S.E.S.第0話『プロローグ』at EMPLOYEE
S.E.S.第0話『プロローグ』 - 暇つぶし2ch126:名無しさん@明日があるさ
08/07/30 20:00:58 0
0.14.「お前か…?!!みんなをやったのは!!」
/17


注意してよく見ると、血が出ているそれは、牙が付いており、何かの口のようだ。
「…ァゥヴァアアア!!」

口は、僕の喉笛目掛けて噛み付いて来たが、僕も意識せず、何かがそれを瞬間的に弾いた。
「ァォオン!グルル…」
跳ね飛ばされた"見えない何か"は、先程とは違い、不安めいたうなり声でフィルの方を睨み付けている。
「な、なんだ?さっき助かったのも、これのお陰か…?!何か見えない壁みたいのが僕を…」

次の瞬間、"見えない何か"は、僕めがけて再び飛び掛ってきた!
「!! このっ…」
僕は引き下がりそうな気持ちを踏み留まり、タイミングを合わせ思い切り拳を前に振った。

ボフン!と不思議な音がしたかと思うと、何か白い靄のようなモノを纏い、"見えない何か"が後ろに吹っ飛んだ。
「な、なんだ?!!今の… それにコイツ、砂…?!」
ぶつかった壁にはヒビが入り、"見えない何か"はササーッと砂を落としているように見える。
身構えたが、もう何も襲ってくる気配は無い。うなり声も、聞こえては来ない。

フィルには、目前に広がる光景を到底理解など出来なかった。

ハッとなってフィルは、すぐさま倒れている1年生徒の元へ駆け寄った。
喉元に指を当てたが、既に息が無いようだった。

「そ…、そんな…。」
フィルは、愕然と肩を落とした。


0.14.
/17 To Be Continue...

127:名無しさん@明日があるさ
08/07/30 21:20:39 0
0.15.「…おーぃ、フィルー!無事かー?!!」
/17


トモが、下足場に入って来た。
「向こうから、見えてたぞ。すげぇな、お前!!どうやって倒したんだよ、今?!!」

僕は、ただ下足場の素板の上に力無く座り、そこにある亡骸から目を背けられなかった。

「・・・。お前のせいじゃ、ねぇぞ。フィル・・・」
「・・・初めて・・・」「・・・ぅん?」
僕とトモが話し始めると、後ろからレイもやって来た。

「初めて・・・ 人が死んでるのを見た。」
「・・・あぁ、俺もだよ。」「…えっ、死んじゃったの?!そのコ…」
レイが、柱の影に隠れ、震えている。

「あいつは… 一体… 」僕がそう言い掛けたときだった。
「な、なぁに、あれ・・・」
レイが指した方向の先には、赤黒く染まり、今にも落ちてきそうな空があった。

「なんじゃ、ありゃあ・・・。校内の騒動で気付かなかったな、いつからだ」
僕は無言のまま立ち上がり、下足場から外に出た。
「…フィル?! どこに行くんだい?危ないよ!!」

レイの問い掛けに、僕は答えた。
「…分からない。でも、何故か僕が…行かないといけないような気がするんだ。…ごめん!!」
僕は、赤黒く染まった空の下を目指し、駆け出していた・・・。


0.15.
/17 To Be Continue...

