメントくれたが、これにもひとことお願いしたいところだ!

792:名無しの笛の踊り
07/06/16 14:28:33 6a/nWz1b
これは普段オケとかオペラ中心に聴いてるとマイナーな曲に見えるが、
オーボエ界ではポピュラー?らしくCDも結構出ている。

Eric Speller - Ambroisie - AMB 9909
Gordun Hunt - BIS - 769
Helen Jahren - BIS - 737
Thomas Indermuhle - CAMERATA - 30CM-449
Hansjorg Schellenberger - Campanella Musica - 130038
Robin Canter - Carlton Classics - 6600962
Allan Vogel - DLS - 3235
Francois Leleux - harmonia mundi - HMN 911556
Sarah Francis - Hyperion - CDA 66776
Gernot Schmalfuss - MDG - MDG 301 0925-2
Sarah Watkins - Meridian Records - CDE 84119
Heinz Holliger - PHILIPS - 434 076-2PH
Humiaki Miyamoto - RCA/TowerReccords - TWCL-4023
Gregor Zubicky - SIMAX - PSC 1022
Francois Meyer - Sonpact - 94011

793:例のob吹き
07/06/16 21:35:57 p1wtcWcF
まさか隊長が私のことを覚えていてくれたとは(笑)。感激です。この曲は音をならべること自体はそんなに難しくはないのだけれど、説得力ある音楽に仕上げるのはとても難しい…。
いつかルルー(fontecから出てる新録が断然おすすめ!)みたいに自在にこの曲が吹けるようになりたいものです。

794:名無しの笛の踊り
07/06/17 11:30:23 +8/k7IN4
感激なんてとんでもない!ルルーFONTECの新盤ってのがあったのか...情報TNX。
ところでop.33は漁村だったが今度は軍艦「不屈号」だ!

歌劇「ビリー・バッド(Billy Budd)」Op.50[4幕(→2幕)]E.M.フォスター,E.クロージャー台本
(1951/1964改訂/初演1951.12.1 鰤指揮ロイヤルオペラ、コヴェントガーデン)

1951年、英国芸術評議会が戦後の荒廃で落ち込む自国民を元気づけるために、
「Festival of Britain」を開催したが、そこで上演するため鰤に委嘱してできたのがop.50だ。
原作は「白鯨」で有名なアメリカの作家メルヴィルの小説(最後の作品)で、
1797年、革命フランス軍と戦闘状態にあったイギリス軍の軍艦上で話が展開する。
捨子で両親も知らぬ無垢な青年水夫ビリーが,商船「人権号」から軍艦「不屈号」へ強制徴募されるが、
誰からも愛される爽やかキャラに嫉妬した古参の上官に陥れられ、反乱の罪を着せられてしまう。
興奮するとうまく話せなくなってしまうビリーは、思わず上官を殺してしまい、死刑を言い渡される。
最後は自分を理解してくれる艦長に心の父親を見いだして,幸せに死んでいくという、なんとも悲しく美しいお話だ。
この原作には様々な解釈がなされていて、メルヴィルの他の作品と同様に一筋縄でいかない難解さがあるようだ。
音楽は、鰤オペラで最も規模の大きいオケ・合唱が独唱に絡み合って雄弁に書かれており聴きごたえがある。
1幕冒頭の水夫たちの不安げな合唱、2場最後の間奏曲的な美しい部分と、続く3場冒頭から盛り上がる合唱、
2幕1場で敵艦が現れ緊迫するところ、3場で処刑を待つビリーが自分に歌う美しい子守歌、
4場で処刑後のコワい合唱から終盤まで、などなど、聴き所はいっぱいあるぞ!
舞台が軍艦だけに登場人物は全員男だというのが大きな特徴だが、決してホ○オペラではない。たぶん。
いかにもテノールなビリーがバリトンで、いかにも低声な老艦長がテノールであり、
オペラ全体がこの艦長の回想だというのがまたミソで、最後も年老いた元艦長が呟くように終わる。
もちろん初演時はこの艦長がピアーズだったわけなのだが...

795:名無しの笛の踊り
07/06/17 11:31:57 +8/k7IN4
後に鰤は当初4幕だったのを2幕に改訂しているが、上演時間を短くしましたということではないようだ。
鰤箱のこの作品はCD2枚で済むところ変なところでディスクを分けてるので3枚になっており聴きにくいぞ!

Peter Glossop, Peter Pears, Michael Langdon, John Shirley-Quirk, Wandsworth School Boys' Choir Ambrosian Opera Chorus London Symphony Orchestra, Benjamin Britten - LONDON - 417 428-2
Theodor Uppman, Peter Pears, Frederick Dalberg, Michael Langdon, Hervey Allen, Geraint Evans, Chorus and Orchestra of the Royal Opera House, Covent Garden, Benjamin Britten - VAI Audio - VAI 1034
Simon Keenlyside, Philip Langridge, John Tomlinson, Tiffin Boys' Choir, London Symphony Chorus and Orchestra, Richard Hickox - Chandos - CHAN9826
Wolfgang Bankl, Neil Shicoff, Bo Skovhus, Vienna State Opera Orchestra, Donald Runnicles - Orfeo D'Or - ORFEOR602033
Excerpts - Theodor Uppman, Peter Pears, Frederick Dalberg, Michael Langdon, Hervey Allen, Geraint Evans, Chorus and Orchestra of the Royal Opera House, Covent Garden, Benjamin Britten - Gala - 100560
original four-act - Thomas Hampson, Anthony Rolfe Johnson, Eric Halfvarson, Halle Chorus and Orchestra, Kent Nagano - ERATO - 3984-21631-2
DVD - Thomas Allen, Philip Langridge, Richard Van Allan, Neil Howlett, Chorus and Orchestra of the English National Opera, David Atherton - ARTHAUS MUSIK - 100 2787

796:名無しの笛の踊り
07/06/23 00:40:43 j+8JZ8cJ
聖書インスパイヤシリーズ「カンティクル」第2弾は、
15分ちょっとの歌曲ではあるが内容的にかなりのスケール感がある。

カンティクル第2番「アブラハムとイサク」
(Canticle II "Abraham and Isaac")Op.51[A,T,p] 詞=チェスターに伝わる中世の神秘劇
(1952/初演1952.1.22 フェリアー、ピアーズ、鰤 アルバート・ホール、ノッティンガム)

旧約聖書の創世記にアブラハムとその息子イサクのエピソードがあるのだが、
子供のいなかったアブラハムは神のお告げを信じて実践すると、奇跡的に子供を授かる。
しかし神は今度はなんとその子供をいけにえとして捧げろという。
アブラハムはその通りに息子イサクを殺そうとし、
イサクも父に殺されそうになっていることに気付くが抵抗することはなかった。
父が息子に手をかけようとする直前に神は制止し、その信仰の深さを讃える。
宗教をあまり深く理解できない俺には何とも言いようがない話だが、
曲はこの顛末をドラマティックに描いているぞ!
神のパートだけ2人にユニゾンで歌わせているところなんかも面白い。
なおこの曲の素材をオウエンがop.66で書き直して使用しているらしいのだが、
アブラハムのことはop.66でもかなり大きなテーマとなっていると思われるので、
その関連で聴いてみると面白いかもしれない。

John Hahessy, Peter Pears, Benjamin Britten - LONDON - 425 716-2
Jean Rigby, Philip Langridge, Steuart Bedford - Naxos - 8.557202
Michael Chance, Anthony Rolfe Johnson, Roger Vignoles - Hyperion - CDA 66498
Daniel Taylor, Benjamin Butterfield, Stephen Ralls or Bruce Ubukata - Marquis Records - 185
Ellen Shade, John Stewart, Martin Katz - Phoenix USA - 129
Michael Chance, Ian Bostridge, Julius Drake - SONY Classical - SK62615

797:名無しの笛の踊り
07/06/23 12:44:58 j+8JZ8cJ
スレも寒くなってきたのでageさせてくれ!
...スレだけでなく次の曲も結構寒い。外は暑くなってきたが...
タイトルと旅を描いた曲があることによって、シューベルトを思い出させる。
鰤とピアーズはシューベルト歌曲を度々演奏していたらしいし、
「冬の旅」には圧倒的な録音もあるので、関係ないことはないと思うが...

冬の言葉(Winter words)Op.52[S/T,p][8曲] T.ハーディ詞
(1953/初演1953.10.8 ピアーズ、鰤 リーズ音楽祭)

1.11月の黄昏に(At Day - close in November)
2.真夜中のグレートウェスタン鉄道(Midnight on the Great Western)
3.セキレイと赤ん坊(Wagtail and Baby)
4.小さな古いテーブル(The Little Old Table)
5.クワイヤマスターのお葬式(The Choirmaster's Burial)
6.誇り高き歌手達(Proud Songsters)
7.駅舎にて(At the Railway Station, Upway)
8.生命の芽生えの前と後(Before Life and After)

実際の曲はピアノで鉄道が走る様子や駅に響く汽笛?らしきものを表現しているように聴こえる部分があるが、
非常に渋く、詩にぴったりと寄り添って書かれているようだ。
詩は人生の不思議さ、無常を語っているように読めるが...
そういう意味では詩の内容をあまり理解していないとさっぱりおもしろくないように聴こえるかもしれない。
深く内面に入り込んで物思いに耽っているような音楽だが、そういう意味での「冬」なのかもしれない。
5曲めの詩の内容としみじみした旋律、8曲めの最後に問いかけてくる思いの深さが俺には印象的だ...

Peter Pears, Benjamin Britten - DECCA - 425 996-2
Ian Partridge, George Malcolm - ASV Quicksilva - QS 6172
Justin Lavender, Julian Milford - Carlton Classics - 30366 0056-2
Philip Langridge, Steuart Bedford - Naxos - 8.557201
Anthony Rolfe Johnson, Graham Johnson - Hyperion - CDA 66209

798:名無しの笛の踊り
07/06/23 13:05:41 FIUiLwIY
隊長乙であります!
このまえラングリッジとベッドフォードの冬の言葉買ったよ!
鰤ビギナーだが、凍えるような気分を味わった。いい音楽だ。

799:名無しの笛の踊り
07/06/23 13:52:01 rlwjQrMy
去年の12月4日、没後30年の命日にパドモアとヴィニョールズのコンビで
リサイタルがあった(ウィグモアホール)。 ネットラジオで中継聴いたけど
この時の「冬の言葉」が結構良かった。パドモアは今が旬だね。
ちなみにプログラムは、1.ミケランジェロの7つのソネット、2.ヘルダーリンの6つの断章、
3.冬の言葉、というもの。そのうちライブ盤でないかな~

800:名無しの笛の踊り
07/06/23 14:28:28 mvlWXa92
↑スゲープログラムだな-
冬の言葉って去年ボストリッジの来日公演でやんなかったっけ?
歌手によって相当印象変わりそうな曲だよね

801:名無しの笛の踊り
07/06/23 14:56:54 xhu0VpMs
>>797

隊長のいなかった1年間はかなり寒かったなぁ・・・。万一落ちるといけないから
ときどきバックアップを取っていたw

>>800

>>623, >>635 のあたり。前半が「冬の旅」前半で,後半が「冬の言葉」。
彼がどうしても演奏したかったとのこと。

コンディションが完全でなかったようにも思うが,オペラシティのホールに
彼の声がよく響いた。初めて(そしておそらく当分聴くことはないだろう)
この曲を生で聴けて良かった。


802:名無しの笛の踊り
07/06/23 15:30:15 mvlWXa92
>>801
どうしても演奏したかった、かぁ
プログラムになんか書いてたりしないのかな。
ボストリッジはかなり前にハーディングと来た時、
ノクターンを聴いたけど、
なんかがとり憑ついたみたいな歌いっぷりだったな-

803:名無しの笛の踊り
07/06/24 08:12:08 59majFo4
鰤オペラで過ごす週末ということで、オペラ2連発だ!
「グロリアーナ」とは女王エリザベスの別名であり、
op.53はエリザベスII世の即位を祝って作曲されたオペラだ!

