素朴な疑問シリーズ:米国債の不思議at ECO
素朴な疑問シリーズ:米国債の不思議 - 暇つぶし2ch26:金持ち名無しさん、貧乏名無しさん
06/05/24 19:00:21
>>25の続き)

 ■石橋湛山の指摘

 過去にも同じことがあった。のちに蔵相、首相をつとめた石橋湛山が戦前にそのことを指摘した論文を三国さんが見つけた。
1929年の「金輸出解禁論史」(「週刊東洋経済新報」)に書かれていたのは、第一次世界大戦(1914~18年)中に
日本が欧米への輸出で大きな黒字を出したときのこと。戦争中で欧米各国は金の輸出を禁止したため、
日本は稼いだポンドやドルを金に替えることができない。円に替えようとすると円の相場が跳ね上がった。

 そのなかで黒字を続けるために考え出された窮余の一策が、輸出などの代金を「そのまま取り立てずに、
輸入国に貸しておくこと」だったという。現在の「黒字をドルのまま運用」と同じ構図である。
しかし、それも長く続かなかった。輸出代金が入らない企業の資金繰りが悪化したのである。まさにデフレ現象だ。

 日本が稼いだドルを米国で運用する、ということは、輸出代金をそのまま米国に貸しておくことと同じである。
米国が輸入代金として支払ったはずのおカネが、米国内に還流しているわけだ。
一方、日本は帳簿上の利益は出ても、おカネが入ってこない。「日本がデフレに見舞われたのは、その結果だ」と力説する。

 ■欧州の選択

 三国さんが着目するのは、欧州の経験だ。戦後、米国企業が積極的に欧州進出を図り、
事業展開や企業買収を行った時期がある。当時、欧州諸国は、対米貿易黒字を積み上げ、それをドル預金で運用していた。
米国企業はそのドルを調達して、欧州に直接投資を行っていたのである。
自分たちのおカネで自分たちが買収されることに気づいた欧州諸国は方針を転換。
最終的に、黒字を出してもドルで持たずに済むよう、統一通貨ユーロの創設に結実していったという。

 そして、いま日本でも当時の欧州と同じことが起きようとしている、と三国さんは見る。
日本が運用しているドルを米国企業が調達している。日本から米国の資本市場に流れ込んだドルは、
米国企業の株価を上げ、その株券で日本企業を買収することも来年から可能になる。


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