08/03/09 02:59:57 gxMOx9mI
>>455
結論から申し上げれば、「思想差別」は良くないが、「レイシズム」だけは例外ということです。
これは私見ではなく、人種差別禁止条約とそれにもとづく国連CERDの見解です。
人種差別禁止条約第4条で、
締約国は、一の人種の優越性若しくは一の皮膚の色若しくは種族的出身の人の集団の優越性の思想
若しくは理論に基づくあらゆる宣伝及び団体又は人種的憎悪及び人種差別(形態のいかんを問わない。)を正当化し
若しくは助長することを企てるあらゆる宣伝及び団体を非難し、
また、このような差別のあらゆる扇動又は行為を根絶することを目的とする迅速かつ積極的な措置をとることを約束する。
このため、締約国は、世界人権宣言に具現された原則及び次条に明示的に定める権利に十分な考慮を払って、特に次のことを行う。
(a) 人種的優越又は憎悪に基づく思想のあらゆる流布、人種差別の扇動、
いかなる人種若しくは皮膚の色若しくは種族的出身を異にする人の集団に対するものであるかを問わず
すべての暴力行為又はその行為の扇動及び人種主義に基づく活動に対する資金援助を含むいかなる援助の提供も、
法律で処罰すべき犯罪であることを宣言すること。
(b) 人種差別を助長し及び扇動する団体及び組織的宣伝活動その他のすべての宣伝活動を違法であるとして禁止するものとし、
このような団体又は活動への参加が法律で処罰すべき犯罪であることを認めること。
(c) 国又は地方の公の当局又は機関が人種差別を助長し又は扇動することを認めないこと。
と定めています。
このように、国際社会は、人種的優越又は憎悪に基づく思想のあらゆる流布や人種差別の扇動については、
「弾圧されるべきでない思想または表現」に含めないことを共通認識として持っています。
人種差別とか民族差別とかというものが社会にプラスの効果をもたらすことはないのに対し、
優越的な地位を占めている側に属していることが自尊心の主な源となっている人々のハートに
人種差別的な扇動はよく響くし、それがしばしば虐殺その他の人権侵害に繋がりかねないことは、
歴史的にも認められることだからです。