歌劇「グロリアーナ(Gloriana)」Op.53[3幕]W.プローマー台本
(1953/初演1953.6.8 クロス、ピアーズ、シンクレア、エヴァンス プリッチャード指揮ロイヤルオペラハウス、コヴェント・ガーデン)

さすがに曲は冒頭からファンファーレが輝かしく鳴り響き、独唱、オケ、合唱ともに華々しく盛り上がる。
中後期の晦渋な作風からは一変して明るい雰囲気に彩られているぞ!
ところがお話そのものは大航海時代の英国が舞台であり、
エリザベスI世のエセックス伯との恋愛など、
女王でありながらひとりの女でしかない姿とその悲劇を描いていて、
初演当時はちょっとしたセンセーションを巻き起こしたらしい。
1幕の馬上試合の後エリザベスが登場する場面の盛り上がりや、
2場のダウランドインスパイアとされる美しいリュートの歌、
2幕1場の仮面劇の場面の典雅な無伴奏合唱とその後の盛り上がり、
3場で次々と登場する多彩な舞曲や行進曲、
3幕3場で老いた女王が死を迎える場面の劇的だが孤独な音楽など、
聴き所はかなりあるのだが、全体は牧歌的でやや懐古趣味的な雰囲気がある。
とはいえオケなどはかなり派手に書かれていて結構面白いぞ!

Josephine Barstow, Philip Langridge, Della Jones, Jonathan Summers, Welsh National Opera, Charles Mackerras - DECCA - 440 213-2
Choral Dances - Peter Pears, Ambrosian Singers, Benjamin Britten - BBC Legends - 8009
DVD - Sarah Walker, Anthony Rolfe Johnson, Jean Rigby, Richard Van Allan, Neil Howlett, Elizabeth Vaughan, Alan Opie, Malcolm Donnelly, Chorus and Orchsetra of the English National Opera, Mark Elder - Arthaus Musik - 102097
DVD - Josephine Barstow, Tom Randle, Emer McGilloway, David Ellis, Susannah Glanville, Eric Roberts, Clive Bayley Chorus of Opera North, English Northern Philharmonia, Paul Daniel - Opus Arte - OA0955D

804:名無しの笛の踊り
07/06/24 08:16:25 59majFo4
この曲にはホルスト娘のイモジェンの協力により、組曲版が作られている。
もっと他のオペラでも組曲版作って欲しかったんだがイモジェン。

交響組曲「グロリアーナ」(Symphonic Suite "Gloriana")Op.53a[T/ob,Orch]
(1954/初演1954.9.23 ピアーズ、シュヴァルツ指揮CBSO タウンホール、バーミンガム)

1.「馬上試合(The Tournament)」~1幕1場
2.「リュート歌曲(The lute song)」~1幕2場
3.「宮廷舞曲(The courtly dances)」~2幕3場
4.「グロリアーナ・モリトゥーラ(Gliriana Mritura)」~3幕3場

London Symphony Orchestra, Steuart Bedford - Naxos - 8.557196
Royal Liverpool Philharmonic Orchestra, Takuo Yuasa - EMI Eminence - CD-EMX2231
Martyn Hill, Thelma Owen, Holst Singers, Hilary Davan Wetton - Hyperion - CDA 66175
BBC Northern Symphony - IMP Classics - 9129
English String Orchestra, William Boughton - Nimbus - NIM 1751
Courtly Dances - Royal Philharmonic Orchestra, Andr� Previn - Telarc - CD 80126

805:名無しの笛の踊り
07/06/24 13:43:56 59majFo4
お次はまたまたオペラ、しかもこっちは鰤節全開だ!
面白いからできれば実演かDVDをぜひ観てくれ!

歌劇「ねじの回転(The Turn of the Screw)」Op.54[プロローグと2幕]M.パイパー台本
(1954/初演1954.9.14 - ピアーズ、ヴィヴィアン、クロス、鰤指揮EOG フェニーチェ劇場、ヴェネツィア)

そもそも53年のヴェネツィア・ヴィエンナーレにEOGが招聘され上演予定だったのが、
op.53もあってか作曲が押したので翌年初演されたらしい。
原作は米国の作家ヘンリー・ジェイムスの同名の中編小説で、幽霊文学の古典的名作だそうだ。
19世紀末、英国の旧家に孤児が2人おり、その後見人が多忙ゆえその家の全てを任せようと女家庭教師を雇う。
田舎の教師の娘でまじめな彼女は一生懸命責任を全うしようとするが、その家はおばけ屋敷だった、
というのが大概のお話なのだが、これまでの鰤オペラと同様、
単に弱者だったり純粋だったりする人物が何らかの抑圧に押しつぶされて行く、
という基本路線がここでも音化されて行く。
とっても凝った音楽の作りで、2幕16場にはそれぞれ間奏曲があり、主題と15の変奏曲になっている。
ピアノソロとか協奏曲みたいなのがあったり、どの曲もさすがに面白くてそこら辺もこのオペラの魅力だ!
おばけ屋敷の話だから夏にビールでも飲みながらこのDVDでも観ようかと思うが、
雰囲気的にマジでうすら寒く、結構コワかったりする。
1幕で家庭教師とコドモが戯れるシーンなんか、いつものコドモ好き鰤の親しみやすい旋律で和みそうなもんだが、
ここでは小編成オケの薄っぺらい響きもあってかやっぱりなんかコワい。
1幕6場でコドモが突然ヘンな歌を歌いだすんだがそれもコワい。
2幕になるとコドモが出てくるたびになんかコワいぞ!
タコみたいな血も涙もない墓場みたいなコワさではないんだが...
原作ではおばけは実際には登場しないのだが、ここではおばけが出てきて歌いまくる。
そこも議論のあるところだがその歌がまたなんかコワいので俺はいいんじゃないかと思うぜ!
最近、上演機会が増えてきて鰤オペラでは観やすい作品の筆頭になっているんじゃなかろうか。
俺も純粋で責任感あふれる美しい女家庭教師を怖がらせて「ああ、悪よ!」って言って欲しいと思うぞ!

806:名無しの笛の踊り
07/06/24 13:46:29 59majFo4
鰤オペラにしては珍しく、DVDが数種出ている。

Peter Pears, Jennifer Vyvyan, David Hemmings, Olive Dyer, Joan Cross, Arda Mandikian, English Opera Group, Benjamin Britten - DECCA - 425 672-2
Susan Chilcott, Anne Evans, Anthony Rolfe Johnson, Anne Bolstad, Lyndy Simons, Leo Van Cleynenbreugel, La Monnaie, Brussels Théâtre de la Monnaie Orchestra, Antonio Pappano - Accord -
Felicity Lott, Philip Langridge, Sam Pay, Eileen Hulse, Phyllis Cannan, Nadine Secunde, Aldeburgh Festival Ensemble, Steuart Bedford - Naxos - 8.660109
Helen Donath, Heather Harper, Robert Tear, Ava June, Lillian Watson, Michael Ginn, Philip Langridge, Members of the Royal Opera House Orchestra, Covent Garden, Colin Davis - PHILIPS - 446 325-2
Joan Rodgers, Ian Bostridge, Vivian Tierney, Jane Henschel, Mahler Chamber Orchestra, Daniel Harding - Virgin - 45521
DVD - Mireille Delunsch, Marlin Miller, Gregory Monk, Mahler Chamber Orchestra, Daniel Harding - Dream Life - DLVC-1176
DVD - West Australian Symphony Orch, David Stanhope, Eilene Hannan - Select Music
DVD - Lisa Milne, Mark Padmore, Diana Montague, Catrin Wyn Davies, City of London Sinfonia, Hickox - Opus Arte

807:名無しの笛の踊り
07/06/24 21:36:00 hABkTa+8
このオペラは2001年,2002年に新国立劇場小劇場で上演されている
(いずれも 指揮:松岡究,演出:平尾力哉)

この公演での特徴は,SM的な演出を別にすると,プロローグの後に演奏される
「主題」を繰り返すことである。果たして譜面にそう書いてあるかどうかは
疑問だが,聴いてみるとなかなか新鮮。




808:名無しの笛の踊り
07/06/25 00:57:22 m0ARCrP4
>>806
>2幕16場にはそれぞれ間奏曲があり、主題と15の変奏曲になっている。



809:名無しの笛の踊り
07/06/30 17:28:35 hUvp6zlt
オペラ2連発の後は聖書インスパイアシリーズ「カンティクル」第3弾だ!

カンティクル第3番「なお雨は降る」(Canticle III "Still Falls the Rain")Op.55[T,hrn,p]E.シットウェル詞
(1954/初演1955.1.28 ピアーズ、ブレイン、鰤 - ウィグモアホール、ロンドン)

元になったイーデス・シットウェルの詩「1940年の空襲・夜と夜明け」は、
ロンドン空襲の悲劇をキリストの受難に重ねたものだ。
全体で10分ちょっとの曲の作りは、最初の無調っぽいテーマをホルンとピアノが6回変奏し、
その変奏曲の合間に、テノールがピアノだけ従えて静かに、時に雄弁にシットウェルの詩を歌う。
これは前作の「ねじの回転」と同じような作りだ。
変奏に挟まれた歌はいずれも「なお雨は降る」で始まる。
歌とピアノにホルンが入っているのがミソであり聴き所なのだが、
ホルンは最後になって初めて歌に重なり、そこでは静かに神の言葉が歌われる。
反戦主義者であった鰤の強い意志と祈りが感じられる真摯な作品で、
その深々とした表情と厳粛な雰囲気は編成こそ違うものの後のop.66を思わせる出来だ!
ちなみにシットウェルはこの曲をとても気に入ったので、
56年のオールドバラ音楽祭ではシットウェル本人の朗読を付けて上演し、
同年この曲に加えて新たに3曲作曲したものを加え、歌曲集「The Heart of the Matter」とされた。
しかし鰤の生前には再演されず、没後の83年になってピアーズが朗読付き4曲の歌曲集として改訂している。
小曲ではあるが実際相当な聴きごたえがあり、鰤とピアーズにとっては重要な位置にあった曲なのかもしれん!