128:名無しさん@明日があるさ
08/07/30 21:52:26 0
★CAST図鑑⑦

トモ 14才 フィルの友達


自分にとっても案外、予想外のキャラだったので、あまり語りたくはない。
フィルの中1の時のクラスメイト。2年に上がる時のクラス替えで、離れ離れに。

ちなみにレイは1年時もフィルと同クラスだったので、レイともそれなりには仲良し。
背の低い小柄な、熱血サッカー部員。

筆者の大学時代のゼミ仲間がモデル。

129:名無しさん@明日があるさ
08/07/30 21:55:48 0
★CAST図鑑⑦

バカムラ(本名 タカムラ) 14才 トモの友達


フィル、トモ、レイの、中1時のクラスメイト。
かつてのクラスではムードメーカー的存在だった。

バスケ部所属。
メグちゃんとは、別にどーこー言う程の仲ではない。

130:名無しさん@明日があるさ
08/07/30 21:56:37 0
あっ間違えた・・・

⑦ ⇒ ⑧ ね

131:名無しさん@明日があるさ
08/07/30 22:14:42 0
★CASTステータス④

フィル Lv 2
選ばれし者
Exp. 0/100
Hp: 19/19
Cp: 5/ 7
STR 3 SKL 5
SPD 6 LUC 6
CRT 5 DEF 3

攻撃 11 命中 119
回避 19

E クラウドパレット
空★ 威力 6 命中 110
雲を変幻自在に操る
フィル専用 回避+10

132:名無しさん@明日があるさ
08/08/01 12:14:49 0
0.16.僕は、隣町の大学構内へと入った。
/17


既にあれから数十分、走りっぱなしだ。さすがに少し疲れてきた。
空はさらに暗くなってきている。僕は、その中心部を目指していた。

学園通りの坂には、何人もの学生が血まみれで倒れている。
「ハァ、ハァ…。くそっ、ここにも…。僕がもう少し早く来れてたら…!!」

坂を上りきり、大学の看板前で息をきらしているときだった。
「…ギャァァアア!!」

「…?!! ロータリーの方からだ!行ってみよう!!」
僕は、大学会館横の角を曲がると、何かの群れを見付けた。
獣のような生き物数匹に囲まれているが、その中心部には人影が見える!!

「…くっ!この距離… 間に合うか?!」
僕は、全速力で駆け出した。こんなに本気で走るのは、1学期の体育の授業以来だ。

フィルは瞬間、すぐ側の殺気を感じ取った。脚を踏み留まり、拳を構えるフィル。
「…っの、これでも… くらえっ!!」
振り向きざま放ったフィルの拳は、白い霧を纏い獣を吹き飛ばした。

「グルルルゥ… ギャアアァウ!」「…まただ。砂になってく…」
気が付けば、目の前に、大きな光り輝く剣を持った大学生が立っていた。


0.16.
/17 To Be Continue...

133:名無しさん@明日があるさ
08/08/01 12:49:31 0
0.11.「お前、一体・・・」
/13


ラッドの問い掛けに、少年は口を開いた。
「フィルと言います。隣町も、ここと同じ獣に襲われて…。あなたは?」
「俺はラッドってんだ。ここの学生だが… それにしてもお前、面白い特技持ってんな。まぁ…オレも他人のこと言えねぇが。」
「…さっき、学校が襲われたとき急に使えるようになって… この力が無かったら、ここまで来れてないです。」
「不思議なもんだな。オレもついさっきだ、この剣が急に降ってきてな。それより・・・」

ラッドは、上空を見上げた。
「僕も、あの赤黒い空に胸騒ぎを感じて、ここまで来たんです。あれは一体…」
「さぁな、分かんねぇ。限り無く怪しいこた違いねぇんだが・・・」

そのときだった。
「! ラッドさん、あれ…!!」
「!! なんだありゃぁ、空が…開いてく…?!!」

赤黒く染まった空の一部がきれ、大きな口のように開いていく。
「なっ、なんだ!おぃ!何か壁や道路が歪んでんぞ!!!」
「!ラッドさん!!ダメだ… なにか強い引力が… 吸い込まれる!!」
「ぁん?!!あの空のガマ口か!!!ぉいやべぇぞ、足が地面から… うおぉぉっ?!!」

フィルとラッドの体は宙に浮き上がり、大きく開いた空の穴へ、急激に吸い寄せられていく。
「!! なっ、なんだあれ!地面が捻れて… グニャグニャになって… た、高い!落ちるよっラッドさん!!」
「だからさっきからゆってんだろーが!ていうか… ぅぉおおおっ何とかしろお前!」
「ムッ、ムリだよ!そんな… わああぁぁぁっ!」
二人は上空高く舞い上げられ、赤黒く染まった空の口の闇へと、消えた…。


0.11.
/13 To Be Continue...

134:名無しさん@明日があるさ
08/08/01 13:00:39 0
0.17.「フィルと言います。隣町も、ここと同じ獣に襲われて…。あなたは?」
/17


「俺はラッドってんだ。ここの学生だが… それにしてもお前、面白い特技持ってんな。まぁ…オレも他人のこと言えねぇが。」
「…さっき、学校が襲われたとき急に使えるようになって…」
僕はふと、学校に残してきたレイのことが気になった。
「…この力が無かったら、ここまで来れてないです。」

「…不思議なもんだな。オレもついさっきだ、この剣が急に降ってきてな。それより・・・」

僕は、彼の視線に合わせて、赤黒く染まった空を見上げた。
「…僕も、あの赤黒い空に胸騒ぎを感じて、ここまで来たんです。あれは一体…?」
「さぁな、分かんねぇ。限り無く怪しいこた違いねぇんだが・・・」

