06/08/07 19:59:17
説明1というのは、A.C.フィッシャーによるもので、現在の金融論の主流だ。いま経済学
を学んでいる人はこの説明しか知らないと思う。説明2の方は中央銀行系の人たちおよび
マルクス学派が採っている。中央大学の建部先生とかがそうね。中央銀行系は、例えば西川
元彦さんの「中央銀行」などに、「貸出により通貨が生ずる」という記述がある。ちなみに
西川さんはもちろん内生的貨幣供給論者。FRBとかにも内生的貨幣供給論者は結構いる
という話は聞く。
金融論ではこの相異なる考え方が対立しているの。だからいまの経済学の専門家と話がかみ合わ
ない。
説明1にたいする批判としては、・最初の現金なるものはどこから来たのか・その論理でゆくと
別に資金仲介機関でも信用創造なることができるのでは?(つきつめれば信用創造などない
ということになってしまうな)。
説明2の方は、銀行が1億円貸し出す際に・資産勘定に貸出1億円増加・負債勘定に預金1億円
増加 という両建て取引を記帳するわけだ。銀行の手持ち現金で債券を購入したときは
現金が1億円減少して債券という資産が1億円増加するという別の仕訳になるでしょう。