07/06/28 07:07:20
ローコスト住宅と呼ばれるものの平均坪単価は30万円台、安い所で20万円台というのもあります。
確かに安いですよね。価格だけ見れば大変魅力的です。
しかし、考えてみて下さい。そこにはメーカーの利益も含まれているのですよ。
職人の手間賃も含まれています。いったい原価はいくらになるのでしょう?
本当にそんな値段で家が建つのでしょうか? ローコスト住宅にはいくつかのからくりがあります。
まずは、最低限の設備しか含まれていないような場合には、実際に生活を始める為に
必要なものを追加すると、結局普通の価格になってしまうもの。 このパターンはまだいい方です。
他には、設備関係、例えば、キッチンやユニットバス(風呂)やトイレなど、人気がない商品や、
型遅れの製品を、大量に一括仕入れして、ローコストのフランチャイズに加盟している各施行店に
供給して価格を抑える方法や、実際に施行する下請けの職人の手間賃を思い切りたたき、
その代わりに、次々に新しい仕事を与える事で価格を抑える方法などがあります。
職人は手間賃が安いので次々に仕事をこなさなければ儲けがありません。ですから、必然的に1つの
仕事を早く終わらせようとします。そうすると結果的に仕事がおおざっぱになります。
その他に、間取りやデザインなどを規格化して、パッケージの商品にして、ほぼ同じ建物を作る事で
価格を抑える事もあります。ここまでくると、もう注文住宅とは言えませんね。
世の中のどんな物にも、適正価格というものがあります。
それよりも安いという事は、安いなりの理由やカラクリがあるのです。
何でもかんでも標準仕様があり、それが嫌ならオプションを追加したり、あらかじめ用意された違う
ものに替えましょうというのでは、建築前の建売住宅と同じだと思いませんか?
もしくは車を買う時と同じような気がしませんか?
家というのは、飽きてしまった車のようには簡単に乗り換える事が出来ないのですよ。
坪単価のトリックについては後でもう少し詳しく解説します。
ローコスト住宅の本質は、削れるものは徹底して削る。そして削れないものまで削るというものです。
高品質ロープライスは有り得ますが、高品質ローコストは有り得ないのです。