05/11/02 11:54:25
博士研究員:就職支援に5億円 文科、経産省が来年度から
研究現場を支える若手研究者「ポストドクター(ポスドク)」の就職支援に、文部科学省と
経済産業省が来年度から乗り出す。大学や研究所の常勤職ポストが少なく、30~40代に
なっても定職に就けない博士号取得者が目立っているため。
両省は来年度、ポスドクと民間企業など新たな進路とを橋渡しする新規事業に計約5億
6000万円を支出し、「博士の就職氷河期」の解消を目指す。
ポスドクは博士号を取得した後に任期付きで働く研究員。政府は、研究開発能力の強化の
ため、ポスドクに一定の年収を保証する「ポスドク等1万人支援計画」を科学技術基本計画に
盛り込み、量産化を進めた。昨年度のポスドクは約1万2500人と推計される。
しかし、定職を探す30~40歳代のポスドクの就職難が深刻になっている。常勤研究職の数は
増えず、企業への就職も限られているためだ。
そこで両省は、博士たちと研究機関以外の就職先との出合いの場を作ることにした。
文科省は、大学や企業を対象にモデル事業を募集し、支援する。人材派遣会社などが、
ポスドクに研究機関以外の就職情報を提供し、企業に出す研究企画書の作成方法を指導すると
いった事業が考えられる。
経産省は、ポスドク向けにベンチャー企業などの求人情報をデータベース化したり就職セミナーを開く。
澤昭裕・東京大先端科学技術研究センター教授(経営戦略)は「企業も即戦力の優秀な研究者を
求めているが、求人情報が研究現場に届きにくい。世渡り下手の博士に、研究機関以外の活躍の
場を気付かせられれば、新たな人材マーケットが生まれる」と話す。
[Source]
毎日新聞 2005年11月2日 3時00分
URLリンク(www.mainichi-msn.co.jp)