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「 日雇い派遣大手のフルキャスト、「天引き」を全額返還へ 」
朝日新聞 2007年07月07日09時25分
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日雇い派遣の不透明な天引き問題が、解決に向けて動き始めた。
厚労省が業界全体への一斉指導に乗り出すほか、大手のフルキャスト(東京都渋谷区)が6日の労組との団体交渉で、
就労実績が確認できる限り、92年の会社創業時にさかのぼって全額返還すると表明。
同じく大手のグッドウィルは過去2年分のみの返還を発表しているが、フルキャストの動きを受けて全額返還を求める圧力が高まりそうだ。
フルキャストは今年2月まで、物損・傷害保険料などの名目で派遣1回あたり250円を天引きしていた。
同社は「制度について誤解が生じていたという指摘があり、自主的に支払うことにした」と説明する。
この日の団交で回答を受けたフルキャストユニオン組合員の男性(42)は、インターネットカフェなどで寝起きし、時には野宿もしながら、
会社側と交渉を続けてきた。「いい回答でうれしい。私も7万円返還されるはずだ」と笑顔を見せた。
同社によると96年10月以降の勤務実績は会社のデータで確認でき、それ以前でも給与伝票などがあれば支払うという。
対象者は50万人、返還額は40億円に達する可能性もある。
新聞広告やインターネット、登録メールなどを通じて告知し、原則として8~10月に申し出を受けつけるという。
フルキャストユニオンの関根秀一郎書記次長は「フルキャストの全額返還で天引きの不当性が改めて浮き彫りになった。
グッドウィルが2年分しか返さないことに怒りの声があがっており、全額返還すべきだ」と話す。
グッドウィルは賃金請求権の時効を根拠に過去2年分に限定しており、「方針に変更はない」(広報IR部)という。
グッドウィルの派遣労働者でつくるグッドウィルユニオンは、7日夜の会議で集団提訴に踏み切るかどうか決める方針だ。