「! ラッドさん、あれ…!!」僕は、声を張り上げた。
「!! なんだありゃぁ、空が…開いてく…?!!」

真っ暗に空を覆った雲が切れ、口のように開いていく。
「なっ、なんだ!おぃ!何か壁や道路が歪んでんぞ!!!」
「!ラッドさん!!ダメだ… なにか強い引力が… 吸い込まれる!!」
「ぁん?!!あの空のガマ口か!!!ぉいやべぇぞ、足が地面から… うおぉぉっ?!!」

僕の脚はフッと地面を離れ、雲の切れめに向かって、周囲の色んな物も巻き込み引き寄せられていく。
「!! なっ、なんだあれ!地面が捻れて… グニャグニャになって… た、高い!落ちるよっラッドさん!!」
「だからさっきからゆってんだろーが!ていうか… ぅぉおおおっ何とかしろお前!」
「ムッ、ムリだよ!そんな… わああぁぁぁっ!」
一瞬の出来事だった。僕は、あっという間に、暗闇の中へ吸い込まれてしまった。


0.17.
/17 To Be Continue...

135:名無しさん@明日があるさ
08/08/01 13:12:36 0
0.12.
/13


―突然、現れた"空の切れ目"に、為す術も無く吸い込まれてしまったフィルとラッド。


何の変哲も無い、普通の1日だと思った。
また、退屈な1日が始まり、終わってくんだろうと思った。

気付けば昼が来て、友達と一緒に昼食を採り、
気付けば夕方になっていて、不思議な寂しさに駆られながら、家路に就く。

そうなるはずだった。

僕らは、何処へ向かうのか?

これから、何が起きるのか?

…そう、昨日も同じことを考えていた。でも、事は起きてしまった。夢ではない。

どうなるんだろう、これから…
どう、するんだろう、これから…。


―僕らは静寂の闇の中、静かな波の音を、確かに聴いた。

『 ・・・。 ここは・・・?』


0.12.
/13 To Be Continue...

136:名無しさん@明日があるさ
08/08/01 13:45:09 0
0.13.『次回予告』
/13


―フィルは遂に、冒険の舞台「スカイガーデン」へ!!!


「記憶の海」に囲まれたスカイガーデンの最南端「静けさの浜辺」でフィルは一人、目を覚ます。

『 スカイガーデンへようこそ・・・ 』
彼を出迎えたのは、不思議な服装を纏う、まだ幼い少女。

フィルは、ラッドの事を問い質すが、自分一人だけが、浜辺に流れ着いたことを知る。

そして彼女は、フィルに驚きの事実を告げる・・・!!


記憶の海、エデンの園、白の遺跡・・・
まだ見ぬ未知の世界で、フィルを待ち受けるものは一体何なのか?
フィルの住む元の世界は、一体どこへ行ってしまったのか??
そしてラッドは・・・。


『 ・・・今は耐え、偏ることなく経験を積みなさい。それがあなたの今の「務め」なのです・・・。 』


― S.E.S第1話『冒険の舞台スカイガーデンへ…』
 …乞うご期待!!


0.13.
/13 Continue To Episode-1.

137:名無しさん@明日があるさ
08/08/02 16:23:14 0
第1話スレまだかな

ワクワク(゚∀゚ )♪

138:名無しさん@明日があるさ
08/08/04 01:11:12 0
ファンレター

1通目

139:名無しさん@明日があるさ
08/08/04 01:11:58 0

スレリンク(gaysaloon板:571番)

痴漢でっちあげって怖いよね

140:名無しさん@明日があるさ
08/08/04 11:51:51 O
続きキボン

141:名無しさん@明日があるさ
08/08/04 13:30:35 O
じゃあ…

142:名無しさん@明日があるさ
08/08/04 13:31:37 O
あっ間違えた…

じゃあファレタ2通目

143:名無しさん@明日があるさ
08/08/04 15:03:17 O
>>27
結局、このスレ価値は?

144:名無しさん@明日があるさ
08/08/04 15:05:55 O
ネット小説専門板ってあるのか?

145:名無しさん@明日があるさ
08/08/05 00:13:14 0
早く第1話をクレ

146:名無しさん@明日があるさ
08/08/05 14:25:39 O
まだかなまだかな~

学研の、オバチャンまだかな~♪


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