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>>721
朴 鉄柱(韓国 平成二年一月逝去・六十八歳 、韓日文化研究所 昭和四十二年十月)
「ソウルから日本を眺めていると、日本が”心”という字に見える。北海道、本州、四国、
九州と、心という字に並んでいるではないか。日本は万世一系の御皇室を頂き、歴史に断
絶がない。それに対して韓国は、断絶につぐ断絶の歴史で涙なくしてみることはできない。」
「現在の日本の自信喪失は敗戦に起因しているが、そもそも大東亜戦争は決して日本から
仕掛けたものではなかった。平和的外交交渉によって事態を打開しようと最後まで取り組
んだ。それまで日本はアジアのホープであり、誇り高き民族であった。最後はハル・ノー
トをつきつけられ、それを呑むことは屈辱を意味した。”事態ここに至る。座して死を待つ
よりは、戦って死すべし”というのが、開戦時の心境であった。それは日本の武士道の発
露であった。日本の武士道は、西欧の植民地勢力に捨て身の一撃を与えた。それは大東亜
戦争だけでなく、日露戦争もそうであった。日露戦争と大東亜戦争ーこの二つの捨て身の
戦争が歴史を転換し、アジア諸国民の独立をもたらした。この意義はいくら強調しても強
調しすぎることはない。」
「大東亜戦争で日本は敗れたというが、敗けたのはむしろイギリスをはじめとする植民地
を持った欧米諸国であった。彼らはこの戦争によって植民地をすべて失ったではないか。
戦争に勝った敗けたかは、戦争目的を達成したかどうかによって決まる、というのはクラ
ウゼヴィッツの戦争論である。日本は戦闘に敗れて戦争目的を達成した。日本こそ勝った
のであり、日本の戦争こそ、”聖なる戦争”であった。ある人は敗戦によって日本の国土が
破壊されたというが、こんなものはすぐに回復できたではないか。二百数十万人の戦死者
は確かに帰ってこないが、しかし彼らは英霊として靖国神社や護国神社に永遠に生きて、
国民尊崇対象となるのである。」