07/12/27 15:26:39 rzkDjuLy
>>205
>次のような限界を指摘しています。
>「ニューレーバーの実験やアングロ・ソーシャル・モデルには大きな欠落があり、
>このままでは二一世紀の社会民主主義の新たなモデルとはなれないと考える。
>機会の平等がメリトクラシーや成果主義と結びつくとき、普通の人々にとっては、むしろ
>競争から脱落するリスクが拡大するという逆説が存在するのだ」。
ここが最重要の部分だな。
ブレアもクリントンもシュレーダーも第三の道は新自由主義に過ぎず、
社会民主主義の支持者を巧妙に騙す事で新自由主義政策を支持させた。
あんな事をしたのだからイギリス労働党が支持を失うのは当然なんだよ。
>「資本主義経済に棹さす生き方だけが人間にとっての幸福であると規定し、そうした幸福を
>獲得する生き方を子どもたちに植え付けようとすることはパターナリズムに他ならない。
>教育政策が雇用や経済政策とある程度結びつくことは不可避であろうが、市場適合型人間の
>育成を教育の目的として強調する時、子どもの発達成長は、経済発展のための手段という位置
>づけに転落してしまう。こうした主客転倒は、人間の尊厳と自律性を尊重する社会民主主義の
>理念に反するものである。メリトクラシーの文化を共有する者だけの機会の平等から、より
>多様な生き方を許容する社会にできるかどうかが、今後の労働党政治の課題である。その際、
>市場と区別された意味での『社会』の領域をいかに支え、活性化するかが鍵となる」。
社会民主主義とは、噛み砕いて説明すれば、市場原理が社会を支配する事に反対する思想。
市場経済を許容することと、市場社会(市場原理が支配する社会)を許容する事とは異なる。
第三の道は社会民主主義の要である「反市場社会」を放棄してしまった。
そしてこの放棄した部分こそが、放棄してはならない最重要のキモであったわけだ。