Peter Pears, Dennis Brain, Benjamin Britten - BBC - 4404
Peter Pears, Dennis Brain, Benjamin Britten - BBC Music - 8014
Peter Pears, Barry Tuckwell, Benjamin Britten - LONDON - 425 716-2
Philip Langridge, Frank Lloyd, Steuart Bedford - Naxos - 8.557202
Anthony Rolfe Johnson, Michael Thompson, Roger Vignoles - Hyperion - CDA 66498
Benjamin Butterfield, James Sommerville, Stephen Ralls or Bruce Ubukata - Marquis Records - 185
Ian Bostridge, Timothy Brown, Julius Drake - Virgin - 45525

810:名無しの笛の踊り
07/07/01 02:38:16 09QAhdA7
これからBBC Radio 3にて「ヴェニスに死す」放送。
最後まで起きてはいられなそうだ…


811:名無しの笛の踊り
07/07/02 01:08:14 /UvRh69l
>>810

とりあえず全曲を録音した。少し聴いた限りではやっぱり声が若いな・・・。
外見はどうメイクをしたんだろうか。

812:名無しの笛の踊り
07/07/03 00:33:46 Z20l6iPA
>>811


813:名無しの笛の踊り
07/07/03 02:40:34 cJHiLOaD
終演後、レスタースクエアへ向かう通りで本人に出くわしたんだが
素でも髭だった。男前は何やっても似合うからいいよな。


814:名無しの笛の踊り
07/07/07 14:51:22 DrRr4kvP
ノーリッジにあるマンクロフト聖ペテロ教会の500年祭のために書かれた曲がop.56aだ。

聖ペテロ讃歌(Hymn to St. Peter)Op.56a[高声,混声cho(S,A,T,Bs),org]
(1955/初演1955.11.20 聖ペテロ教会cho. マンクロフト聖ペテロ教会)

初演時にオルガンを弾いたのはC.J.Rコールマンというひとで、
このひとはかつて鰤の故郷ロウストフト聖ヨハネ教会のオルガニストだった。
鰤がまだ駆けだしの作曲家だったときにいろいろと助けたひとらしい。
5分ちょっとのこの曲は「Tu es Petrus(あなたはペテロ)」という単旋律の聖歌を元に作られているが、
14世紀英詩に対してラテン語のテキストが挿入されている、いわゆる雅俗混交体で、
鰤はまだ17歳の頃の「聖母への讃歌」からその手を使っていた。
そしてこの手法は後に形を変えてあの大傑作へと昇華することになるのだが...
ここでは高声のソロがラテン語を歌い、合唱が英語で「わたしはこの岩の上に教会を建てます」と歌う。
合唱はなかなか力強いしソロは素朴で美しい。この対比がいかにも鰤らしく効果的だ!

Christ Church Cathedral Choir, Oxford, Frances Kelly, Francis Grier - ASV Quicksilva - CDQS 6030
Finzi Singers, Andrew Lumsden, Paul Spicer - Chandos - CHAN9511
The Sixteen, Harry Christophers - Collins Classics - 1370
St. John's College Choir, Robinson - Naxos - 8.554791

815:名無しの笛の踊り
07/07/07 14:52:08 DrRr4kvP
アンティフォンとはキリスト教聖歌を歌う隊形の一つで、合唱を2つに分けて交互に歌う聖歌を指す。
というわけでop.56bは...

アンティフォン(Antiphon)Op.56b[混声cho(S,A,T,Bs),org]G.ハーバート詞
(1956/初演1956.9.29 聖ミカエルカレッジ、テンブリーウェルズ)

テンブリーウェルズの聖ミカエルカレッジ100年祭のために書かれたもの。
こちらも5分強の曲で、高声ソロの天使と合唱の人間が交互に歌う。
詩は17世紀英国の宗教詩人ジョージ・ハーバートによる。
曲には鰤らしいモダンさはあるがop.56aの方がどちらかというと面白いかな...

Winchester Cathedral Choir, Martin Neary - ASV Quicksilva - ASV 6025
Finzi Singers, Andrew Lumsden, Paul Spicer - Chandos - CHAN9598
The Sixteen, Margaret Philips, Harry Christophers - Collins Classics - 23721 1343 2
All Saints Episcopal Church Choir, Foster - Gothic - 49064
St. John's College Choir, Robinson - Naxos - 8.554791
Westminster Abbey Choir, Martin Neary - SONY Classical - SK62615

816:名無しの笛の踊り
07/07/09 00:56:59 fDOBuT3a
なんでこれがマイナーなんだ!と思わずにおれんのが次のop.57だ!

バレエ「パゴダの王子(The Prince of the Pagodas)」Op.57[3幕]
(1956/初演1957.1.1 - サドラーズ・ウェルズ・バレエ 鰤指揮 ROH、コヴェントガーデン)

皇帝が娘姉妹の妹にえこひいきしたもんだから、姉が怒って妹の婚約者である王子を蛇にしてしまう。
姉は東西南北4国の王と結託して王国を手に入れようとするが...というファンタジーを、
蛇になった王子は金管で、美しい妹はオーボエで、皇帝はアルトサックスで表現するなど、
テクニシャン鰤が大編成オケを駆使して各場面を見事に音にしている。
特に3幕ではバリ島のガムランの響きがほぼまんま出てきてかなり異色な音楽になっている。
鰤はNY滞在時の39年に、カナダ人作曲家コリン・マクフィーと出会っているが、
彼はバリ島に滞在しガムランを徹底的に研究した人物なので、相当に影響を受けていたものと思われる。
また55年にはピアーズ、友人のヘッセン・ライン公ルートヴィヒ夫妻と共にアジア方面へ旅行に行っており、
その時にバリも訪れているので、そこで直接現地の民族音楽を耳にする機会を得たようだ。
ちなみにこのとき、東京で「隅田川」も観劇している。
この作品では鰤のモダンでエンタティメントな作曲手腕が発揮されており、
曲は相当に面白いんだが、全曲で2時間近くあることもあってかCDも少なく演奏機会があまりない...
これが鰤唯一のバレエ作品なのだが、もう少しこの分野で書いてくれてもよかったのに、と思わせる傑作だ!

Royal Opera House, Covent Garden, Benjamin Britten - DECCA - 421 855-2
London Sinfonietta, Oliver Knussen - Virgin Classics - VCD 7 91103-2
DVD - Bussell, Cope, Chadwick, Dowell, MacMillan, Royal Ballet - Warner - 9031 73826 2

817:名無しの笛の踊り
07/07/09 01:01:26 fDOBuT3a
op.57aは3幕からのコンサート用編曲版で、全曲からの組曲版はop.57bとしてデル・マーによるものがある。
が、この組曲は鰤公認でありながらも選曲がイマイチで、
だいぶ後に鰤直系の弟子であるドナルド・ミッチェルとマーヴィン・クークによって組曲版がつくられており、
こっちは選曲が全編あまねくされていていい感じだ!
CDはひとつしかないがスラトキンだしまずはこれを聴いて損はないぞ!
しかもこのCDにはガムランの曲をブリテンとマクフィーがピアノで弾いたのが入っていてお得だ!
この組曲版、初演は我らがN響監督がやってるんだが、日本でもやってくれよ!

バレエ「パゴダの王子」からのパ・ド・シス(Pas de six from The Prince of the Pagodas)Op.57a(1957)

Royal Liverpool Philharmonic Orchestra, Takuo Yuasa - EMI Eminence - CD-EMX2231

バレエ「パゴダの王子」から前奏曲とダンス(Prelude and Dances from The Prince of the Pagodas)Op.57b(1957)デル・マー編

Bournemouth SO, Uri Segal - EMI - CDM 7 64719 2

バレエ「パゴダの王子」組曲(The Prince of the Pagodas Suite)(1997)ミッチェル/クーク編

BBC Symphony Orchestra, Leonard Slatkin - CHANDOS - CHAN 10111

818:名無しの笛の踊り
07/07/09 02:25:10 LO0n8mRI
第1幕~4人の王のヴァリアシオンや、第3幕の全編、とりわけ
ベルローズ姫と王子のパドドゥ以降から劇的なフィナーレまでが
特に好きだな。ちょっと「ばらの騎士」風な大団円の締めも粋だ。

やや冗長な第2幕をガムラン主体に剪定して休憩を挟めば、
一夜のコンサートとして立派に成立すると思うがなあ。

上述のナッセン全曲録音はEMIの廉価版で復活している模様。
自分は三浦さん翻訳の解説帯つきVirgin初出版を中古で入手。
スラトキンとロイヤルバレエDVDも視聴したが、ナッセンのが
一番冴えていると感じた。彼は作曲も含め優秀な音楽家だと思う。

819:名無しの笛の踊り
07/07/10 01:51:59 Kgtb2SRX
ボストリッジってヴィアはやったことあったっけ?
これも初役か?

URLリンク(www.barbican.org.uk)

820:名無しの笛の踊り
07/07/10 11:04:37 7aV1RC14
>>819
うん初役。でもコンサート形式だけどね。


821:名無しの笛の踊り
07/07/11 02:00:34 Qc2k+WTb
>>820
サンキュ。やっぱりそうか。
コンサート形式でもいいから聴きてえ~
バービカンはオペラも出来るけどさすがにビリーは無理かなw

822:名無しの笛の踊り
07/07/13 00:45:48 IYQAxDc+
引き続きこちらもアジアインスパイアシリーズだ。

中国の歌(Songs from the Chinese)Op.58[S/T,g][6曲]詞=漢詩より/A.ウェイリー訳詞
(1957/初演1958.10.16 ピアーズ, ブリーム オールドバラ)

1.大きな牛車(The Big Chariot (詩経))
2.古琵琶(The Old Lute (白居易))
3.秋風(The Autumn Wind (武帝))
4.牛飼いの少年(The Herd-Boy (陸遊)
5.憂鬱(Depression (白居易))
6.舞歌(Dance Song (詩経))

アジアツアーで鰤は大いに東洋的なるものに影響を受け、それが作品にも反映されたのだが、
これは「中国の歌」でありつつも安易にそれっぽく聴こえるようなものではなく、
伴奏がギターだが、そちらも特に東洋的に響く訳ではない。
むしろ相当に抽象的かつ無国籍風に聴こえるところがミソなんではなかろうか?
歌詞は漢詩をアーサー・ウェイリー(日本/中国語古典研究の権威)が英訳したものを用いており、
内容はかなり哲学的で、この時期の鰤歌曲の内向的な作風にマッチしているようだ。
音の数は少なく、演奏が難しいというよりも表現が相当に難しい音楽に聴こえる。
「憂鬱」の長く引き延ばされる集結部分や、「舞歌」のグリッサンド?が印象的だ...
ギターはブリームが相当に助言して書かれたらしく、
ここで始まった2人の関係は後のop.70に結実しているのだろう...

Peter Pears, Julian Bream - BMG/RCA Victor - 09026-61601-2
M?rta Sch?le, Josef Holecek - BIS - CD-31
Philip Langridge, Stephen Marchionda - CHANDOS - CHAN10305
Ian Partridge, Savijoki - Ondine - 779
James Griffett, Timothy Walker - Regis - RRC 1054

823:名無しの笛の踊り
07/07/13 00:47:17 IYQAxDc+
ageとこ..

