08/01/26 08:49:14 4a6FJgAx
「終戦後、アメリカによって悪者にされた『軍閥』」
敵国を占領してハタと当惑するのは、昨日まで仇同士であった敵国人民と仲良しに
ならねばならないことである。
つい先ほどまで米鬼とか、鬼畜米英!などと喚いていた同じ口で「マッカーサー万歳」
と唱えるのも気がひけるし、「撃ちてしやまん」の勢いで敵前上陸させた若者たちに
「敵人を愛せよ」などと、急にキリストみたいなことをいっても格好がつかない。
こんな時に用いられるのは、誰かを悪者にデッチあげることである。
身に覚えのない罪をきせられる人こそ迷惑千万であるが、この方が征服者、
被征服者共に都合が良いのである。
太平洋戦争敗戦後軍人たちは軍閥といわれて面食らった。
日本に軍閥があったのは山縣元帥の全盛時代の昔のことである。
日本を占領したアメリカ軍は、日本の国民とわだかまりなく仲良しになるために、
軍閥を悪者にデッチあげたのである。
「日本両国が仇同士にさせられたのは日本軍閥という悪者の仕業である。
アメリカ軍は日本の軍閥と戦ったのであって決して諸君を敵としたわけではない。
諸君が家を焼かれたのは日本の軍閥のためだ」ということで、
気持ちよくマッカーサーの命令に服従させられてしまった。
大橋武夫(元陸軍の情報将校)「謀略―現代にいきる明石工作とゾルゲ事件」1964年