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<脱税疑惑>大光受注額の97%はキヤノン工事…00年以降 [ 12月12日 15時02分 ]
精密機器メーカー「キヤノン」の工場建設を巡り、大手ゼネコン「鹿島」からの裏金など約30億円を申告せず、
東京国税局の強制調査(査察)を受けている大分市のコンサルタント会社「大光」(大賀規久社長)と
その関連2社が00年以降受注した工事の97%(26億円)は、キヤノン関連工事だったことが分かった。
大光はキヤノンとの密接なパイプを背景に、大型工事の仕切り役として威光を示していた。【高島博之、村上尊一】
大光が大分県に提出した工事経歴書によると、大分市のデジタルカメラ生産子会社「大分キヤノン」と、
プリンター関連生産子会社「大分キヤノンマテリアル」の建設工事を鹿島などの下請けとして
約5億6900万円で受注した。
また、県土地開発公社が随意契約で鹿島に発注した両子会社建設地の造成工事は、約6億9100万円で
下請け受注した。
大光が04年以降受注した工事8件のうち、個人宅の外溝工事1件を除く工事はすべてキヤノン絡みだった。
大光の関連建設会社「匠」(東京都千代田区)、「ライトブラック」(大分市)の2社も、鹿島や「大林組」
「清水建設」などのゼネコンの下請けとして、キヤノンの宇都宮工場塗装工事や、事務機器生産子会社
「キヤノン化成」(茨城県つくば市)の改修工事を請け負うなど、キヤノンからの直接受注も含めて00年以降の
受注は約14億円に上っている。
一方、御手洗冨士夫・キヤノン会長の横浜市にある自宅の新築工事は、大賀社長の兄が経営する大分県佐伯市の
建築資材販売会社が、設計・施工を行っている。
兄は御手洗会長とは大分県立佐伯鶴城高校の同級生で、大賀社長も同窓にあたる。
大賀社長はキヤノンとの関係を背景に、ゼネコン工事の仲介や下請け受注をしていたとされる。
地元業者はゼネコン施工の大型工事の下請けに入るためには、「大光参り」が必要なほどだった。
キヤノンは、大賀社長との関係について「御手洗会長と同郷の知人で、休日などに会食などで
一緒になったこともある」としたが、「特別な便宜を図ったことはない」とコメントしている。