824:名無しの笛の踊り
07/07/13 00:48:20 TyxcfKH4
ブリテン一人で800超えるなんて感動だな。

825:名無しの笛の踊り
07/07/13 02:25:04 w4bd7Bh/
>中国の歌(Songs from the Chinese)Op.58[S/T,g]
>[6曲]詞=漢詩より/A.ウェイリー訳詞

この曲聞いた事ないです。ウェイリーって源氏物語訳した人でしたっけ。
この曲はとても聞きたいけど
>Peter Pears, Julian Bream - BMG/RCA Victor - 09026-61601-2
は手に入るのでしょうか?日本の犬、塔の通販、MDTでは出てこないです。

826:名無しの笛の踊り
07/07/13 23:37:47 gC8rBNhX
「パゴダの王子」全曲はブリテンの自作自演盤が好き。


827:名無しの笛の踊り
07/07/14 14:29:09 SNGB13iL
>>825
現役ではないみたいですね。↓では中古で買えるようですし視聴もできます。

URLリンク(www.amazon.com)

828:名無しの笛の踊り
07/07/14 14:35:52 SNGB13iL
次は有名な「ノアの方舟」を題材にした中世の神秘劇をオペラ化したものだ。

歌劇「ノアの洪水(Noye's Fludde)」Op.59[1幕]台本=チェスターに伝わる中世の奇蹟劇(神秘劇)
(1957/初演1958.6.18 マッケラス指揮EOG団員、東サフォークの学校の生徒たち オーフォード教会、オールドバラ)

鰤がオールドバラ音楽祭を始めてから、地域の教会で子供たちが歌うのを度々耳にして、
子供たちが歌えるオペラをつくろうということでできたのがこれらしい。
ノア夫妻、神を演じる歌手3人と、弦五とアルトリコーダー、ティンパニと4手ピアノ以外は、
すべて子供で演奏できるように書かれている。
鰤の数多い児童合唱曲の中ではこれは最大の規模になっていて、
子供が演奏する楽器も、単にコップを叩くようなものからハンドベルなど様々な打楽器、
ヴァイオリンなど弦やウインドマシンまで、多岐にわたっている。
子供の多くは方舟に乗る35種類もの動物役を歌うのだが、
その合唱がとても活躍するので、これはオペラというよりオラトリオのように聴こえる。
冒頭の民謡っぽい「主よ、我を思いたまえ」の合唱、
方舟に乗り込む時に動物たちが妙に楽しげに歌う行進曲風の「キリエ」、
洪水の中を進む方舟で再び感動的に歌われる「主よ、我を思いたまえ」、
最後にラッパを従えて神々しく歌われる賛美歌「涯(はて)しも知られぬ 天(あま)つ海原を」、
これらの場面の合唱はなかなかグッとくるぞ!

829:名無しの笛の踊り
07/07/14 14:36:35 SNGB13iL
因みに最後の「涯しも知られぬ天つ海原を」は、
ちょっと昔の「心の地図」(ヴィンセント・ウォード監督)という映画で使われていて、
映画自体もなかなかの傑作だと思ったが、鰤の曲もなかなか印象的だった。最初はこの曲とは気付かなかったが...
鰤オペラの中では地味な作品だが、なぜか俺はこれが結構好きで、たまに聴いてしまう。

Owen Brannigan, Sheila Rex, Trevor Anthony, East Suffolk Children's Choir, English Opera Group, Norman Del Mar - DECCA - 425 161-2
Benjamin Luxon, Wilson-Johnson, Wyn-Rogers, Finchley Children's Music Group, Wilks - SOMM Recordings - SOMMCD212
Richard Pasco, Donald Maxwell, Linda Ormiston, Coull String Quartet, members of the Endymion Ensemble, John Alley, Ian Watson, Alan Harwood, Richard Hickox - Virgin Classics/ultraviolet - 7 24356 11222 3

830:名無しの笛の踊り
07/07/15 05:38:21 S3AwAW6b
今日は台風だし一日鰤聴いて過ごそうかな...というわけで、
鰤屈指の名曲、op.31の兄弟曲がop.60で、こっちもop.31といい勝負の傑作だ!

夜想曲(Nocturne)Op.60[T,器楽助奏,弦楽]
(1958/初演1958.10.16 ピアーズ、シュワルツ指揮BBC響 タウンホール、リーズ)

1.私は眠る、詩人の口唇をしとねに~鎖を解かれたプロメテウス(Prometheus Unbound)シェリー詞
2.空深い天の雷鳴の下に~クラーケン(The Kraken)テニスン詞
3.こんもりと絡まるツタの葉に包まれ(The Wanderings of Cain)コールリッジ=テイラー詞
4.真夜中のベルが鳴る、リンリンリン~ブラート(Blurt, Master Constable)ミドルトン詞
5.そして、あの晩~序曲(The Prelude)ワーズワース詞
6.安堵の吐息と共に、彼女は永劫の眠りに招かれた(The Kind Ghosts)オウエン詞
7.夏の微風ほどの優しさがあるだろうか(Sleep and Poetry)キーツ詞
8.まばたきすれば、よく見える~ソネット第43番(Sonnet 43)シェークスピア詞

セレナーデでは弦にホルンが歌の伴奏をしていてとても効果的だったが、
こちらではそのワザがさらに拡大して7つの楽器がソロで弦と共にそれぞれの歌の伴奏をする。
詞はすべて眠りや夢に関するもので、弦が柔らかに寝息をたてているように聴こえる伴奏で子守唄のように始まるが、
この弦の効果は全曲通して聴かれ、それがこの曲の雰囲気...夜の感じを醸し出してるんじゃないだろか?
以後2曲めから順にバスーン、ハープ、ホルン、ティンパニ、コールアングレ、フルートとクラリネットがソロ伴奏を勤める。
7曲めのみ2つの楽器が同時に登場するが、この7曲めはこの作品で明るい表情を持っている唯一の曲だ。
最後の8曲めではソロ楽器がすべて登場し、弦の響きもかなり厚くなって曲を盛り上げる。
4曲めのホルンがミュートを付けたり外したりして表情を変えるところなど、
ソロ楽器はどれも印象的だが、何といっても5曲めで炸裂するティンパニが激しい聴き所だ!

831:名無しの笛の踊り
07/07/15 05:39:01 S3AwAW6b
8曲めがほとんどマーラーへのオマージュのように聴こえるのだが、実際に鰤はこの作品をアルマに献呈している。
この8曲めの弦は非常に美しく感動的で、マーラー、それと師事を願っていたベルクがエコーのように聴こえてくるぞ!
こうした雰囲気の曲ももっと書いてくれたらかなりなもんになったんじゃないかと俺は思うんだが...

Peter Pears, English Chamber Orchestra, Benjamin Brittem - BBC Legends - 8013
Peter Pears, Barry Tuckwell, William Waterhouse, Osian Ellis, Denis Blyth, Roger Lord, Alexander Murray, Gervase de Peyer, Strings of the London Symphony Orchestra, Benjamin Britten - LONDON - 436 395-2 (417 153)
Anthony Rolfe Johnson, London Mozart Players, Jane Glover - Academy Sound and Vision - ASV 682
Christoph Pregardien, Tapiola Sinfonietta, Osmo Vanska - BIS - 540
Benjamin Butterfield, Manitoba Chamber Orchestra, Simon Streatfeild - CBC Records - 5187
Ian Bostridge, Berlin Philharmonic Orchestra, Simon Rattle - EMI - 5 58049 2
Farrell, Britten Sinfonia, Nicholas Cleobury - EMI Eminence - 5 65899 2
Adrian Thompson, Bornemouth Sinfonia, Lloyd-Jones - Naxos - 8.553834
Philip Langridge, English Chamber Orchestra, Steuart Bedford - Collins Classics - 7037
Jerry Hadley, English String Orchestra, William Boughton - Nimbus - NIM 1751

832:名無しの笛の踊り
07/07/21 16:44:27 jLMdRcIU
そろそろスレ埋め立て状況となってきたような気もするが、
次は相変わらず凝ったピアノ伴奏に朗々と歌う妖しい歌が乗った、おなじみPPコラボの歌曲シリーズだ!

ヘルダーリンの6つの断章(Sechs H?lderlin-Fragmente)Op.61[歌曲]F.ヘルダーリン詞
(1958/初演1958.11.20 ピアーズ、鰤 ヴォルフスガルテン城、ヘッセン)

1.世の称賛(Menschenbeifall)
2.故郷(Die Heimat)
3.ソクラテスとアルキビアデス(Sokrates und Alcibiades)
4.若き日々(Die Jugend)
5.生半ば(H?lfte des Lebens)
6.人生の線(Die Linien des Lebens)

詩は珍しくドイツのヘルダーリンだが、英語の訳も用意されていて、どちらで歌うこともできるらしい。
ヘルダーリンを鰤に紹介したのは、かつて一緒にアジア旅行をした友人ヘッセン・ライン公ルートヴィヒで、
初演もルートヴィヒの誕生日に住まいであった城で行われている。
賑やかな動きのある1曲めと故郷を思うロマンティックな2曲め、
少年を描いているような明るい4曲め、中年の憂いを歌う5曲め、
鰤中後期らしい晦渋な表情を見せる6曲めと、いかにも、な濃厚さが味わえるが、
なんと言っても注目すべきはソクラテスとその同性愛の恋人アルキビアデスを歌う3曲めかもしれん。

Peter Pears, Benjamin Britten - DECCA - 433 200-2
MARK PADMORE, ROGER VIGNOLES - Hyperion - CDA67459

833:名無しの笛の踊り
07/07/22 06:39:08 Shm8tTa0
鰤は度々祝祭的な曲を委嘱されているが、次のはその中でも最も華やかな表情を持つ曲だ!

