07/01/16 20:33:18 CngmHQjK
>>39のつづき
『ヤクザが消滅しない理由』
しかし、ヤクザがアメリカ犯罪一味と似ているのはそこまで。
調査に苦労してきた数人の合衆国担当官がびっくり仰天してしまったのは、ヤクザが日本社会に受け入れられ
ている点だった。たとえば、ヤクザは町の金貸しでもあるかのように、(実際、そうである場合がよくある)事
務所を構え正面扉に目立つように紋章をかかげている。これは、ニューアークに事務所を構えるニュージャージ
ーの犯罪一家が、「マフィア本部12支部」と書いた看板をかかげるようなものだ。
ホノルル警察に、ヤクザがハワイとアメリカ本土双方の犯罪組織メンバーと一緒に行動していることは目撃さ
れていた。ヤクザはハワイで、売春、ポルノグラフィー、ゆすり、銃などの密輸にからむようになっていた。サ
ンフランシスコ、ロサンゼルス、ラスベガスなどにも進出していることは明らかだった。
70年代初期からヤクザは、韓国、東南アジア、そのほか多数の環太平洋地域に進出し、国際化しているとの報
告もあった。76年早春には、ヤクザから実際に、連邦政府の注目を引くに値する問題を提起していると確信を得
ていた。
日本警察による東京の家宅捜査で、運び屋の義務がことこまかに書かれた奇妙な指示書を発見。そこには次の
ように書かれていた。「グループのリーダーによって命じられたことはどんなことでもしたがわなければならな
い。選択の余地はない。リーダーの指示を拒絶することも、それに反論することもできない。上記の命令は我々
自身を守り、我々の使命をまっとうするための、出資者の要求によるものだ」
アメリカ当局者は不安を覚えた。合衆国麻薬取締局(DEA)による秘密報告書には、この逮捕はヤクザが「
ヘロイン取引に猛烈にたずさわっていることを示している」と記されていた。
DEAの不安は、81年に議会公聴会で政府調査官によってくり返され、「ヤクザがアメリカへのヘロイン密輸
に深くかかわるようになるのは時間の問題」と警告された。