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朝日新聞社説 2008年6月25日(水)付
テロ指定解除―拉致問題の追及は続く
しかし、現実には拉致問題に進展が見られない。米国がこのままカードを手放せば、置き去り
にされてしまうのではないか―。被害者の家族らがそう心配を募らせるのは分かる。
北朝鮮側は拉致の事実を認めたあとも、不誠実な言動を続けている。さきの日朝協議で
再調査を受け入れたものの、実効のある調査になるのかどうか、北朝鮮側の真意に疑念を
抱くのは当然だ。
とはいっても、もうひとつの面も見すえる必要があるのではないか。
安倍政権の時代、日本は北朝鮮に対する圧力を強め、独自の制裁を科してきた。核実験など
の許しがたい動きがあったためでもあるが、その一方で、拉致問題は行き詰まり、まったく前に
進まなかった。
ここにきて北朝鮮が再調査を含めて日本への姿勢を変えたのは、米朝協議が進展し、
核放棄にむけての6者協議が節目を迎えたからだ。
核問題が進展するほどに、日本が持つ切り札の意味合いは際立ってくる。大事なのは、
北朝鮮の核申告を次の核放棄の段階につなげられるだけの実のあるものにすることだ。
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2008年6月27日(金)付
北朝鮮の申告―完全な核放棄につなげよ
それでも、申告自体は前進と見るべきだ。北朝鮮の核の脅威が減るわけではないにせよ、
少なくとも新たな核兵器の原料が作れない状況は一歩進む。
なによりも大事なのは、核を手放させるという第3段階がいよいよ視野に入ってきたことだ。
大統領は記者会見で、拉致問題は置き去りにしないと強調した。
日本の安全のために、何としても北朝鮮に核を放棄させる。その過程で、拉致という
むごい犯罪に解決の道を開く。この原点を見失わずに、前に進むことだ。
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