カンタータ・アカデミカ-バーゼルの調べ(Cantata academica - Carmen baseliense)Op.62[S,A,T,Bs,cho,Orch,p]B.ヴィス編纂詞
(1959/初演1960.11.29 ギーベル、ピアーズ、ザッヒャー指揮バーゼル室内管 コングレス・ホール、バーゼル)

スイスのバーゼル大学創立500年を祝う曲として委嘱されたもので、
ラテン語の歌詞には同大学の憲章などが織り込まれている。
2部構成全13曲からなる20分ほどの長さの作品だが、編成はかなりデカい。
冒頭と終結のコラールはかなり派手で華やかに書かれており、鰤作品にしては相当分かりやすく盛り上がる。
室内楽的な響きの部分も聴き所で、2部でハープをバックにソプラノが歌うアリオーソなど絶美だ!
鰤らしい凝った曲作りがされていて、冒頭のコラールの12音の音列を、
以降の12曲でそれぞれピッチを変えて使っているそうだが、その辺は残念ながら俺にはよくわからん。
初演指揮のザッヒャーは大変な資産家であったらしく、
様々な作曲家に曲を委嘱しては初演していた20世紀音楽のパトロンみたいなひとだったそうで、
このひとが委嘱してできた曲の数々を見ると名作だらけでクラクラしてくるぞ!
後の1976年に彼が70歳を迎える時、誕生日を12人の作曲家による無伴奏チェロ作品で祝おうという企画が出て、
まず鰤がザッヒャーの名を織り込んだテーマを作り、他の11人がその音列を使って曲を作ったそうだ。
ちなみにその11人にはヘンツェ、デュティユー、ルトスワフスキ、ベリオ、ブーレーズなんかがいる。
ブーレーズが鰤を評価していたとはちょっと思えんのだが、実際にこの企画の際も、
みんな無伴奏ソロの曲を書いたのにブーレーズだけチェロ7本の曲にしたというヒネクレぶりだ。

Agnes Giebel, Peter Pears, Basel Chamber Orchestra, Paul Sacher - Ars Musici - 1155
Jennifer Vyvyan, Helen Watts, Peter Pears, Owen Brannigan, Harold Lester, London Symphony Chorus and Orchestra, George Malcolm - LONDON - 436 396-2LM

834:名無しの笛の踊り
07/07/22 20:22:11 8QpFC49D
「ピーターグライムス」の子供の悲鳴は「ドン・ジョバンニ」のツェルリーナの悲鳴と同じくらい難しそうだ

「乞食オペラ」編曲どうよ?

835:名無しの笛の踊り
07/07/24 21:40:35 iNPc1X65
素晴らしい編曲ですな

836:名無しさん@そうだ選挙に行こう
07/07/29 01:03:22 i416597N
お次はあの名作、op.28の兄弟とも言える合唱曲だ。

ミサ・ブレヴィス ニ長調(Missa brevis)Op.63[少年cho,org]
(1959/初演1959.7.22 マルコム指揮ウエストミンター少年合唱団 ウエストミンター大聖堂、ロンドン)

1.キリエ
2.グロリア
3.サンクトゥス-ベネディクトス
4.アニュス・デイ

op.28と同様、これはウェストミンスター大聖堂少年合唱団のために作曲された。
曲名のブレヴィスは短いとか小さいとかいうことで、実際に10分ほどの小曲だが、
この曲の場合はニュアンス的に「小洒落た」みたいな感じがしっくりくるかもしれん。
童謡、民謡風の親しみやすい旋律ということではないのだが、
コドモのための歌を書く時の鰤の生き生きした感じはここでも聴かれ、
おどけたようなユーモラスな表情が曲のあちこちにちりばめられていて、幸せな気分に浸れるぞ!
アニュス・デイでちょっとジャズっぽいリズムが聴こえてくるのが目新しいが、
こうした曲の伴奏楽器であるピアノやオルガンのパートでかなり凝った響きを聴かせるのも、
いかにも鰤らしいところだ。

Finzi Singers, Andrew Lumsden, Paul Spicer - Chandos - CHAN9598
The Sixteen, Harry Christophers - Collins Classics - 1370
Trinity College Choir, Cambridge, Christopher Allsop, Richard Marlow - Conifer Classics - 75605 51287-2
King's College, Cambridge, David Willcocks - EMI - CDC7 47709
Bulgarian Radio and TV Chorus, Milkov - FORLANE - UCD 16610
Westminster Cathedral Choir, David Hill - Hyperion - CDA 66220
Toronto Children's Choir, Jean Ashworth Bartle - Marquis Records - 133
Choir of St. John's College, Cambridge, Christopher Robinson - Naxos - 8.554791
Choristers Of Canterbury Cathedral - York - 120

837:名無しさん@そうだ選挙に行こう
07/07/29 13:56:40 i416597N
宣伝する訳じゃないんだが、俺はかつて某クラ専門CSチャンネルでこのオペラの映像を初めて観た。
音楽のきらきらした美しさもあって、チラ見からガン見になるほど引きつけられた。
毎年夏にはどっかで上演してくれないもんかと思うんだが...

歌劇「真夏の夜の夢(A Midsummer Night's Dream)」Op.64[3幕]B.ブリテン,P.ピアーズ(改編)台本
(1960/初演1960.6.11 デラー, ヴィヴィアン, ピアーズ, 鰤指揮EOG ジュビリーホール、オールドバラ)

妖精が集い祝祭を繰り広げると言われる夏至の前夜、インド人の小姓を引き取るかどうかで、
反対する妻タイターニアと妖精王オベロンが喧嘩をしている。
気に入った小姓を引き取りたいオベロンは、妻が気に入るようにするため、
一目惚れの薬「浮気草」を取ってくるよう妖精パックに命じる。
するとパックが間違えて森に紛れ込んできた人間たちに「浮気草」を使ってしまい大混乱に...
というシェークスピアの有名な喜劇をオペラ化したものだ。
冒頭の妖精たちの歌からして激しくファンタジーな世界を予感させ、グッとくるぞ!
がっつり盛り上がるという感じはないが、終始独特の色彩感と浮世離れした雰囲気が持続してすばらしい。
2幕始まってすぐ浮気草を塗られたタイターニアがロバ男に恋をしてしまう場面や、
弦による美しい前奏で始まる3幕の、結婚式の華やかな場面、妖精とタイターニアが歌う終結部分、
そのあたりが聴き所かと思うが、この最後のパックの口上の前の祝福の合唱は絶美で、作品全体を強力に印象づける。
オールドバラのジュビリーホールリニューアルオープンのために企画された作品で、
これまで鰤オペラは全てオリジナル台本で作られていたが、
締め切りに間に合わないためオリジナルは諦めざるを得ず、この作品をオペラ化することにしたようだが、
少年愛やスワップ、獣姦まで暗に仄めかしているかのような妖しさを醸し出しながら、
透明で夢のような美しさを持つこの作品は、鰤の数々のオペラの中でも異色だと思うぞ!

838:名無しさん@そうだ選挙に行こう
07/07/29 14:04:49 i416597N
そういえばだいぶ前に森麻季がタイターニアをやったのは良かったなあ...

Alfred Deller, Elizabeth Harwood, Heather Harper, Josephine Veasey, Helen Watts, John Shirley-Quirk, Owen Brannigan, Peter Pears,
Thomas Hemsley, Downside and Emmanuel School Chorus London Symphony Orchestra, Benjamin Britten - DECCA - 425 663-2
Brian Asawa, Sylvia McNair, John Mark Ainsley, Paul Whelan, Ruby Philogene, Janice Watson, Brian Bannatyne-Scott, Hilary Summers, Robert Lloyd,
Gwynne Howell, Ian Bostridge, Stephen Richardson, Mark Tucker, Neal Davies, New London Children's Choir, London, Sir Colin Davis - PHILIPS - 454 122-2PH2
James Bowman, Lilian Watson, John Graham Hall, Henry Herford, Della Jones, Jill Gomez, Norman Bailey, Penelope Walker, Donald Maxwell,
Trinity Boys' Choir, City of London Sinfonia, Richard Hickox - Virgin Classics - VCDC 7 59305-2
Video - James Bowman, Ileana Cotrubas, Curt Appelgren, Cynthia Buchan, Ryland Davies, Dale Duesing, Felicity Lott, Glyndebourne Festival Opera, Bernard Haitink - Castle Vision - CVI 2008
DVD - David Daniels, Ofelia Sala, Gordon Gietz, William Dazeley, Deanne Meek, Brigitte Hahn, Peter Rose, Henry Bicket, Symphony Orchestra of the Gran Teatre del Liceu - Virgin - 3392029-3

839:名無しの笛の踊り
07/07/29 23:26:51 9kFZ5t17O
隊長…俺たちはずいぶん遠くまで来ちまったね…
夏の夜の夢聴きながら今夜は一杯やるよ。
あともう少し頑張ってくれ。

840:名無しの笛の踊り
07/07/30 10:48:46 D7x6Pym/
>>838

2000年8月だね。そのとき初めて観て,それ以来観てないなぁ・・・。外国ではときどき
上演されてるんだろうけど。

841:名無しの笛の踊り
07/07/31 18:53:50 J3MJce9T
ROMの俺もたまには書き込んでみる。ブリテン初心者におすすめする順番だが、

4 シンプル・シンフォニー
20 シンフォニア・ダ・レクィエム
28 キャロルの祭典
31 セレナード
33a 4つの海の間奏曲
34 青少年のための管弦楽入門
-----------------------↓この辺りが気に入ったら↓-------------------
13 ピアノ協奏曲
15 ヴァイオリン協奏曲
21 ディヴァージョンズ
33 ピーター・グライムズ
60 ノクターン
66 戦争レクイエム
-----------------------↓次はここらへん?↓-----------------------
18 イリュミナシオン
22 ミケランジェロの7つのソネット
44 春の交響曲
48 ラクリメ
50 ビリー・バッド
54 ねじの回転
-----------------------↓これ以降はどっぷりな感じ?↓---------------
55 カンティクル第3番「なお雨は降る」
68 チェロ交響曲
71 カーリュー・リヴァー
72 無伴奏チェロ組曲第1番
88 ヴェニスに死す
94 弦楽四重奏曲第3番
------------------------↓あとはご随意に・・?↓--------------------

842:名無しの笛の踊り
07/08/02 01:53:57 xERpUrJs
>>841
とりあえず乙と言っとく

843:名無しの笛の踊り
07/08/04 12:31:07 5KjOkB7e
ロストロのために作曲された無伴奏チェロ組曲のうち、3番だけ彼の録音がないらしいけど、どうして?

844:名無しの笛の踊り
07/08/04 15:40:06 cklFqIjS
PPはもちろん、他にもさまざまな音楽家との交流が鰤の曲に反映されているが、
ロストロとの出会いも非常に重要であったと思われる。

チェロ・ソナタ ハ長調(Sonata for cello and piano)Op.65[vc,p][3楽章]
(1961/初演1961.7.7 ロストロ、鰤 ジュビリーホール、オールドバラ)

1.対話(Dialogo) 2.スケルツォ-ピッツィカート(Scherzo-pizzicato)
3.哀歌 (Elegia) 4.行進曲 (Marcia) 5.無窮動(Moto perpetuo)

1960年にロストロがタコのチェロ協奏曲1番を英国初演するためにロンドンに来た時、
鰤は初めてロストロに会ったらしいが、そこで曲を書くという話になり、この作品ができたようだ。
数多くの鰤の曲の中で、作品番号がついている中では唯一ソナタと命名されているのがこれだ。
1曲めの「対話」はまさにそう名付けられた通り、不安に揺れ動くような表情から探り合うように絡み合い、
続いてチェロをギターのように扱っているスケルツォ、厳粛なピアノに支えられて切々とチェロが歌うエレジー、
ちょっとタコ風味な軍楽っぽい行進曲と来て、冒頭のテーマをめまぐるしく展開させた無窮動で終わる。
最初の楽章でチェロとピアノが緊密に絡み合って展開していくところが最も聴きごたえがあるんじゃなかろうか。
決して難解で晦渋な曲ではないと思うが、面白く聴かせるのはそれなりに大変な曲なんだろう。
俺は実演で何度か聴いたことがあるが、演奏者によってだいぶ違って聴こえる曲でもある。
後に無伴奏の名曲があるのでこれは埋もれがちだが、なかなかどうして珠玉の逸品だ!

