06/10/21 11:36:06 AgnLsMXl
現代日本を知る最高のジャーナリスト、カレル・ヴァン・ウォルフレンの著書。
政治板の住人には必読の書。
以下、抜粋。
・不幸にして市民活動家(←ここでは政治板の住人)たちは、自分たちの政治家攻撃が、かえってほかの政治エリートたち
(著者は政治エリートという言葉を、官僚、経済人、知識人、ジャーナリスト等まで含めた意味で使っている)による現状維持の手助け
になっていることを知らないのだ。
※前カッコ内は引用者、後カッコ内は訳者。
・日本の場合、政治家のあいだにはびこる「金権政治」にばかり焦点が当てられることで、はるかに緊急な問題である「説明する責任」
を果たさない官僚のことが、人々の関心から遠のいてしまった。
この関心のずらしが日本の市民社会を弱体化させている。
・日本で最も力があるリアリティの偽りの説明の一つは、「政治家の腐敗こそが政治の最重要問題」という説だ。
この幻想が、戦後日本の政治システムに、決定的な役割を果たしつづけている。
>>2以降は引き続き、“政治家叩きの弊害”、“官僚独裁主義”、“堕落したマスメディア”、“去勢された中間層”についての引用者抜粋。