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ナンパ男のモテブログ - 暇つぶし2ch137:名無しチェケラッチョ♪
06/07/28 01:13:25
職場のマッドドクターが恋をした。隣の部署で働いている女だった。変わった女だった。
彼女の目は出目金のように極端に発達して、もう、それはグロテスクだった。
彼女は三十一歳だった。もういい年なのに毎日頭のてっぺんでかわいらしく髷を結っていた。
悪夢だった。彼女は副業でデザイン関係の仕事をしているらしかった。

ドクターには病気が、妄想癖があった。
例えば、日常生活のなかで、たまたま目があった女がいると
「あの女は自分に惚れている、少なくとも興味があるはずだ」と大真面目に考えていた。
俺は、面白がって「そうだな、そうかもしれないな。あの女は君に惚れてるよな」と同調していた。
俺は、ドクターに社内中に広まるような特大のスキャンダルを巻き起こして欲しかった。俺はただ笑いたかった。
今回の恋愛話も最悪ヤツが振られるのは確実だったから、何か楽しいことは起こりそうじゃないか、と期待していた。
できれば俺の目の前で発狂してくれればよかった。

 しばらくして、それまで視姦専門だったドクターが勇気を奮って地味だが現実的な活動を開始した。
社内で出目金女とすれ違うたびに「おつかれさまです」と声をかけはじめたのだ。
ありがちな作戦だったが、同じ会社の人間として見知らぬ相手でも挨拶するのはごく自然な行動だし、
他人からの助力がない彼にとって唯一の正攻法だと思えた。
そして、ドクターは、頃合を見計らって出目金女に連絡先を聞くなり、食事に誘うなりしてみるのだという。
不気味で死神然としたドクターのルックスではリスキーな一発勝負に賭けるわけにはいかないのだろう。

 効果は上々だったようで、ドクターは、
「あの髷の子も挨拶を返してきましたよ!あの髷の子は僕を見ると顔を真っ赤にして照れてうつむくんです!」
とイチイチ俺に報告してくるようになった。彼は楽しいのだろう。幸せなんだろう。
肉欲以外に異性に抱く興味、つまり恋愛初期段階における純粋な心情から発生した気分の高揚に夢中になっていうるのだろう。
C・G・ユングは「恋愛とは自分の理想を相手に投影する行為である」との一卓見を残した。
では、ドクターはいったいどんな理想を出目金女の内に見ているのだろうか?


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