845:名無しの笛の踊り
07/08/04 15:42:19 cklFqIjS
>>843
70年代ロストロはUSSR軟禁状態になったりした時期なのでそれもあるかもしれん。
このソナタと無伴奏1,2番は60年代なのでDECCAで録れたのかもしれんが...

David Grigorian, Ludmila Lissovaja - Ars Musici - ARM 1249
Mstislav Rostropovich, Benjamin Britten - DECCA - 421 859-2
Stephen Doane, Barry Snyder - Bridge - BCD9056
Pieter Wispelwey, Dejan Lazic - Channel Classics - CHC20098.2
Matt Haimovitz, Philippe Cassard - DG - 477 550 6
Alexander Baillie, Ian [Classical] Brown - Etcetera Records - ETCO 20061
Timothy Gill, Fali Pavri - Guild - GMCD7114
Kim Bak Dinitzen, Per Salo - Kontrapunkt - 32101
Natalia Gutman, Sviatoslav Richter - Live Classics - 641
Danjulo Ishizaka, Martin Helmchen - SONY Classical - SICC-276
Yo-Yo Ma, Emanuel Ax - SONY Classical - MK 44980
Tatjana Vassilieva, Yumiko Urabe - Naxos - 8.555762
Paul Watkins, Huw Watkins - Nimbus - NIM 5699
Scherzo and Marcia - Jacqueline Du Pre - EMI Classics - 63165

846:名無しの笛の踊り
07/08/04 15:50:46 cklFqIjS
>>839
はい。まあ保守がわりと思っていただければと...

>>840
さすがに欧州では結構上演されてますね。
俺はこのオペラ3回観たんですがうち2回はあちらで観ました。
今の暑苦しい時期にぴったりな演目だと思うんですけどねえ...

847:名無しの笛の踊り
07/08/04 15:56:12 cklFqIjS
>>844
事故レス これ引用元では3楽章となっていますが5楽章ですね
あと曲名も出版されたものでは「Sonata in C」とだけなっているようです。

848:名無しの笛の踊り
07/08/10 11:40:03 hEU2AYkR
ブリテンの耳はスポックの耳

849:名無しの笛の踊り
07/08/10 15:04:42 3S1XwpKm
ガツッと新譜欲しいねえ
メッツマッハーWphの戦争レクイエムってライヴ出ないかな

850:名無しの笛の踊り
07/08/14 10:59:04 xEgwVmvc
第二次世界大戦が本格化した1942年、鰤は「良心的兵役拒否」の申請を行い、兵役を免除されるとすぐにアメリカに移住した。

戦争レクイエム(War requiem)Op.66[S,T,Br,混声cho,児童cho,Orch,CO,org][6楽章]W.オウエン他詞
(1960~61/初演1962.5.30 ハーパー、ピアーズ、フィッシャー=ディースカウ コヴェントリー祝祭合唱団
鰤指揮メロスアンサンブル(室内オケ)M.デイヴィス指揮バーミンガム市響 聖ミカエル教会、コヴェントリー)

1.レクイエム(永遠の安息を) 2.ディエス・イレ(怒りの日) 3.オッフェルトリウム(奉献文)
4.サンクトゥス(聖なるかな) 5.アニュス・デイ(神の子羊) 6.リベラ・メ(われを解き放たせたまえ)

これは第2次世界大戦でドイツ空軍のため壊滅したコヴェントリー大聖堂の再建落成式のために委嘱された。
1940年のコヴェントリー市空襲は、日本でいう東京大空襲のような、先の戦争を象徴するような熾烈なものだったらしい。
3管編成のオーケストラと室内オーケストラ、混声四部合唱、少年合唱、ソプラノ・テノール・バリトン独唱、
それにピアノとオルガンが入る大編成で、演奏時間も80分を越す巨大な作品だ。
レクイエムとしては通常のラテン語の典礼文に、イギリスの詩人オウエンの詩が挿入されているのが大きな特徴で、
ラテン語の部分はソプラノと合唱団+通常オケが、オウエンの部分はテノール、バリトン独唱と室内オケがそれぞれ受け持ち、
それらは交互に並んで進行するが、「アニュス・デイ」では同じ旋律を交互に演奏し、最後の「リベラ・メ」では合奏したりする。
ラテン語部分はドラマティックで、オウエン部分は室内オケなこともあって静かな印象を与える。
俺は最初この曲がとても地味に聴こえ、どこがいいのかよくわからなかった。
しかしある時ふと耳にして、これは他に替えることのできない音楽であることが分かった。
当時鰤は他の作曲を全て放置してこれに集中したらしく、これは間違いなく自らの畢生の音楽として取り組んだものだろうし、
その結果音楽史に残ると言われるほどの成果を出していることは、モノ凄いことなんじゃないだろうか?
いまあらためて聴くと、この音楽に込められた思いの深さには言葉を失ってしまう...
感動するとかそういった次元とちょっと別の思いに打たれる稀有な音楽だ!

851:名無しの笛の踊り
07/08/14 11:01:58 xEgwVmvc
記録に残っているカラヤンとベルリン・フィルによる演奏は聴いてみたかったが...

Stefania Woytowicz, Peter Pears, Hans Wilbrink, Melos Ensemble, Wandsworth School Boys Choir, New Philharmonia Chorus and Orchestra, Carlo Maria Giulini - BBC Legends - 4046
Kari Lövaas, Anthony Roden, Theo Adam,Dresdner Philharmoniker, Dresdner Kapellknaben, Rundfunkchor Leipzig, Herbert Kegel - Berlin Classics - 001012BC
Galina Vishnevskaya, Peter Pears, Dietrich Fischer Dieskau, Bach Choir, Highgate School Choir, Melos Ensemble, London Symphony Chorus and Orchestra, Benjamin Britten - LONDON - 414 383-2
Heather Harper, Philip Langridge, John Shirley-Quirk, London Symphony Orchestra, Richard Hickox - Chandos - CHAN8983/4
Luba Orgonasova, Anthony Rolfe Johnson, Boje Skovhus, North German Radio Symphony Orchestra, John Eliot Gardiner - DG - 437 801-2
Elisabeth S單erstr嗄, Robert Tear, Thomas Allen, Trebles of Christ Church Cathedral, Oxford, City of Birmingham Symphony Chorus & Orchestra, Simon Rattle - EMI - CDS7 47034 8
Jeanine Altmeyer, Michael Sells, Douglas Lawrence, William Hall Orchestra - Klavier - 11017
Christine Brewer, Anthony Dean Griffey, Gerald Finley, London Philharmonic Orchestra and Choir, Kurt Masur - LPO - 0010
Lynda Russell, Thomas Randle, Michael Volle, Choir of St. Mary's Episcopal Cathedral, Edinburgh, Scottish Festival Chorus, BBC Scottish Symphony Orchestra, Martyn Brabbins - Naxos - 8 553558/9
Lorna Haywood, Anthony Rolfe Johnson, Benjamin Luxon, Atlanta Boys' Choir, Atlanta Chorus & Symphony Orchestra, Robert Shaw - Telarc - CD 80157
Carol Vaness, Jerry Hadley, Thomas Hampson, American Boychoir, Westminster Symphonic Choir, New York Philharmonic, Kurt Masur - TelDec - 0630 17115-2
Christina Goerke, Richard Clement, Richard Stilwell, Washington Chorus, Shenandoah Conservatory Choir, Maryland Boy Choir, National Symphony Orchestra, Robert Shafer - Washington Chorus - TWC 3898

852:名無しの笛の踊り
07/08/14 11:22:08 DjCu5Da9
戦争レクイエム
         .。::+。゚:゜゚。・::。.        .。::・。゚:゜゚。*::。.
      .。:*:゚:。:+゚*:゚。:+。・::。゚+:。   。:*゚。::・。*:。゚:+゚*:。:゚:+:。.
キタ━.:・゚:。:*゚:+゚・。*:゚━━゚(ノД`)゚━━゚:*。・゚+:゚*:。:゚・:.━…
  。+゜:*゜:・゜。:+゜                   ゜+:。゜・:゜+:゜*。
.:*::+。゜・:+::*                        *::+:・゜。+::*:.

しかも明日は終戦記念日か…

853:名無しの笛の踊り
07/08/14 14:30:43 9o4v+y6e
敗戦記念日

854:名無しの笛の踊り
07/08/14 16:00:31 avj+T3yS
映像ではロストロポーヴィチくらいなのか。

855:名無しの笛の踊り
07/08/14 19:24:12 svEGFdhx
>>854
DGから出てるやつもってる。ガーディナーだっけ。

856:名無しの笛の踊り
07/08/14 19:25:30 NjBEA2Pc
デレク・ジャーマンの映画みたいなやつっていいですか?

857:名無しの笛の踊り
07/08/14 20:03:01 NjBEA2Pc
これって初演バーミンガムなのか…
なのにラトル盤をあんなしょーもない録音で出すとは、
さすがEMI

858:名無しの笛の踊り
07/08/15 00:29:56 eHJ2Knht
なんかカンドした ついにここまできたか・・・しかも終戦記念日とは。

859:名無しの笛の踊り
07/08/15 01:42:40 ebjoCdNT
コヴェントリー大聖堂に行ったことがある。
爆撃で破壊された旧大聖堂の廃墟横に建てられたモダンなカテドラルで
音響は良さそう。
どうやってオケを配置したのかとか色々考えてしまった。
それってどこかに図面とか写真とかあるのだろうか?

>>856
自分は大好きだ。
ジャーマンを全く知らないで見ると取っ付きにくいかもしれないが。
ホザンナの所は何度見ても鳥肌ものだ。音源は自演だし。
今年の神奈川県民の糞ビデオ作った奴には1000回見て出直せと言いたい。

860:名無しの笛の踊り
07/08/19 22:17:47 X97iAD9X
>>857
恵美死すべし。

861:名無しの笛の踊り
07/08/20 20:04:16 hZDe3em4
隊長ここで力尽きてなければいいが…

862:名無しの笛の踊り
07/08/20 20:46:13 Trzh8Pdb
この人の弦四作品ってどうなんでしょうか?

