06/05/24 19:02:19
>>26の続き)
■世界一の債権大国
日本は世界一の「純債権大国」である。海外にある日本の資産・負債の差し引き、対外純資産残高は、
185兆8000億円(04年末)。中身は、生産設備などの直接投資のほか、米国債や株式といった証券投資などだ。
実際はドル建てのため、ドルが安くなれば資産は目減りする。
そこで、日本は何をしなければならないか。
ドルが安くなってくると、資産を保全するためにもドルを買い支えなければならないのである。
数年前、財務省が30兆円を超す空前の円売り・ドル買い介入を行ったのは記憶に新しい。
最近は介入こそ行われていないが、民間の金融機関がその役割を果たしている。
金融機関は、米国の金利の方が日本の金利よりも高ければ、米国で運用するようになる。
この間までは、米国が利上げをしてきたため日本との金利差が大きかった。
ところが最近、日本が量的緩和を解除する一方、米国の利上げ打ち止め観測が出て、金利差が縮小する方向に動き出した。
現在、米国の双子の赤字は史上最大規模に膨れあがっており、日本やアジア諸国などのドル買い支えにも限界がある。
三国さんは「米国はドルを切り下げたがっているかもしれない」と警戒する。
では、日本はどう対応すればいいか。
EU(欧州連合)のような「円経済圏」をすぐにつくることは現実的ではない。三国さんは「必要以上に黒字を出さないことが重要。
そのために日本経済を内需中心の経済に切り替えていくしかない」という。
つまりは、稼いだお金をドルという紙切れで持つのはやめて、強い円を使って安く海外からモノを買うこと。
そして黒字をため込まないことしか、処方せんはないということか。