08/04/15 20:23:30 0lgFtTQn
(>>1の続き)
われわれの眼から見ると、『朝日』は『産経』に比べると明らかに左寄りだが、実質的な読者が
いちばん多いのは『朝日』である。販売購読数は『読売』がトップでも、それは販売システムの
ためだと思われている。
その是非は措くとして、私にとって興味深かったのは、『朝日新聞』は、左がかっているほうが
インテリには魅力的でありよく売れるので、左のポーズをとっている。しかし『朝日新聞』は本質的
には左ではない、というヒールシャーさんの指摘だった。
「新聞の立場は結局、社説や論説に表れます。他の記事でいろいろな立場も入れることができる
でしょうけれども、そのようなところから見ると、『朝日』には、非常に国を代表したい、という姿勢
が多いんですね。ですからそれは、対象が左側の場合と右側の場合によって違います。
たとえば中国や北朝鮮との関係ならば、非常に左寄りの立場をとる。それはその国に左寄りの
政府があるからですね。逆に、北方領土の問題とか、天皇陛下のことについては、保守的な立場
もとる。ですから、『朝日』の主張から見ると、結局、左の立場より国家を代表する主張のほうが
強いのではないかと思いますが」
もっとも、だからといって、『朝日新聞』の意見は、日本に長く住み、よく知っているヒールシャー
さんから見て、国を代表しているとは思えないという。それでもなお、「『朝日新聞』はこの社会の
なかで、国のなかで、または日本と他の国との関係において、自分のところの主張が日本すべて
の代表だ」と思っているというのだ。
「ですから、事実と理論はですね、どこか違っている場合もあると思います」とヒールシャーさんは
付け加えた。つまり『朝日』は理想を言っているということである。そこから、彼はなかなか鋭い
見方に導いてくれた。
「だから、ある意味で宗教的な新聞の傾向もあります。その意味では、『赤旗』または『聖教新聞』
に似ているでしょう」
(後略)