07/02/10 23:44:38 LHbfMFZb
税制の歪みこそバブルをもたらした元凶-竹中
新幹線の道路の話はおもしろいですね。たしかに日本は昔から、
高密度なネットワークを築いてきました。欧米の高速道路と違い、
日本の新幹線は車内に荷物を置くスペースがないので不自由だと
思っていましたが、これが日本文化なのですね。
思い起こすとバブルのときは、日本の知識人ももっと日本を
ポジティブに見ていました。それまでネガティブとされてきたことも、
「ここに日本のおもしろさがある」と伝えようとした。まさに
「ジャパン・アズ・ナンバーワン」といった感じでしたが、
そうした風潮がバブルの崩壊以降、すっかりなくなったのです。
ただバブルについては、文化という以上に、税制の歪みをはじめ、
経済的な要因が大きいでしょう。戦後の約四〇年間で日本の消費者
物価は五倍になりましたが、土地は一時二二〇倍にもなりました。
なぜこれほど上がったかというと、日本では土地に対する
実効固定資産税率が、諸外国と比べて圧倒的に低かったからです。
たとえば私がアメリカのニューヨークに住んでいたとき、
実効税率は三パーセント程度でした。日本では〇・二パーセント
程度ですから、約一〇倍も違うのです。
そうするとムダな土地でも、持っていても負担にならない。
だからいったん手にした土地はなかなか手離さないし、
お金があれば、とりあえず買っておこうとなる。このあたりが
変わらないかぎり、今後も都心など一部の場所については、
土地の値段はまだ上がる可能性があるのです。