07/06/29 20:19:52 cyqNiEVo
かつて進化論は、日本の学校教育の中では中学理科で教えられていた。
ところが平成10年の新学習指導要領で、中学理科から進化に関する指導は削除されたのである。
現在、進化については高校理科の「理科起訴・生物Ⅱ」に移行し、「生物Ⅱ」のなかで進化を扱う
「生物の分類と進化」は「生物の集団」との選択制になっており、進化か集団のどちらかを
履修すればよいことになっている。
ということは、高校において生物を選択し、「生物の分類と進化」を選択しないかぎり、進化に
ついて学ばないことになる。これは進化論を学ばずに育つ人間が量産されるということだ。
つまり今の若者の多くは、進化論を正式に教育されたことがない。
なぜこんな事になるのか。
アメリカでは進化論に対する反発が根強く、進化論を教える事を禁ずる法律すらあった。
それが違憲とされた後も、進化の教育は非常にセンシティブなものになっている。宗教団体や、
親からの抗議に怯え、教師は進化論に触れたがらない。
それどころか、インテリジェント・デザインという"神"という単語を隠しただけの創造説を作り出し、
学校教育で取り上げることを推進するなど、正気を疑う状況にある。ちなみにこのインテリジェント
デザイン説は統一協会が深く関わり、ブッシュも学校教育への導入を推奨したことがある。
かつての日本では、いかなる人間も進化論を基本的知識として身につけていた。教育によって培われ、
戦前から国民のコモンセンスだった。かたやアメリカは当時、モンキートライアル(進化論裁判)という
宗教裁判に血道を上げていたのである。
日本の教育から進化論が知らぬうちに奪われ、カルトのつけ込む余地が育まれている。進化に関する
教育にかかる時間は短く、またその重要性は多大だ。地球は丸いという事実に似て、知識として重要
かつ教育に要する時間は短い。
だから、どうして義務教育から進化に関する教育を取り払ったのか、全く理解しがたい。