863:名無しの笛の踊り
07/08/20 22:03:55 V5D16lRC
おい!ピーターグライムズの1969年のスネイプ・モールティングスのTV用ライヴ、
ってのが手に入ったんだけどこれ観たことある??
ブリテン指揮ロンドン響でピアーズがピーターやってんのよ。
演奏会形式とかじゃなくてもろオペラ、すごいよこれ。
音はモノだけど悪くないし映像も観てられないってほどじゃない。
観たいやついる??
どこで拾ったか、分かるやつはすぐ分かると思うけど、内緒ね。

>>862
↓見ろ。つーかこのスレ最初から読めっての。
>>326>>331>>341>>527

864:名無しの笛の踊り
07/08/20 22:58:41 V5D16lRC
>>863
これどうよ?
URLリンク(www3.ezbbs.net)
URLリンク(www3.ezbbs.net)
URLリンク(www3.ezbbs.net)
URLリンク(www3.ezbbs.net)
URLリンク(www3.ezbbs.net)
URLリンク(www3.ezbbs.net)

865:名無しの笛の踊り
07/08/25 17:00:55 Dt2n9XQG
↑いいねえ。観られるものなら観てみたいもんだが。

866:名無しの笛の踊り
07/08/25 17:02:02 Dt2n9XQG
次は大作の後の箸休めにはぴったりの小品、おまけにお得意の児童合唱だ。

詩篇第150番(Psalm 150)Op.67[児童cho(2声),器楽]
(1962/初演1962.7.29 オールド・バッケナム 聖マリア教会、Thorpe Morieux)

鰤はサフォーク州のロウストフトに生まれ幼少期を過ごしたが、
これは10歳から16歳までのプレップスクール時代を過ごした学校の創立記念のために作られた曲だ。
鰤には数多くある機会的な作品のひとつであり、
5分足らずの短い曲だが、内容も肩の力の抜けた楽しい気分に満ちているようだ。
単純な同声二部合唱に伴奏もいくつかの管、打楽器程度で、
学生が演奏することを念頭に置いて書かれているようだが、
中間の早い部分や後半のカノンは鰤らしさがあって面白い。

City of London Boys and Girls Choir, London Symphony Orchestra, Richard Hickox - Chandos - CHAN8855
Denver St. John's Episcopal Cathedral Ch, Eric Plutz, Donald Pearson - Delos - DE3149
Toronto Children's Ch, Jean Ashworth Bartle - IMP - PCD1088
Viola Tunnard, Downside School Boys' Ch, Benjamin Britten - London - 436394-2
New London Children's Choir, London Schools Symphony Orchestra, Steuart Bedford - Naxos - 8.557203
Toronto Children's Choir - Marquis Records - 133

867:862
07/08/26 08:22:29 7KF1vooq
>>863
ご親切、ありがとうございます。
ただ、貼っていただいた書き込みを読むと、なんだか弦四は微妙な出来
みたいなので、聴くのはやめておきます。


868:名無しの笛の踊り
07/08/26 13:04:07 EbhtCh5W
>>867
あああ。私の紹介は所詮シロート芸ですんで、
あまり気にせず聴いてみてください。
特に第3番は素晴らしいですから...

869:名無しの笛の踊り
07/08/26 13:16:50 EbhtCh5W
声の入らないオケ曲というのは久しぶりな気がする...

チェロ交響曲(Cello Symphony)Op.68[vc,Orch][4楽章]
(1963/初演1964.3.12 ロストロ、鰤指揮モスクワフィル モスクワ音楽院大ホール、モスクワ)

1. Allegro maestoso  2. Presto inquieto
3. Adagio - cadenza ad lib.  4. Passacaglia:Andante allegro

1962年にロストロが鰤に手紙で「チェロ協奏曲書いて」と頼み、快く応えて書かれたのがこれだ。
曲名が交響曲になっているのは、鰤の志もあるようだ。
実際にチェロの独奏がオケの各楽器と絡み合うように書かれており、
通常の協奏曲とはやや趣きが違って聴こえる。ような気もする。
複雑なチェロ独奏のテーマで始まり、オケの様々な楽器と対話するように展開する1楽章は独特の緊張感に満ちている。
続く2楽章は様々な楽器がめまぐるしく動き、時に歌いながら室内楽的に展開し、
3楽章はop.60を思わせる強烈なティンパニソロで始まるブキミな夜想曲風のアダージョだが、
その後半にはさらに思索的なチェロのカデンツァが置かれ、
やがてそこにトランペットが加わって、
途切れなく夜明けのような終楽章のパッサカリアが始まり、
中間では再びチェロが物思いに耽るような表情を見せるが、
最後は鈍い空に光がじわっと広がるように締めくくられる。

870:名無しの笛の踊り
07/08/26 13:17:58 EbhtCh5W
演奏も難しそうだし、聴いて楽しむというよりは読み解くように聴くことを求められるような、
決して聴きやすい曲ではないが、鰤が交響曲と名付けただけのスケールと重量感があるぞ!

Cyrille Tricoire, Montpellier Nat O, Steuart Bedford - Accord - 4428171
Mstislav Rostropovich, English Chamber Orchestra, Benjamin Britten - DECCA - 425 100-2
Mstislav Rostropovich, Moscow Philharmonic Orchestra, Benjamin Britten - EMI - CZS 5 72016-2 (13 CDs)
Mstislav Rostropovich, Moscow Philharmonic Orchestra, Benjamin Britten - Russian Revelation - 10100
Truls Mork, Bergen Philharmonic Orchestra, Neeme J較vi - BIS - 420
Yo-Yo Ma, Baltimore Symphony Orchestra, David Zinman - CBS - MK 44900
Raphael Wallfisch, English Chamber Orchestra, Steuart Bedford - Chandos - CHAN10274X
Steven Isserlis, CLS, Richard Hickox - EMI - CDM 7 63909 2
Timothy Hugh, Takuo Yuasa - Naxos - 8.553882
Julian Lloyd Webber, Academy of St. Martin-in-the-Fields, Neville Marriner - PHILIPS - 454 442-2PH
Truls Mork, City Birmingham SO, Simon Rattle - Virgin - VC5453562

871:名無しの笛の踊り
07/08/26 21:31:29 7KF1vooq
>>868
重ね重ねレス、ありがとうございます。
Belcea Qの全集に興味があるのですが、「冗長」という表現にひっかかって
しまって(苦笑)
でも、機会をみつけて聴いてみます。

872:名無しの笛の踊り
07/09/01 15:04:44 A70Y2ebG
ラテン語で歌われることや編成が似ていることから、この作品をop.66のエピローグと考える向きもあるようだ。

カンタータ・ミゼリコルディウム(Cantata misericordium)Op.69[T,Br,小cho,2vn,va,vc,弦楽,p,hp,tim]P.ウィルキンソン詞
(1963/初演1963.9.1 ピアーズ、フィッシャー=ディースカウ アンセルメ指揮スイスロマンド管 ジュネーヴ大劇場)

これはジュネーヴの赤十字社創立百周年の記念日のために書かれたもので、
鰤には多くある機会的な作品の一つだ。
ウィルキンソンによる詞は、
聖書のルカ伝にある有名な「良きサマリア人」と言う例え話をベースに作られている。
全体で20分くらいの曲は、鰤らしいやや不安げで繊細な弦楽四重奏で始まるが、
この曲で弦四のパートが現れると、それは時間が経過していることを意味している。
すぐに「汝の隣人を愛せよ、隣人とは誰か?」と問う力強い男声の合唱が入ってきて、
女声による美しい歌、さらにピアノなどともからみながら展開する。
続くテノールの独唱は、砂漠で山賊に略奪され放置された旅行者であり、
彼はやがて現れる司祭に救いを求め、音楽は激しく高揚するが、司祭は去っていってしまう。
弦四のテーマが現れ時間の経過を告げると、
今度は通りがかりのレビ人が現れて、合唱が救いの希望を歌うが、
やがてまた弦四の主題が戻ってきて空しく時が過ぎていくことを示す。
最後にサマリア人が現れ立ちどまるので、合唱はなぜ助けようとするのか彼に問うが、
その時既にサマリア人は旅行者を助けようと身を屈めており、そこで合唱と独唱は共に輝かしく歌う。
最後に合唱はイエスの言葉「あなたも行って同じようにしなさい」を歌い静かに終わる。
これは旋律も美しく劇的な効果もあって、
鰤の多くの機会音楽として書かれたカンタータの中では最も充実した作品だと俺は思うぞ!
編成のせいで極端に演奏機会が少ないのかもしれんが...

Peter Pears, Dietrich Fischer-Dieskau, London Symphony Orchestra & Chorus, Benjamin Britten - DECCA - 425 100-2
John Mark Ainsley, Stephen Varcoe, Britten Singers, City of London Sinfonia, Richard Hickox - Chandos - CHAN8997
L喘l, Jindrak, Czech Singer's Chorus, Czech Philharmonic Orchestra, Smetacek - PGA - 250011

873:名無しの笛の踊り
07/09/01 18:31:22 7FBGNqxs
これどうっすかね?
誰か買った人いますか?

URLリンク(www.hmv.co.jp)


874:名無しの笛の踊り
07/09/04 07:52:23 hJbalBfQ
戦争レクイエムのベスト盤てどれですか?

875:名無しの笛の踊り
07/09/04 14:03:01 Ya/2LbB2
取りあえず自演を聴け、話はそれからだ

876:名無しの笛の踊り
07/09/04 21:46:31 BnN4N8IR
そうですね自演聴いてるかどうか、
そこは肝かもしれんですね

877:名無しの笛の踊り
07/09/04 22:50:58 BTa95YoH
マズアはやめとけ

878:名無しの笛の踊り
07/09/04 23:23:53 z+1O8k9P
とりあえず隊長の8月14日のカキコを読んでみれ
俺はケーゲル盤が好き

879:名無しの笛の踊り
07/09/06 13:27:22 nqORFHo6
>>878

ケーゲル盤のテオ・アダムはディエス・イレ中の"Be slowly lifted up"の最後の
音(その後ディエス・イレが再現)で高い音ではなく,その下の音を出していて
ちょっと萎えた記憶がある。

(ベルクのヴァイオリン協奏曲とペンデレツキのヒロシマの犠牲者への哀歌が
組み合わされていたのは面白かった)

やはりまず自作自演盤だと思う。できればリハーサル付きのもの。合唱は
個人的にはガーディナー盤が良いように思う。



880:名無しの笛の踊り
07/09/06 17:29:29 s+F9G/K4
>>879
ガーディナーのやつはDVDで見るとさらに良いよね。
ケーゲルも自演もやすいからまとめてかって週末に聴き比べする楽しみもあるかもなー。

881:名無しの笛の踊り
07/09/08 15:34:44 xvQXnq15
次の曲はクラ一般ではマイナーだが、ギター界では20世紀屈指の名曲と名高いようだ。

ノクターナル(Nocturnal after John Dowland)Op.70[g]
(1963/初演1964.6.12 ブリーム(g) ジュビリーホール、オールドバラ)

ブリームの委嘱で書かれ、献呈もされている。
鰤はギター奏法にあまり通じていなかったらしいので、
この曲にはブリームの意向が相当に大きく反映されていると考えられる。
20分弱の曲は、ダウランドのリュートのための「4声のための歌曲集第1巻」の第20番目の曲、
「来れ、深き眠りよ(come,heavy sleep)」を元にしているが、これは夜、眠り、死を歌った歌曲であり、
鰤もこの曲では、死をも含めたさまざまな「眠り」をギター一本で描こうとしているように聴こえる。
実際、演奏によっては非常にダイナミックにもなるし、内省的にも、刺激的にもなるようだ。
冒頭に主題提示はなく、7つの変奏のあと最後に規模の大きいパッサカリアが置かれている。
ダウランドの主題は曲の大詰め、パッサカリアの最後に現れるが、とても印象的で、
夜を躁になったり鬱になったりしながら彷徨い歩くような変奏から、
最後、主題にたどり着いた時はグッとくるぞ!

882:名無しの笛の踊り
07/09/08 15:38:11 xvQXnq15
この曲については、ギタリスト鈴木大介さんのブログで、
とても興味深い記述があるので、ぜひそっちも見てくれ!

Edin Karamazov (Lute) - Alpha Productions - 56
Josef Holecek - BIS - CD31
Anders Miolin - BIS - CD926
Julian Bream - BMG/RCA Victor - 09026616012
Ichiro Suzuki - Camerata - 413
Kathrin Gorne - Carpe Diem - 16252
Norbert Kraft - Chandos - CHAN8784
Azusa Shimizu - Col Legno - 20216
Eduardo Fernandez - DECCA - 433 076-2
Robert Phelps - Gasparo Gallante - 1025
Dale Kavanagh - Hänssler Classic - 98350
Carlos Bonell - EMI Classics - 7 495122
Julian Bream - EMI Classics - 54901
Maximilian Mangold - Musicaphon - 56824
Jeremy Jouve - Naxos - 8.557597
Craig Ogden - Nimbus - 5390
Njal Vindenes - Norway Music - 19
Ruben Seroussi - Nuova Era - 7255
Kazuhito Yamashita - VICTOR - VDC-1220
Sharon Isbin - Virgin Classics - 45024

883:名無しの笛の踊り
07/09/09 11:27:49 w8EiE5fc
みなさんは「お能」を観に行ったことがあるだろうか?
実は俺は学生時代に不埒な目的から付き合いで観に行き、
その時の演目の一つが「隅田川」だった。そして鰤がオペラ化したのが次の作品だ。

教会上演用寓話「カーリュー・リヴァー」(Curlew River - Church parable)Op.71[1幕]W.プルーマー台本
(1964/初演1964.6.12 ピアーズ、シャーリー=クァーク、ドレイク EOG オーフォード教会、オールドバラ)

一人息子を京都の川のほとりでさらわれ発狂した母親が、武蔵国の隅田川まではるばる流浪し、
そこで偶然愛児の墓を発見し念仏を唱えると、我が子は亡霊として母の前に一瞬現れるが、
すぐに姿を消してしまう。
世阿弥の息子、観世十郎元雅による能「隅田川」は、
大概がこんな話で、どうしようもなく救いのない物語なのだが、
それが極度に切り詰められ抽象化された舞台で描かれていくのを観ていると、
何か狂気とか悲しみとか死とか、そういったもの-そのものをつきつけられているような気がして、
俺はもう立ち上がれないほど衝撃を受けたんだ!
鰤はバリなどを訪れたアジア旅行の中、1956年1月に来日しているが、その際にこの能を2回も観たらしい。
op.33、50、54などを思うと、鰤がいかにこの能に感銘を受けたか、目に見えるようだ。
オペラ化するにあたって、当初は日本そのものを舞台にすることも考えられたようだが、最終的には、
この物語そのものを教会劇として上演しようとしている中世の修道士たちの様子を描く、
という劇中劇みたいなスタイルになっている。
冒頭、修道院長が「これから神秘劇が上演される」と告げたあと、
劇(「カーリュー・リヴァー」そのもの)が始まり、
最後に「希望と平安のうちに、われわれの神秘劇は終わる」と告げ、聖歌の合唱で終わる。

884:名無しの笛の踊り
07/09/09 11:29:53 w8EiE5fc
舞台は英国になってるものの、フルート、ホルン、ヴィオラ、コントラバス、ハープ、オルガンが1つづつに打楽器という小編成で、
しかも指揮者なしでの演奏を想定されている曲は、ところどころ能楽のように聴こえてくる。
能は男のみで上演されるので、狂女となった母も男性によって演じられるが、
鰤のこの作品でも狂女は男声によって演じられる。
聴いていると、これはまさにあちら側に行ってしまっているかのような壮絶な音世界であり、
彼岸曲ベストいくつとかいうランキングが仮にあったとしたら、間違いなくランクインするだろう...
能で、子の墓の前で大念仏が唱えられ子の亡霊が登場する場面は、こちらでは亡霊がボーイソプラノで登場するのだが、
それまでがあまりにも尋常でない感じの中で、この子供の声は本当に救いの光が射すかのように聴こえてくる。
そして母は狂気から開放され、子と共に「アーメン」と歌い、救われるのだが、能の方は全く救いがなく終わる。
こちらでは最後に再び冒頭の聖歌「光の消ゆるまえに、万物の創造主よ」が静かに歌われ、それがまた救いを感じさせ感動的だ。
とはいえ、聴くだけでなくて実演に接すると、やはりその凄まじいばかりのあっち側な感じが言葉を奪うぞ...
これはたまたま元の能を観ていたからということもあるのだが、俺にとってはとても感銘深く、
もちろん鰤ベストいくつに入る作品というか何というか、まあとにかくものすごいとしか言いようがない。
これを鰤の最高傑作というひとがいても決しておかしくはない気がする。

CDでは、録音の良さも相まって、ピアーズのイカれぶりが凄まじいばかりだ...
マリナー盤が出た時は、ジャケがとっても雰囲気が出ていて、即買いしてしまった。
演奏、録音も悪くないんじゃなかろうか?

Peter Pears, John Shirley-Quirk, Harold Blackburn, Ensemble, Barbara Webb, Benjamin Britten and Viola Tunnard - DECCA - 421 858-2
Mark Milhofer, Gwyn Hughes-Jones, Matthew Hargreaves, Mark Evans, Hugo Ticciati, Guildhall Chamber Choir and Ensemble - Koch Schwann - 313972
Philip Langridge, Thomas Allen, Gidon Saks, Simon Keenlyside, Charles Richardson, London Voices, Academy of St. Martin-in-the-Fields, Neville Marriner - PHILIPS - 454 469-2PH

885:名無しの笛の踊り
07/09/09 22:12:25 Vnc7uJpQ
カリュー・リヴァーってそんな話だったのか、スゲーな。
今まで輸入盤しか買ってなくて、オペラでも話の筋とか全然気にしてなかったけど、
やはり和訳ついた国内盤も買った方が良いかもしれん。

886:名無しの笛の踊り
07/09/09 22:18:43 okB/w/wX
あ。マリナーの『カーリュー』ってあったんや…。知らんかった。
ラングリッジにアレンか、ええやん。

ブリテンの来日はピアーズも同伴で、お能も二人で見たんでしょ。
来日したとき、日本のどっかの合唱団の練習に参加して、マドリガルを
一緒に歌ってる写真を見たことがありますよ。

887:名無しの笛の踊り
07/09/10 03:49:34 azhWkrTI
質問。
4つの海の間奏曲とシンフォニア・ダ・レクイエムのお薦め盤を教えてほしいです。
ベッドフォードのやつと、それ以前にNAXOSからでてたやつ、バンスタ(4つ)、バルビ(レクイエム)は聴きました。
熱く、情念ほとばしる演奏が好きです。

888:名無しの笛の踊り
07/09/14 06:39:56 z+EV9TtQ
age

889:名無しの笛の踊り
07/09/15 19:39:23 uzCGOpOm
鰤がロストロと食事をしている時、「無伴奏組曲書いて」と頼まれたが、
『バッハがすべてをやりつくしてしまっている』といって一度断ったらしい。
しかしロストロが再度説得して、結局バッハの各組曲に対応する作品を書くことにしたらしいのだが、
3曲まで書いて鰤が亡くなってしまったのが残念だ!

無伴奏チェロ組曲第1番(Suite No.1)Op.72[vc] [9曲]
(1964/初演1965.6.27 ロストロ ジュビリーホール、オールドバラ)

第1の歌(Canto primo) 1.フーガ(Fuga) 2.ラメント(Lamento)
第2の歌(Canto secondo) 3.セレナータ(Serenata)
4.行進曲(Marcia) - 第3の歌(Canto terzo) 5.ボルドーネ(Bordone)
6.無窮動と第4の歌(Moto perpetuo e Canto quarto)

これまでも鰤には様々な性格を持つ小曲を組み合わせて構成した組曲風の作品が多くあるが、
ここであらためて組曲と題されているのは、バッハ同曲の反映を表しているのかもしらん。
ということで最初の1番は、構成がちょっとユニークで、間奏曲的な4つの「歌」と6つの楽曲から成っている。
チェロがよく歌って心にしみる「第1の歌」と続く「フーガ」は、バッハっぽいバロック様式を思わせる。
ピチカートのみで演奏される「セレナータ」はドビュッシーのソナタを思わせ、
中間部に悲痛な歌を持つ「行進曲」はちょいミリタリー風味、
「ボルドーネ」ではop.15やエルガーのチェロ協奏曲のテーマが聴こえてくる。
最後の「無窮動と第4の歌」で、チェロの激しい動きの中から「第1の歌」の主題が強く現れる部分が感動的だ!

890:名無しの笛の踊り
07/09/15 19:40:13 uzCGOpOm
3つある無伴奏チェロ組曲では、バッハ的なものを想像するとこの1番が最も聴きやすいかもしれん。

Mstislav Rostropovich - Allegro - 72298
Frans Helmerson - BIS - 3185 31 2
Torleif Thedeen - BIS - CD 446
Mstislav Rostropovich - DECCA - 421 859-2
Robert Cohen - DECCA - 444 181-2H
Mstislav Rostropovich - EMI - CZS 5 72016-2 (13 CDs)
Alexander Baillie - Etcetera - KTC 2006
Peter Wispelwey - Globe - GLO5074
Jean-Guihen Queyras - harmonia mundi - 911670
Timothy Hugh - Hyperion - CDA 66274
Kim Bak Dinitzen - Kontrapunkt - 32101
Timothy Hugh - Naxos - 8 553663
Truls Mork - Virgin Classics - 45399

891:名無しの笛の踊り
07/09/18 20:16:44 8/sqqMOL
>>868
>>868さんを信じて、ベルチャのCD買ってみました。
これから聴いてみます。

892:名無しの笛の踊り
07/09/20 18:00:05 pGr6aSxI
続報がないということは

893:名無しの笛の踊り
07/09/20 22:05:42 3JVf1WVh
Op.72まできて嬉しいような、だんだん終わりに近づいてさびしいような。
隊長さん、住人の皆さん、いつも楽しみにしています。
ROM専門のブリテンファンですが酔っ払ったついでに初書き込み。

894:名無しの笛の踊り
07/09/20 22:54:48 5X+n3WAk
最後って作品いくつなんだ?


895:名無しの笛の踊り
07/09/20 23:26:37 q3edpJ90
95 このスレだけできっと最後まで行くね

896:891
07/09/21 21:34:10 jf7FdoQC
感想を書き込むのがおそくなってしまいました。
しかし、ブリテンの弦四はいいです!
特に一番の出だしがかっこいい、というか渋いというか。
ベルチャは好きでほかのCDも聴いているのですが、ベルチャとブリテンは相性が
よいように思いました。
これ、ベルトークに匹敵するといえば、ほめすぎでしょうか?


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